君と僕が出会った日

大神 火龍

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君と僕が出会った日

初めての本屋でのできごと

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自転車で数分のところに本屋『あおば書店』
があった。
普段通らない道だから、初めて見た。
「あそこが俺らの働いてる場所。」
自転車を駐輪場に置き、ドアを開ける。
「ちわーっす。ちょーてんに話あるんだけどいる?」
「お?タカちゃんやっほー!店長なら今裏だよ~。」
「福澤さんじゃん!今日シフトなの?」
「そうだよ~。タカちゃんと一緒~♡」
福澤さん、狐だ。すらっとした立ち姿。結構背高いけど、大神先輩よりかは低い。
「あれ?大ちゃんじゃ~ん。おっひさ~。全然シフト違うから会わへんね~wって、この子は?」
「お久しぶりです。こいつは俺の後輩。」
「は、羽島虎光です。」
「ほほ~ん。虎ちゃんか!よろしくね~!ちっさくて可愛い。抱き心地がホホ...あっヨダレが。」
「ちょ!みつにヨダレかけんなー!」
と、大神先輩が、福澤さんを引っ張る。
危なかった...狐の獣人って落ち着いた感じかと思ってたけどこの人はっちゃけてますな。
「ごめごめ。って『みつ』って呼び方なんなの~?もしかして、できてる?」
「出来てない!」「出来てません!」
ほぼ同時に言ってしまった。
「お前らハモってやんの~。」
...何も言い返せず顔をうつ伏せる。
「ごめんってwちょっと面白くて。で、そうそうちょーてんよちょーてん。」
「お前らうるさいから出てきちゃった☆」
「あ、やばい。ごめんちょーてん!ゆるしてちょ!」
「ええで~。それより俺に用ってなん?」
わぁ~。うさぎの獣人さんだぁ。ってみんな大きい。
「やっほー!ちょーてん!用って言うのはこの子。羽島虎光くん。」
「ほほお~。どうしたん?バイト希望?それとも俺の夜のおtフゴォッ!」
ボゴォ!
店長の顎に大神先輩のパンチが刺さる。
「やめろ。それ以上は俺が許さん。」
「ごめんってたっちゃん。で、バイト志望だね。」
「あ、はい。」
「俺の名前は兎村悠。履歴書は~、持ってないね。おい!たっちゃん?何やってたのかな君は。」
「俺誘ってねーし。誘ったのタカだし。」
「ターカーちゃーん?僕のお世話するぅ?」
「ちょ、まってまだやるって決めたわけじゃねえだろ!?見に来ただけやん?」
そう。見に来ただけ。話が勝手に進んでる。
「そ、そうです。見に来ただけです。」
ほんとはバイト志望だけどまた今度。鷹飛先輩が殺されそうだからフォロー。
「ふぅーむ。わかった。じゃあ、ここのバイトどう?入ってみる気ない?」
と、顔を近づけてくる。近い近い。
「店長。また殴るぞ?」
「ごめんごめん。ついつい弄りたくなるのよ。」
「は...いりたいです。先輩いるし。」
「じゃ、決定ね。好きな時に履歴書持ってきて~。」
「はーい。」


━━━━━━━━━━━━━━
電車で約1時間。本屋まで徒歩10分。
付いたー!
扉を開けて、まず第一声が
「ちわわん!」
...えぇ。
「来たぞー。」
「おはようございます~。」
「わー!いつものトリオ組!相変わらず虎ちゃんは背低いよのぉ~。まあ、抱き心地いいから問題ない。」
ずっと抱きつくのは勘弁。たっくんが嫉妬する。
「こら、ダメですよ。これ以上やったらほら、たっくんが。」
顔が凄いことになってる...
「あ、ごめんごめんw」
と、手を離す。
「てか、福澤さんずっとここで働いてるんすね!」
「それ僕も気になった。」
「んー、まあ俺投資家だからね。」
「ええええええええ!?」
3人共々びっくり。
「あれ?言ってなかったっけ?うちの家庭親父が政治家やってんの。」
「あ、忘れてた。ずっと昔だもん、覚えてないて。」
と、羽鳥先輩が呟く。
「で、今日ちょーてんいる?」
「いるでー。呼んでこよか?」
「頼みます~。」
と、福澤さんは裏へ行った。
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