平民で貧乏な家を追い出されたので王女になって見返してやる!

しらす

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お出かけしました

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取り消されたけれど私はしっかりと聞いた。

『付き合って』と。

でも私に告白した理由がもともと好きな人に似てたからなんでしょ。
それは私からしてもだいぶ嫌。付き合うなら私のことを本気で好きになってくれる人じゃないと。

悩んでいるとヴィオラが声をかけてきた。

「どうしたの?」

「第二王子のことで」

私が答えるとヴィオラは、そう。と言いながら私の隣に座ってきた。
そしてにやりと微笑み言った。

「恋のお悩み?」

そうなのかな。自分でもよくわからない。
私の恩人のヴィオラが私の主人の好きな相手を自殺に追い込んだと言ってもおかしくはない。

だからそのことについても私が誰にどう接すればいいか考えなければいけない。
ヴィオラも好きだけど、リヒトの気持ちも分からなくはない。

どうすればいいんだろう。
まずはリヒトの私に対する気持ちを確かめるために一緒に出かけてみるとかどうだろう。

ーそして私はリヒトと休日、デートをすることになった。

何のためなんだよ、と何度も言われたが言い続けてたら許可してくれた。

「どこ行くんだ?」

と聞かれて、実際何も考えてなかったから思いつかない。
勢いでデートをしてるも同然だから。

「決めてない」

「お前から誘っておいて何も決めてないのかよ。何かしたい事とかねーの?」

したいこと・・・

「ごはん、食べたい」

またか、と小声で言いつつも案内してくれた。
案内について行ったらレストランに着いた。

「食いたいもん食えよ」

そう言われたので遠慮せずに頼むことにした。

そしてテーブルの上に乗りきらないほどの料理が届いた。

「まじか。すげーな」

「食べていいですか?」

質問するとうなずいてくれたので一気に食べ始めた。

「全部おいしい!リヒト様はいらないんですか?」

「お前が食ってるの見るだけでもう満腹だ」

次にどこ行くのかと聞かれもう思いつかないのでリヒトに頼ることにした。
すると前来たぬいぐるみが売っている店に着いた。

「またエマさんに?」

と聞くとリヒトはスルーしてぬいぐるみを手に取り「これどうだ」と聞いてきたので

「可愛いと思います」

と答えると彼はレジまで持っていきそれを購入したのち、こっちに持ってきて顔を赤くしながらこう言った。

「今日のはお前にやる」

突き出されたぬいぐるみを手に取りふわっと笑って礼を言った。

そのあとに静かできれいな絶景を見に行った。
そこには私とリヒトしかいなく二人きりになった。

「エマさんの事相当引きずってますね」

私が嫌味と慰めを込めて言った。

「だせーな。俺」

「ださいですよ。昔のことばっか引きずっていたら一生前には進めませんよ」

「いや。そのことじゃなくて」

リヒトが急に焦った様子で訂正した。

「俺やっぱミーシャの事好きだわ」

目をそらして顔を隠してそういった。

「どうせエマさんに似てるからでしょ。私はそんな好かれ方嫌ですよ?」

そして真っ赤な顔をこっちに見せ、しっかりと目を見て伝えてきた。

「俺は、エマに似てたから最初は気になった。でも今日分かったわ。エマみたいだなって思うこともあったけど、いつも冷静そうにしてるくせに食べ物の前だとニコニコしたり、下手くそだけど笑った顔超かわいかったり。もっとミーシャのことが知りたいって思えてきたんだ。だから・・好きだミーシャ。付き合ってくれ」

急にそんなこと言われてもさすがにただ困る。
でも、エマさんが理由じゃないんだとしたら考える余地はある。

「考えさせて」

そういってその場で別れた。
初めて人に好きと言われた。

誰かに必要とされない人生だと思ってたからちょっと、いやだいぶ嬉しい。
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