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第4話 焦り
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「ファッハッハッハッハッ……ついにやってきたぞ!生意気な許婚シェリルの住む屋敷にっ!」
大輪の赤や白のバラの花束を抱えた僕とトニーはシェリルの住む屋敷の前に立っていた。
正面扉には呼び鈴の紐がぶら下がっている。
「トニー。呼び鈴を鳴らすんだ」
両手がバラの花束でふさがっているので、背後に控えているトニーに声を掛けた。
「そんな、無茶言わないでくださいよ。私だって両手がふさがっているんですよ?」
情けない声を上げるトニー。
トニーのほうはカトレアの花束を両手いっぱいに抱えている。
う~ん……しまった。
つい、気張り過ぎて花を買いすぎてしまった。
「仕方ないな……何処かに花束を乗せる場所は無いだろうか…?」
辺りをキョロキョロと見渡すと、綺麗に芝生が整えられた中庭に白いベンチが置かれているのが目に入った。
「よし、トニー。あそこにベンチがある。お前が抱えている花束をあのベンチに置いて呼び鈴を鳴らすんだ」
「はい、ローレンス様」
トニーはベンチに向かうと、花束を置いて急ぎ足で戻ってきた。
「では鳴らしますよ?」
呼び鈴の紐を握りしめると、トニーは僕を振り返る。
「ああ、鳴らしてくれっ!」
「はい!」
トニーは呼び鈴の紐を引いた。
すると扉の奥でリンリンとベルが鳴り響く音が聞こえてきた。
「よし、待つとしよう。トニー。花束を忘れるなよ」
「はい、分かりました!」
ベンチに戻り、再びトニーはカトレアの花束を抱えて戻って来た。
「う……ローレンス様……」
「何だ?どうした?」
「い、いえ……。どうもこの花は私の体質に合わないようです…鼻がムズムズしてきました……」
「何だって?もしかしてカトレアの花粉が原因なのか?仕方ないな…よし、なら僕のバラの花束と交換しよう」
「どうやって交換するんですか?2人とも両手がふさが…ハックションッ!!」
ついに我慢出来なくなったのか、トニーがくしゃみをした。
「おいっ!くしゃみをする時は手を当てろ!お前のくしゃみがかかってしまったじゃないか!」
「ス、すびば…ハークションッ!!」
再び、トニーが派手なくしゃみをする。
「バカッ!せめてくしゃみをするなら、人のいない方を向けっ!」
「ハークションッ!!」
「おわぁあっ!!やめろっ!こっち向くなって!!」
2人で大騒ぎをしていると、目の前の扉が突然開かれた。
「申し訳ございません。少々立て込んでおりまして、お待たせしてしまいました」
現れたのはこの屋敷の顔なじみのメイド長だった。
だが…流石はメイド長。
大輪の花束を両手いっぱいに抱えている僕達を見ても顔色1つ変えない。
「こんにちは、ローレンスです」
花束の陰から顔をのぞかせると、メイド長は目を見開いた。
「まぁ!どちら様かと思えばローレンス様ではございませんか!どうなさったのですか?その花束は」
「勿論、許婚であるシェリルの為のプレゼントですよ。彼女はいるのでしょう?僕が会いに来たことを伝えて貰えますか?」
「ハクションッ!ハクションッ!」
背後ではトニーがくしゃみを連発している。
「はぁ…それが実は…シェリルお嬢様が、本日は気分が優れないから誰にも会いたくないと仰られているのです」
メイド長が申し訳無さげに頭を下げてきた。
何だって?今日は月に2度の顔合わせの日なのに?
「そこを何とか。この通り、シェリルにプレゼントの花束を用意してきたのです」
ここまで来て引き下がれるか。
「ですが……」
すると、そこへシェリルの専属メイドがこちらへ急ぎ足で向かってやって来た。
「申し訳ございません、ローレンス様。シェリルお嬢様から伝言を承って来ました。『仕方がないのでプレゼントは受け取りますが、お会いしたくありませんので、どうぞ速やかにお引取り下さい』とのことでした」
「な、何だって……?」
仕方がないからプレゼントは受け取るけれども、お引取り下さいだって?!
シェリルめ……この僕に対し、本気で言ってるのか?
