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第1章
第58話 魔魚釣りの提案
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「レオノールさん……。こんにちは。」
ちょっと緊張しながら挨拶をするとレオノールさんは微笑んで少し身を屈めて僕達に尋ねた。
「ねえ、ここのスライムに何か特殊な点はある?」
「特殊な点、ですか?」
「うーん、狩りをする時に気をつけた方が良いことはないかしら。」
レオノールさんに尋ねられて兄上はチラリと殿下に説明をしている騎士達の方を見やった。
ジャンさんが薄茶色のファンゴスライムを剣で打ちつけている。ファンゴスライムがビシャっとして潰れた。
ベルンさんが草の陰にいたアクアスライムを見えるような位置に追い立てている。
ジャンさんが剣を振り上げてアクアスライムに剣を叩きつけた。アクアスライムもビシャっと潰れた。
その様子を眺めてから、兄上はレオノールさんの方に向き直った。
「……スライムは核を壊して倒します。それは、ここのスライムも他のスライムも一緒じゃないかと思います。」
「ええ、そうね。核を壊すのが定石と言われているわね。」
レオノールさんが頷く。
「ここのスライムは特別なスライムでも何でもないので、新しい情報じゃないと思いますが、ファンゴスライムのスライム液は色が濃いので、核を潰した時にスライム液に飛び散らないように気をつけた方が良いかと思います。服に付くと落ちにくいです。」
「なるほどね。気をつけるように言うわ。」
ジャンさんがスライムを切り付けるとビシャっと茶色の液が散って殿下達が少し後退した。ジャンさん、殿下達の服を汚しちゃったら大変なんじゃない?
「それと、この場所にでるのはファンゴスライムとアクアスライムと、ウィードスライムなんですが、ウィードスライムはやや動きが早くて跳ねてきます。」
兄上が雑草が生えているあたりに目を向けた。遠くにポーンと跳ねている緑色の物体が見えた。
「跳ねてくるのは要注意ね。ウィードスライムが飛び込んで来ないように警護させるわ。ありがとう。」
「あ。」
レオノールさんが兄上にお礼を言って立ち去ろうとするのを僕は呼び止めた。
「あの。川には魔魚がいて……。」
「そのようね。そちらも注意させるわ。」
「……結構美味しいのです。」
「うん?」
「塩焼きで……。あ、ハーブ塩とか最高なんです。ちょっと魔魚を獲ってても大丈夫ですか?」
「……。」
僕が川の方を指差してレオノールさんに聞くと、レオノールさんはちょっと戸惑ったような顔をした。兄上がドンっと僕の肩の上に手を置いた。
「クリス、今は案内をしているところだから。」
兄上に諌められてしまった。やっぱりダメかぁ。ちょうどハーブ塩を持ってきてたんだけどなぁ。良い天気なんだけどなぁ。
レオノールさんは少し考える様子で目を細めた後で口を開いた。
「……後で良いので魔魚を釣るところを、見せてもらえるかしら。殿下達に魔魚釣りのデモンストレーションをしてくれるなら問題ないと思うわ。」
レイオールさんがバーベキューに賛成してくれたようだ!やった!魔魚のバーベキュー!
僕は嬉しくなってちょっとだけピョンピョンと跳ねてしまった。そうしたら兄上ばまた、ドンと僕の肩の上に手を置いた。
レオノールさんが魔魚の話をゴーシュさんに話に行ってくれたらしい。どうやらゴーシュさんはレオノールさんの上司らしい。
レオノールさんは小隊長って言っていたから、ゴーシュさんは大隊長なのかな。
騎士団の組織ってよくわからないんだけど。
ちょっと緊張しながら挨拶をするとレオノールさんは微笑んで少し身を屈めて僕達に尋ねた。
「ねえ、ここのスライムに何か特殊な点はある?」
「特殊な点、ですか?」
「うーん、狩りをする時に気をつけた方が良いことはないかしら。」
レオノールさんに尋ねられて兄上はチラリと殿下に説明をしている騎士達の方を見やった。
ジャンさんが薄茶色のファンゴスライムを剣で打ちつけている。ファンゴスライムがビシャっとして潰れた。
ベルンさんが草の陰にいたアクアスライムを見えるような位置に追い立てている。
ジャンさんが剣を振り上げてアクアスライムに剣を叩きつけた。アクアスライムもビシャっと潰れた。
その様子を眺めてから、兄上はレオノールさんの方に向き直った。
「……スライムは核を壊して倒します。それは、ここのスライムも他のスライムも一緒じゃないかと思います。」
「ええ、そうね。核を壊すのが定石と言われているわね。」
レオノールさんが頷く。
「ここのスライムは特別なスライムでも何でもないので、新しい情報じゃないと思いますが、ファンゴスライムのスライム液は色が濃いので、核を潰した時にスライム液に飛び散らないように気をつけた方が良いかと思います。服に付くと落ちにくいです。」
「なるほどね。気をつけるように言うわ。」
ジャンさんがスライムを切り付けるとビシャっと茶色の液が散って殿下達が少し後退した。ジャンさん、殿下達の服を汚しちゃったら大変なんじゃない?
「それと、この場所にでるのはファンゴスライムとアクアスライムと、ウィードスライムなんですが、ウィードスライムはやや動きが早くて跳ねてきます。」
兄上が雑草が生えているあたりに目を向けた。遠くにポーンと跳ねている緑色の物体が見えた。
「跳ねてくるのは要注意ね。ウィードスライムが飛び込んで来ないように警護させるわ。ありがとう。」
「あ。」
レオノールさんが兄上にお礼を言って立ち去ろうとするのを僕は呼び止めた。
「あの。川には魔魚がいて……。」
「そのようね。そちらも注意させるわ。」
「……結構美味しいのです。」
「うん?」
「塩焼きで……。あ、ハーブ塩とか最高なんです。ちょっと魔魚を獲ってても大丈夫ですか?」
「……。」
僕が川の方を指差してレオノールさんに聞くと、レオノールさんはちょっと戸惑ったような顔をした。兄上がドンっと僕の肩の上に手を置いた。
「クリス、今は案内をしているところだから。」
兄上に諌められてしまった。やっぱりダメかぁ。ちょうどハーブ塩を持ってきてたんだけどなぁ。良い天気なんだけどなぁ。
レオノールさんは少し考える様子で目を細めた後で口を開いた。
「……後で良いので魔魚を釣るところを、見せてもらえるかしら。殿下達に魔魚釣りのデモンストレーションをしてくれるなら問題ないと思うわ。」
レイオールさんがバーベキューに賛成してくれたようだ!やった!魔魚のバーベキュー!
僕は嬉しくなってちょっとだけピョンピョンと跳ねてしまった。そうしたら兄上ばまた、ドンと僕の肩の上に手を置いた。
レオノールさんが魔魚の話をゴーシュさんに話に行ってくれたらしい。どうやらゴーシュさんはレオノールさんの上司らしい。
レオノールさんは小隊長って言っていたから、ゴーシュさんは大隊長なのかな。
騎士団の組織ってよくわからないんだけど。
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