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第1章
第228話 早速の魔道具連絡
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レオノールさん達は、殿下達が訓練場に来た時の為に、事前に場所の安全確認をしていたそうだ。
不審な物が仕掛けられていたり、誰か潜んでいたりしないかとかチェックしているらしい。
危なかった。隠れんぼとかしたら、捕まっちゃってたかも。
訓練場の中からゴーシュさんが出てきた。内部の確認をしていたのかな。
レオノールさんが、ゴーシュさんに陶器のカップを見せて説明をしていた。
ゴーシュさんの鋭い視線が僕達に向けられる。
「心配をかけてしまってすまんな。
水瓶の購入は検討する。この後、魔道具の披露会はよろしく頼む」
「え?」
魔道具の披露会って何?
ネイサン殿下、ちょっと大袈裟に言ったんじゃないかな。
ブローチの魔道具を実際に使ってみるってだけの予定なんだけどなぁ。
魔道具の期待値が上がったみたいで、ちょっと緊張する。どうしよう。
すごく簡単な魔法が出るだけなんだけどな。
何かもっと凄い効果をつけないとまずかったかな。
つけるとしたら、どんな効果が良いだろう。
今更、魔法陣を作り替えるのは難しいからなぁ。
どうしよう。
あれこれ考えていたら、ポンと肩を叩かれた。兄上が眉間に皺を寄せて僕の顔を覗き込んでる。
「クリス、何ソワソワしてるんだ?」
「ひ、披露会って言ってたから、もっと何か機能をつけないと、『え?これだけ?』って思われちゃうんじゃないかなって」
「いやいやいや!落ち着け!あれで十分だから!十分すぎるから!」
兄上がなんだか焦った様に言う。
「えー……。でも、凄いのを期待されているのかなって……」
「期待されていたって関係ないよ。使い方をしっかり教えるのが目的だろう?」
「そうだね!使い方が大事だった!」
「どこにでもある」ものを作ったつもりだから地味だけど、何かピンチの時に少しだけ助けになりそうなものにしたつもりだ。
でも使い方をちゃんと伝えないと、いざって言う時に役に立てないことになる。
土の魔石なんかは特にそうだ。地面にボコッと小さい山ができるだけの魔法だ。
敵が襲いかかってきた時に一瞬だけ足止めをするものだけど、使うタイミングを知らなかったら役に立たない機能だ。
うん。使い方は大事だね!
兄上の言う通り、効果のある使い方を伝えることにした。
殿下達との待ち合わせまで少し時間があるみたいだから、一旦部屋に戻った。
町に出る時はなるべく目立たないような格好をしていたから、着替える。
ゲンティアナ家の騎士服はゲンティアナの花のような濃い青色なんだけど、騎士服にちょっと似せて作ってもらったジャケットだ。ちょっと騎士っぽくて格好いいんだ。
見本用のブローチをジャケットの胸元につける。操作をしやすい位置かどうか念のため確認した。
鏡で見た目もチェック。ブローチはさりげない感じで派手ではないけど、ジャケットにも合っていると思う。
ブローチを胸につけたまま魔法陣魔石を使うイメトレをしていたら、突然腕輪が振動した。
「ああ!」
びっくりして思わず声を上げてしまった。
慌てて腕輪に魔力を通すと胸元にぶら下げていた指輪から声が聞こえてきた。急いで耳に近づける。
『もしもし?そろそろだってさ。殿下達より先に行って出迎えるぞ』
「あ、はーい」
返事をして、会話を終了する為に腕輪に魔力を通してから、なんだか感動する。
「凄い!便利かも!」
元々は、魔獣の檻の時のような問題が発生した時に父上にすぐ連絡が取れる様にしたくて作ったものだけど
問題発生の時じゃなくても、ちょっとした時に呼びに行かなくても済むのって便利だ。
階下に降りて、兄上が「お話」の魔道具で連絡してきてびっくりしたと言う話をした。
「母上もだぞ。殿下達がそろそろ訓練場に向かいそうだってこの魔道具で連絡をくれたのは母上だからな」
「母様も凄い!こんな風に使うと便利だね」
「業務連絡に使えるよな」
兄上も母様も魔道具を作った僕よりも「お話」の魔道具を使いこなしているみたいで驚いた。
不審な物が仕掛けられていたり、誰か潜んでいたりしないかとかチェックしているらしい。
危なかった。隠れんぼとかしたら、捕まっちゃってたかも。
訓練場の中からゴーシュさんが出てきた。内部の確認をしていたのかな。
レオノールさんが、ゴーシュさんに陶器のカップを見せて説明をしていた。
ゴーシュさんの鋭い視線が僕達に向けられる。
「心配をかけてしまってすまんな。
水瓶の購入は検討する。この後、魔道具の披露会はよろしく頼む」
「え?」
魔道具の披露会って何?
