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第11話
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パーティーから数日後。
ローレル伯爵家の庭園でルシアとクロードはお茶会という名の婚約者としての交流をしていた。
ちょうど今は薔薇の季節で、ローレル伯爵家の庭園は白薔薇が咲き誇っていた。
庭園のガゼボにティーセットを用意し、メイドがそれぞれのティーカップに紅茶を淹れる。
「クロード。我が家に来てくれたのは嬉しいけど、せっかくの学園の休日にこんなことしていて大丈夫ですの? 帰国してからの挨拶回りとかあるんじゃない?」
クロードはルシアと同じ王立学園に編入し、ルシアと同じクラスに所属している。
因みに、ルシアと同じクラスに入れてもらう為にクレマン公爵家の力を使ったのはここだけの話だ。
「絶対挨拶しないといけない所は既に行ったから、あとは落ち着いてからでも大丈夫。それよりもルシアと2人で過ごしたくて」
クロードとルシアの出会いはまだほんの6歳の時。
ここ、ローレル伯爵家でミレイユがガーデンパーティーを開いた時、クロードの母であるクレマン公爵夫人がクロードを連れて参加した。
連れてきたはいいが、夫人は夫人同士の付き合いで自然と子供そっちのけになってしまう。
早々に夫人と離れたクロードは庭園で迷い込んでしまい、どう行けば元居た場所に戻れるかわからなくなって途方に暮れていたところにひょっこりルシアが現れた。
「あれ? こんなところに天使様がいるわ!」
クロードに言わせればルシアの方が余程天使だ。
太陽の光を受けてキラキラと輝く銀髪に綺麗なアイスブルーの瞳の幼いながらに整った可愛い顔立ちの女の子。
要するにクロードは可愛いルシアに一目惚れしたのである。
それ以降パーティーや茶会など会えた時は交流を図っていた。
ある程度年頃になって両親にルシアとの婚約を願ったが、既にその時にはルシアはイアンと婚約していた。
ショックを受けて、物理的にルシアとの距離を取る為に留学した。
それがあのパーティーの2週間程前にクレマン公爵家からルシアがイアンと婚約解消したという知らせがもたらされた。
大慌てで帰国し、今度こそルシアと婚約する為に奔走したのだ。
クロードはルシアを諦められず、ずっと婚約者を作らなかったので、話はすんなりまとまったというのが婚約者になった経緯だ。
「そうなのですね。それにしても、まさかクロードが婚約者になるなんて思ってもみなかったですわ」
「僕はずっと君と婚約したいと思っていたからね。本当に君の元婚約者には感謝だよ。おかげでずっと大好きだったルシアと結ばれたんだから」
ふんわり微笑みながら愛を告げるクロードにルシアは顔が真っ赤になる。
そんな2人の間を穏やかな心地よい空気が流れていた。
ローレル伯爵家の庭園でルシアとクロードはお茶会という名の婚約者としての交流をしていた。
ちょうど今は薔薇の季節で、ローレル伯爵家の庭園は白薔薇が咲き誇っていた。
庭園のガゼボにティーセットを用意し、メイドがそれぞれのティーカップに紅茶を淹れる。
「クロード。我が家に来てくれたのは嬉しいけど、せっかくの学園の休日にこんなことしていて大丈夫ですの? 帰国してからの挨拶回りとかあるんじゃない?」
クロードはルシアと同じ王立学園に編入し、ルシアと同じクラスに所属している。
因みに、ルシアと同じクラスに入れてもらう為にクレマン公爵家の力を使ったのはここだけの話だ。
「絶対挨拶しないといけない所は既に行ったから、あとは落ち着いてからでも大丈夫。それよりもルシアと2人で過ごしたくて」
クロードとルシアの出会いはまだほんの6歳の時。
ここ、ローレル伯爵家でミレイユがガーデンパーティーを開いた時、クロードの母であるクレマン公爵夫人がクロードを連れて参加した。
連れてきたはいいが、夫人は夫人同士の付き合いで自然と子供そっちのけになってしまう。
早々に夫人と離れたクロードは庭園で迷い込んでしまい、どう行けば元居た場所に戻れるかわからなくなって途方に暮れていたところにひょっこりルシアが現れた。
「あれ? こんなところに天使様がいるわ!」
クロードに言わせればルシアの方が余程天使だ。
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要するにクロードは可愛いルシアに一目惚れしたのである。
それ以降パーティーや茶会など会えた時は交流を図っていた。
ある程度年頃になって両親にルシアとの婚約を願ったが、既にその時にはルシアはイアンと婚約していた。
ショックを受けて、物理的にルシアとの距離を取る為に留学した。
それがあのパーティーの2週間程前にクレマン公爵家からルシアがイアンと婚約解消したという知らせがもたらされた。
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「そうなのですね。それにしても、まさかクロードが婚約者になるなんて思ってもみなかったですわ」
「僕はずっと君と婚約したいと思っていたからね。本当に君の元婚約者には感謝だよ。おかげでずっと大好きだったルシアと結ばれたんだから」
ふんわり微笑みながら愛を告げるクロードにルシアは顔が真っ赤になる。
そんな2人の間を穏やかな心地よい空気が流れていた。
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