「それでは花束は受け取らせて頂きましょう」
「はい!おねがしばすっ!」
メイド長の言葉に、花粉症の症状が我慢出来なかったトニーが素早くカトレアの花束を差し出した。
「では、私はバラの花束を受け取らせていただきますね」
シェリルの専属メイドが花束を受け取る為に両手をさしだしてきた。
「……」
本当は僕に失礼な態度を取ってくるシェリルにプレゼントを渡したくは無かった。
けれども、拒否してケチ臭い了見の狭い男と見られるのは尺に触る。
何しろ僕はシェリルを落とすと決めてやってきたのだから。
「どうしました?ローレンス様」
「い、いえ。何でもありません……ではシェリルのお見舞いとして渡して下さい」
「はい、受け取らせて頂きます」
僕は渋々シェリルの専属メイドにバラの花束を手渡した。
「それでは僕達はこれで帰りますので、シェリルに宜しく伝えて下さい」
「「はい、かしこまりました」」
メイド長とメイドが声を揃えて返事をする。
「よし、それでは帰ろう。トニー」
背後に控えるトニーに声を掛けた。
「はい。ローレンス様」
そして僕はトニーを連れてシェリルの家を後にした――。
****
帰りの馬車の中。
非常に焦りを感じながら窓の外を眺めていた。
なんて事だ……。
両手一杯に花束のプレゼントを抱えて来たのに、シェリルは会ってもくれないとは思いもしなかった。
あの手紙に書かれていた通り、シェリルは本当に僕のことが大嫌いなのだろうか?
だから追い返されてしまったのか?
まずい、これはまずいぞ……。
このままでは一方的に婚約破棄されてしまうかもしれない。
その時――。
「結局シェリル様には会えませんでしたね」
不意にトニーが話しかけてきた。
「ん?ああ、そうだな」
動揺を隠しつつ、返事をする。
「宜しかったのですか?あれ程シェリル様を落とすと仰っておられたのに」
「いいんだよ。これも作戦だ。しつこい男は嫌がられる。逆にあっさり引き下がったほうが好感度が上がるものさ」
内心焦りを感じていたが、余裕ある態度を取った。
絶対にトニーには……いや、誰にもシェリルから貰った手紙の内容を知られるわけにはいかなかった。
僕のプライドがそれを許さなかった。
「成程、これも作戦なのですね?」
トニーが納得したように頷く。
「ああ、勿論だ。何、まだ勝機はあるさ」
そして再び窓の外に目を向けた。
そうだ、この許婚関係は親同士が決めたことだ。
勝手に覆すことなんか出来るはずは無いのだから。
幸い、明日も大学は休みだ。
待ってろよ、シェリル。
明日も会いに行くからな――!
大輪の赤や白のバラの花束を抱えた僕とトニーはシェリルの住む屋敷の前に立っていた。
正面扉には呼び鈴の紐がぶら下がっている。
「トニー。呼び鈴を鳴らすんだ」
両手がバラの花束でふさがっているので、背後に控えているトニーに声を掛けた。
「そんな、無茶言わないでくださいよ。私だって両手がふさがっているんですよ?」
情けない声を上げるトニー。
トニーのほうはカトレアの花束を両手いっぱいに抱えている。
う~ん……しまった。
つい、気張り過ぎて花を買いすぎてしまった。
「仕方ないな……何処かに花束を乗せる場所は無いだろうか…?」
辺りをキョロキョロと見渡すと、綺麗に芝生が整えられた中庭に白いベンチが置かれているのが目に入った。
「よし、トニー。あそこにベンチがある。お前が抱えている花束をあのベンチに置いて呼び鈴を鳴らすんだ」
「はい、ローレンス様」
トニーはベンチに向かうと、花束を置いて急ぎ足で戻ってきた。
「では鳴らしますよ?」
呼び鈴の紐を握りしめると、トニーは僕を振り返る。
「ああ、鳴らしてくれっ!」
「はい!」
トニーは呼び鈴の紐を引いた。
すると扉の奥でリンリンとベルが鳴り響く音が聞こえてきた。
「よし、待つとしよう。トニー。花束を忘れるなよ」
「はい、分かりました!」
ベンチに戻り、再びトニーはカトレアの花束を抱えて戻って来た。
「う……ローレンス様……」
「何だ?どうした?」
「い、いえ……。どうもこの花は私の体質に合わないようです…鼻がムズムズしてきました……」
「何だって?もしかしてカトレアの花粉が原因なのか?仕方ないな…よし、なら僕のバラの花束と交換しよう」
「どうやって交換するんですか?2人とも両手がふさが…ハックションッ!!」
ついに我慢出来なくなったのか、トニーがくしゃみをした。
「おいっ!くしゃみをする時は手を当てろ!お前のくしゃみがかかってしまったじゃないか!」
「ス、すびば…ハークションッ!!」
再び、トニーが派手なくしゃみをする。
「バカッ!せめてくしゃみをするなら、人のいない方を向けっ!」
「ハークションッ!!」
「おわぁあっ!!やめろっ!こっち向くなって!!」
2人で大騒ぎをしていると、目の前の扉が突然開かれた。
「申し訳ございません。少々立て込んでおりまして、お待たせしてしまいました」
現れたのはこの屋敷の顔なじみのメイド長だった。
だが…流石はメイド長。
大輪の花束を両手いっぱいに抱えている僕達を見ても顔色1つ変えない。
「こんにちは、ローレンスです」
花束の陰から顔をのぞかせると、メイド長は目を見開いた。
「まぁ!どちら様かと思えばローレンス様ではございませんか!どうなさったのですか?その花束は」
「勿論、許婚であるシェリルの為のプレゼントですよ。彼女はいるのでしょう?僕が会いに来たことを伝えて貰えますか?」
「ハクションッ!ハクションッ!」
背後ではトニーがくしゃみを連発している。
「はぁ…それが実は…シェリルお嬢様が、本日は気分が優れないから誰にも会いたくないと仰られているのです」
メイド長が申し訳無さげに頭を下げてきた。
何だって?今日は月に2度の顔合わせの日なのに?