ネイサン殿下、ちょっと大袈裟に言ったんじゃないかな。
ブローチの魔道具を実際に使ってみるってだけの予定なんだけどなぁ。
魔道具の期待値が上がったみたいで、ちょっと緊張する。どうしよう。
すごく簡単な魔法が出るだけなんだけどな。
何かもっと凄い効果をつけないとまずかったかな。
つけるとしたら、どんな効果が良いだろう。
今更、魔法陣を作り替えるのは難しいからなぁ。
どうしよう。
あれこれ考えていたら、ポンと肩を叩かれた。兄上が眉間に皺を寄せて僕の顔を覗き込んでる。
「クリス、何ソワソワしてるんだ?」
「ひ、披露会って言ってたから、もっと何か機能をつけないと、『え?これだけ?』って思われちゃうんじゃないかなって」
「いやいやいや!落ち着け!あれで十分だから!十分すぎるから!」
兄上がなんだか焦った様に言う。
「えー……。でも、凄いのを期待されているのかなって……」
「期待されていたって関係ないよ。使い方をしっかり教えるのが目的だろう?」
「そうだね!使い方が大事だった!」
「どこにでもある」ものを作ったつもりだから地味だけど、何かピンチの時に少しだけ助けになりそうなものにしたつもりだ。
でも使い方をちゃんと伝えないと、いざって言う時に役に立てないことになる。
土の魔石なんかは特にそうだ。地面にボコッと小さい山ができるだけの魔法だ。
敵が襲いかかってきた時に一瞬だけ足止めをするものだけど、使うタイミングを知らなかったら役に立たない機能だ。
うん。使い方は大事だね!
兄上の言う通り、効果のある使い方を伝えることにした。
殿下達との待ち合わせまで少し時間があるみたいだから、一旦部屋に戻った。
町に出る時はなるべく目立たないような格好をしていたから、着替える。
ゲンティアナ家の騎士服はゲンティアナの花のような濃い青色なんだけど、騎士服にちょっと似せて作ってもらったジャケットだ。ちょっと騎士っぽくて格好いいんだ。
見本用のブローチをジャケットの胸元につける。操作をしやすい位置かどうか念のため確認した。
鏡で見た目もチェック。ブローチはさりげない感じで派手ではないけど、ジャケットにも合っていると思う。
ブローチを胸につけたまま魔法陣魔石を使うイメトレをしていたら、突然腕輪が振動した。
「ああ!」
びっくりして思わず声を上げてしまった。
慌てて腕輪に魔力を通すと胸元にぶら下げていた指輪から声が聞こえてきた。急いで耳に近づける。
『もしもし?そろそろだってさ。殿下達より先に行って出迎えるぞ』
「あ、はーい」
返事をして、会話を終了する為に腕輪に魔力を通してから、なんだか感動する。
「凄い!便利かも!」
元々は、魔獣の檻の時のような問題が発生した時に父上にすぐ連絡が取れる様にしたくて作ったものだけど
問題発生の時じゃなくても、ちょっとした時に呼びに行かなくても済むのって便利だ。
階下に降りて、兄上が「お話」の魔道具で連絡してきてびっくりしたと言う話をした。
「母上もだぞ。殿下達がそろそろ訓練場に向かいそうだってこの魔道具で連絡をくれたのは母上だからな」
「母様も凄い!こんな風に使うと便利だね」
「業務連絡に使えるよな」
兄上も母様も魔道具を作った僕よりも「お話」の魔道具を使いこなしているみたいで驚いた。
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