女官は推しの妄想をして腐っていたい~という訳で、お付きのお嬢様が立てるフラグはすべて私が折らせていただきます~

さくらぱん

文字の大きさ
2 / 8

ごく個人的な話

しおりを挟む
 実はですね、これはすごく個人的なことなんですけどね。
 たまたま中の人にお会いしたことがあるんですよ!

 お店から出てくるときの声を聞いてピンときちゃったんです。
 あ、これ、あの人だって。

 はっきり言って感激しました。
 声をあげずに叫んだぐらいですから。

 握手してもらいたい、サインもらいたい、お気に入りのセリフを言ってもらいたい!
 いろんな想いが一瞬で全身を駆け巡りました。

 でも、でもですよ。
 あくまで出会ったのはプライベートでのこと。イベントではないんです。
 一ファンがオフの時間を邪魔していいはずがありません。

 だから何事もなかったかのようにその場を通り過ぎました。
 いや、人生初の地団駄をその場で踏んでしまったので挙動不審な人と思われたかもしれませんけど、とにかくその場を後にしました。

 一緒にいた友達から「声かけないでよかったの?」と聞かれたとき、胸が張り裂けるほど悲しかったです。
 でもこの選択は間違っていない。胸を張ってそう言えました。

 おっと、いけませんいけません。
 あの時のことを思い出すと、何故だか涙があふれてきてしまうのです。
 今は少しだけ忘れておきましょう。

 閑話休題。

 この乙女ゲーム『ロイヤルブラッドデスティニィ』は本当に出来がよかったんです。

 人間関係が複雑に絡み合う、意外性がありながらも納得のシナリオ。
 ちょっとした油断がバッドエンドにつながるシビアさはありましたが、そこがイイんです。
 ぬるくない感じが好きでした。

 そしてプレイヤーキャラクターのヒロインを育成する際に一緒にいるキャラクターも成長していくというシステム。
 このときに能力値だけでなく好感度も上下し、キャラクター間の関係性にも変化が生じるというシステムを利用して仲人プレイもできるゲームの柔軟性。

 ヒロインがヒーローを攻略するだけではない自由度がそこにありました。
 ヒロイン×悪役令嬢も、ヒーロー×ヒーローも、逆ハーレムも思いのまま。

 とはいえ難しいカップリングを成立させるにはそれなりの難易度になるのですが、それもまたヨシ。
 攻略魂が刺激されるというものです。

 これまでたくさんのゲームをやりこんできましたが、『ロイニィ』には特にハマりました。
 しかも特定のキャラやカップリングにではなくゲームそのものに。つまり箱として。

 ええ。私は『ロイニィ』のすべてを愛しました。
 それぐらいハマっていたんです。

 もちろん友達にもすすめました。割と圧強めに。
 SNSでお気に入りのキャラやシュチュについて語り出したら一晩中でも平気でした。

 正直、周りは引いてたと思います。
 でも好きだったんだから仕方がないじゃありませんか。

 妄想がちなのでその想いを昇華するために字書きとして同人誌も作ってました。
 友達と一緒にオンリーイベントも主催したぐらいです。
 見本誌として一冊ずつお預かりして、すべてに目を通しました。
 どの作品も愛にあふれていて素敵なものばかりでした。

 普通にハマる場合は同人誌だけのことが多いんですけど、『ロイニィ』ハマりすぎて、恥ずかしながらコスプレなんかも……てへ。

 あ、こう見えて裁縫は得意なんです。
 他にもいろいろと資格を持っているんですけどね。

 なんていうか、ハマった作品に関連することってなんでも知りたくなるじゃないですか。
 それで習い事をしてたらあれこれ身に付いちゃったんですよね。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

図書館でうたた寝してたらいつの間にか王子と結婚することになりました

鳥花風星
恋愛
限られた人間しか入ることのできない王立図書館中枢部で司書として働く公爵令嬢ベル・シュパルツがお気に入りの場所で昼寝をしていると、目の前に見知らぬ男性がいた。 素性のわからないその男性は、たびたびベルの元を訪れてベルとたわいもない話をしていく。本を貸したりお茶を飲んだり、ありきたりな日々を何度か共に過ごしていたとある日、その男性から期間限定の婚約者になってほしいと懇願される。 とりあえず婚約を受けてはみたものの、その相手は実はこの国の第二王子、アーロンだった。 「俺は欲しいと思ったら何としてでも絶対に手に入れる人間なんだ」

国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。

樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。 ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。 国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。 「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

「お前みたいな卑しい闇属性の魔女など側室でもごめんだ」と言われましたが、私も殿下に嫁ぐ気はありません!

野生のイエネコ
恋愛
闇の精霊の加護を受けている私は、闇属性を差別する国で迫害されていた。いつか私を受け入れてくれる人を探そうと夢に見ていたデビュタントの舞踏会で、闇属性を差別する王太子に罵倒されて心が折れてしまう。  私が国を出奔すると、闇精霊の森という場所に住まう、不思議な男性と出会った。なぜかその男性が私の事情を聞くと、国に与えられた闇精霊の加護が消滅して、国は大混乱に。  そんな中、闇精霊の森での生活は穏やかに進んでいく。

◆平民出身令嬢、断罪で自由になります◆~ミッカン畑で待つ幼馴染のもとへ~

ささい
恋愛
「え、帰ってくんの?」 「え、帰れないの?」 前世の記憶が蘇ったニーナは気づいた。 ここは乙女ゲームの世界で、自分はピンク髪のヒロインなのだと。 男爵家に拾われ学園に通うことになったけれど、貴族社会は息苦しくて、 幼馴染のクローにも会えない。 乙女ゲームの世界を舞台に悪役令嬢が活躍して ヒロインをざまあする世界じゃない!? なら、いっそ追放されて自由になろう——。 追放上等!私が帰りたいのはミッカン畑です。

処理中です...