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16-11 国王との再びの謁見
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騎士たちの囁きが余程エルウィンは気に入らなかったのか、いつも以上に厳しい訓練が2時間課せられた――。
「ふぅ~……ま、まいった……今朝の訓練はいつにもまして厳しかったな……」
「まさか……40kgの重りをつけた状態で剣術の訓練をさせられるとは思わなかった……」
「けれどエルウィン様は……流石だな」
「あ、ああ……。何しろ……息も切ること無く剣を振るうことが出来るのだから」
騎士たちは地面に横たわり 、荒い息を吐きながら会話をしている。
「そ、それで……エルウィン様はい、今どちらに……?」
「どうやら王宮に挨拶に……む、向かったらしい……」
そして騎士たちは思った。
やはり、エルウィンは化け物だと――。
****
その頃――。
エルウィンは国王に挨拶をする為、謁見の間へとやってきていた。
「……」
1人、謁見の間で待機していたエルウィンの前にやがて4人の近衛兵を連れた国王が現れた。
「陛下に御挨拶申し上げます」
片膝をついて、恭しく挨拶をするエルウィンに国王は玉座に座ると声を掛けた。
「堅苦しい挨拶など良い。面を上げよ」
「はい」
顔を上げたエルウィンに早速国王は声を掛けた。
「それで?一体どのような要件で参ったのだ?」
「はい、本日この城を出立しようかと思い、御挨拶に参りました」
「何だと?もうここを去ると言うのか?越冬期間もようやく開けたばかりだと言うのに?」
「はい。だからこそです。『アイデン』の雪解けの知らせは他国にも届くでしょう。そうなればまた、山脈を超えて敵国が攻めてくるかもしれません。城主ともあろうものがいつまでも城を開けておくわけにはまいりません」
エルウィンの言葉に国王は眉をしかめた。
「確かにそれは一理あるが……よもや娘の振る舞いが気を損ねたのではあるまい?」
「いいえ。それは違います」
「何?その話は誠か?」
「はい、本当です」
正直、エルウィンは国王からベアトリスの話が出るまで忘れていた。彼が何故、急ぎでこの城を去ろうとしているのか……それはマクシミリアン王太子が原因だった。
(王太子は本気でアリアドネを狙っているかもしれない……。アリアドネも王太子のことを気に入っているようだし……ここは一刻も早くこの城を出なければ……!)
驚くことに、エルウィンの脳内では既にアリアドネと王太子のカップルが誕生していたのである。
昨夜の記憶が全く無いエルウィンはアリアドネが王太子とのダンスを楽しんだというところで終わっていた。
「そうか……。今宵はこの間の詫びも兼ねて、辺境伯とアリアドネ嬢を晩餐会に招待しようと思ったのだが……残念だ」
「申し訳ございません。お気持ちだけ、頂戴致します」
深々と頭を下げながらエルウィンは心のなかで舌打ちしていた。
(晩餐会だって?!冗談じゃないっ!あの不快な王太子と王女まで同席するかもしれない場所に何故参加しなければならないのだっ?!)
「相分かった。それでは気をつけて帰られよ」
「はい、ありがとうございます」
エルウィンはもう一度頭を下げた。
ようやく城に戻れる喜びを胸に秘めながら――。
「ふぅ~……ま、まいった……今朝の訓練はいつにもまして厳しかったな……」
「まさか……40kgの重りをつけた状態で剣術の訓練をさせられるとは思わなかった……」
「けれどエルウィン様は……流石だな」
「あ、ああ……。何しろ……息も切ること無く剣を振るうことが出来るのだから」
騎士たちは地面に横たわり 、荒い息を吐きながら会話をしている。
「そ、それで……エルウィン様はい、今どちらに……?」
「どうやら王宮に挨拶に……む、向かったらしい……」
そして騎士たちは思った。
やはり、エルウィンは化け物だと――。
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その頃――。
エルウィンは国王に挨拶をする為、謁見の間へとやってきていた。
「……」
1人、謁見の間で待機していたエルウィンの前にやがて4人の近衛兵を連れた国王が現れた。
「陛下に御挨拶申し上げます」
片膝をついて、恭しく挨拶をするエルウィンに国王は玉座に座ると声を掛けた。
「堅苦しい挨拶など良い。面を上げよ」
「はい」
顔を上げたエルウィンに早速国王は声を掛けた。
「それで?一体どのような要件で参ったのだ?」
「はい、本日この城を出立しようかと思い、御挨拶に参りました」
「何だと?もうここを去ると言うのか?越冬期間もようやく開けたばかりだと言うのに?」
「はい。だからこそです。『アイデン』の雪解けの知らせは他国にも届くでしょう。そうなればまた、山脈を超えて敵国が攻めてくるかもしれません。城主ともあろうものがいつまでも城を開けておくわけにはまいりません」
エルウィンの言葉に国王は眉をしかめた。
「確かにそれは一理あるが……よもや娘の振る舞いが気を損ねたのではあるまい?」
「いいえ。それは違います」
「何?その話は誠か?」
「はい、本当です」
正直、エルウィンは国王からベアトリスの話が出るまで忘れていた。彼が何故、急ぎでこの城を去ろうとしているのか……それはマクシミリアン王太子が原因だった。
(王太子は本気でアリアドネを狙っているかもしれない……。アリアドネも王太子のことを気に入っているようだし……ここは一刻も早くこの城を出なければ……!)
驚くことに、エルウィンの脳内では既にアリアドネと王太子のカップルが誕生していたのである。
昨夜の記憶が全く無いエルウィンはアリアドネが王太子とのダンスを楽しんだというところで終わっていた。
「そうか……。今宵はこの間の詫びも兼ねて、辺境伯とアリアドネ嬢を晩餐会に招待しようと思ったのだが……残念だ」
「申し訳ございません。お気持ちだけ、頂戴致します」
深々と頭を下げながらエルウィンは心のなかで舌打ちしていた。
(晩餐会だって?!冗談じゃないっ!あの不快な王太子と王女まで同席するかもしれない場所に何故参加しなければならないのだっ?!)
「相分かった。それでは気をつけて帰られよ」
「はい、ありがとうございます」
エルウィンはもう一度頭を下げた。
ようやく城に戻れる喜びを胸に秘めながら――。
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