【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。

なーさ

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メアリー・ナイトハルツ

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私の名前はメアリー・ナイトハルツ。ナイトハルツ侯爵家の娘だ。私の親友は鈍感だ。優しいし一緒にいて楽しいと思える。親友は第一王子の婚約者なのに愛されてないと思い込み無視すると意気込むけど溺愛されまくってるんだよね~いろんな人に愛されてる。私の婚約者はアカト・モンスリー。モンスリー侯爵家のの長男で私とは相思相愛だ。
「メアリー・ナイトハルツ殿。」
「はい?」この人はシルク・レインだったかしら。エミリーが好きなのよね。
「私の名はシルク・レインと申す。そなたに聞きたいことがある故この席に同席してもいいだろうか。」
「ああ勿論です。どうぞ。」
「ありがとう。」
「単刀直入に聞いてエミリーのことですよね?」
「ブッ」
「ちょっと吹き出さないでくださいよ。」
「何故分かったのだ?」
「私これでも学園の情報通と呼ばれていますからね。特にエミリー関連はお手の物ですよ。」
「なら話は早い。エミリーには誰か想い人はいるのだろうか。」
「うーん。いないですね。」
「なら私にも可能性は」
「ないですね。」
「そんなバッサリ…」
「エミリーに想い人はいません。あの子には固い意志があります。理由はよく分かりませんがなんとなく分かるんです。」
「そうなのか…また話したいのだが明日もここで食事してもいいだろうか。」
「ええ。ではまた明日。」
「ああ。また明日。」
翌日
「一日ぶりですね。」
「ああ。」
「シルクさんは何故エミリーのことを?」
「騎士として近いうちに隣国に行くんだ。」
「え、」
「あ、ああすぐに戻ってくるんだがな。」
「そうなんですか…」
「ああ。これ以上は機密情報なので漏らせないがこっちに帰ってきてもエミリーと前までのような会話はできないしそろそろ婚約者を見つけなければいけない。だから告白しようと思ったんだ。」
「なるほど…」
「気にしないでほしい。それにしてもメアリー殿は傍目に見てもエミリー一筋のようだったからな。」
「え?」
「メアリー殿の婚約者が可哀想な位べったりだからな。」
「そうですか?」
「ああ。普通は婚約者や想い人とペアを組むものでもメアリー殿はエミリーと組むし食堂ではいつでもエミリーとだけしか食べていない。」
「それが普通でしょ?」
「いや~どうなのだろう。仲良くても婚約者をないがしろにして大丈夫なのか?婚約者殿は魔騎士科ではないのだろう?」
「ええ。私の婚約者は魔族討伐科です。」
「だったらなおさら…ここからは余計なお世話だな。」
「え?」
「ではまた明日。」
「え、ちょっと!」何なの?
「メアリー・ナイトハルツさん?」この高飛車な声…奴が来たわね。
「何でしょう。カトリーナ・サルス様。」
カトリーナ・サルス。見た目は悪役、中身も悪役。何かと私の婚約者アカト様を狙っている公爵令嬢。
「あなた不貞を犯しているのですって?」
「はい?」
「しらばっくれるつもり?シルク・レイン様と共に行動しているそうじゃない!」
「共に行動って…食堂で昼食を食べただけですけど。」
「それが不貞なのよ!」なんでだよ。おかしいだろ。
「ではお聞きしますがカトリーナ様が毎日毎日いつも違う殿方と昼食を共にするのは不貞ではないのですか?毎夜毎夜自分より身分の低い殿方を部屋に招き入れているのは不貞ではないのですか?」
「グッ」
「私はもう行きますが金輪際このようなことを行ってくるのはやめてください。」
「メアリー!」
「エミリー。どうしたの?」
「メアリーが絡まれていると聞いて。」
「大丈夫よ。もう終わったから。」
「メアリー・ナイトハルツ!アカト様は私のものよー!」
「はぁ行きましょ。」
「メアリー、大丈夫?」
「エミリー。大丈夫よ。」
「あのね、メアリーにはとても言いにくいのだけど…」
「どうしたの?」
「アカト様とこの頃べったりな娘がいるのですって。」
「そうなの。」
「怒らないの?」 
「怒ってもしょうがないじゃない。貴族は一夫多妻制だしアカト様にも好きな人位いるでしょ?」
「アカト様はメアリー一筋でしょ?」
「今は知らないわ。最近話してないもの。」
「え~」
「エミリーだって無視してるんでしょ?」
「ま、まぁね。」
「おあいこよ。」
「じゃあ今日はお泊り会だから。またメアリーの部屋行くね!」
「ええ。」
「じゃあ後で!」
「じゃあ後で!」
そうそう。今日はお泊り会なのよね~楽しみだわ~エミリーのとこのメイドさんは腕がいいからね。とっても美味しいの。
「メアリー。」
「アカト様…」うーわエミリーの言ってたことホントだ!アカト様の横には小柄で金髪ピンクの瞳の庇護欲を誘われる。私とは真反対の少女がいた。私は身長高めで飴色の瞳焦げ茶色の髪の毛。同性の私でも惹かれる容貌をしている。
「メアリー。久しぶりだね。」
「アカト様。久しぶり。」
「君と少し話をしたいんだけど、今いい?」
「ええ。服飾科はここからは授業ないもの。」
「ミルキー。先に行っておいてくれ。」
「はい♥アカト様♥」
「わーお語尾にハートマークが見える~」
「ん?メアリーどうしたの?」
「ううん!話って?」
「メアリー、怒ってる?」
「なんで?」
「俺と一緒にいてくれないから。」
「そんなことないよ?」
「でもシルク・レインと最近一緒にいるとか。」
「ああ。恋愛相談だよ。私に聞きたいことがあるんだって。だから食堂でご飯食べてるんだよ。でもアカト様もあのミルキー?ちゃんと一緒にいるんじゃない?」
「まさか!婚約者が浮気して可哀想ですねって擦り寄ってきた。相手が隣国の公爵令嬢だから無下に断れないんだよ。」 
「は?浮気なんてしてないし!」
「分かってるよ!頼むこれから一緒にいてくれないか?一緒にいたら諦めてくれる気がする。」
「わかったわよ。」
「言っとくけど俺はメアリーだけだからな。」
「何が?」
「結婚する気があるのはお前だけだからな。」
「アカト様…」心なしかアカト様が赤くなっている。私はアカト様の婚約者でよかった。

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