「そこを何とか。この通り、シェリルにプレゼントの花束を用意してきたのです」
ここまで来て引き下がれるか。
「ですが……」
すると、そこへシェリルの専属メイドがこちらへ急ぎ足で向かってやって来た。
「申し訳ございません、ローレンス様。シェリルお嬢様から伝言を承って来ました。『仕方がないのでプレゼントは受け取りますが、お会いしたくありませんので、どうぞ速やかにお引取り下さい』とのことでした」
「な、何だって……?」
仕方がないからプレゼントは受け取るけれども、お引取り下さいだって?!
シェリルめ……この僕に対し、本気で言ってるのか?
「それでは花束は受け取らせて頂きましょう」
「はい!おねがしばすっ!」
メイド長の言葉に、花粉症の症状が我慢出来なかったトニーが素早くカトレアの花束を差し出した。
「では、私はバラの花束を受け取らせていただきますね」
シェリルの専属メイドが花束を受け取る為に両手をさしだしてきた。
「……」
本当は僕に失礼な態度を取ってくるシェリルにプレゼントを渡したくは無かった。
けれども、拒否してケチ臭い了見の狭い男と見られるのは尺に触る。
何しろ僕はシェリルを落とすと決めてやってきたのだから。
「どうしました?ローレンス様」
「い、いえ。何でもありません……ではシェリルのお見舞いとして渡して下さい」
「はい、受け取らせて頂きます」
僕は渋々シェリルの専属メイドにバラの花束を手渡した。
「それでは僕達はこれで帰りますので、シェリルに宜しく伝えて下さい」
「「はい、かしこまりました」」
メイド長とメイドが声を揃えて返事をする。
「よし、それでは帰ろう。トニー」
背後に控えるトニーに声を掛けた。
「はい。ローレンス様」
そして僕はトニーを連れてシェリルの家を後にした――。
****
帰りの馬車の中。
非常に焦りを感じながら窓の外を眺めていた。
なんて事だ……。
両手一杯に花束のプレゼントを抱えて来たのに、シェリルは会ってもくれないとは思いもしなかった。
あの手紙に書かれていた通り、シェリルは本当に僕のことが大嫌いなのだろうか?
だから追い返されてしまったのか?
まずい、これはまずいぞ……。
このままでは一方的に婚約破棄されてしまうかもしれない。
その時――。
「結局シェリル様には会えませんでしたね」
不意にトニーが話しかけてきた。
「ん?ああ、そうだな」
動揺を隠しつつ、返事をする。
「宜しかったのですか?あれ程シェリル様を落とすと仰っておられたのに」
「いいんだよ。これも作戦だ。しつこい男は嫌がられる。逆にあっさり引き下がったほうが好感度が上がるものさ」
内心焦りを感じていたが、余裕ある態度を取った。
絶対にトニーには……いや、誰にもシェリルから貰った手紙の内容を知られるわけにはいかなかった。
僕のプライドがそれを許さなかった。
「成程、これも作戦なのですね?」
トニーが納得したように頷く。
「ああ、勿論だ。何、まだ勝機はあるさ」
そして再び窓の外に目を向けた。
そうだ、この許婚関係は親同士が決めたことだ。
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