愛してるとか言わないで

宇流

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一緒に帰ろ

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幸はLINEも変え朝の登校時間も変え
徹底して俺との関わりを断っていった。
そしてこの状況は俺が望んだ状況。

ー放課後ー
教室で1人ぼーっとしていると
『亮っ!!!!!』
と大声で俺を呼ぶ蓮の声が聞こえた
『え?ごめん何??』
『何??じゃないよ!最近ぼっとしすぎ!』
『ごめんごめん笑』
と笑って誤魔化す俺に蓮は心配そうに
『ねぇ、本当大丈夫??』
そう言って俺の顔を覗き込む
『大丈夫って何が笑体調はバッチリだぞ~』
『そんな事は分かってる。俺が心配してんのは
お前の体じゃなくて心の話をしてんの』
そう言う蓮の顔は真剣だった。
『うん。わかってる。大丈夫だから、まじで』
『なんで』
そう言っていきなり蓮が泣き出した。
『え!?なんで?どうした??』
少し戸惑う俺を他所に泣き続ける蓮が
『だって、お前全然大丈夫じゃねーのに
大丈夫だとか言っていつもギリギリになるまで
1人で抱え込んでんじゃん。俺そんなに
友達として頼りになんないのかよ』
と言った。
『そ、そんな事ねーよ!信頼してるし
本当頼りにしてるって!結構ガチで!!
和樹の時だってお前居なかったらここまで
俺立ち直れて無かったと思うし!!』
とっさに出た俺の言葉に蓮はまた泣いた
ちっさい頃からずっと一緒にいたけど
こいつはいつも笑ってて泣いているとこを
見るのは初めてかもしれないってくらい珍しくて
その分俺はこいつの負担にもなってたんだと実感させられたような気がした。
『な?だから泣くなよ!蓮!!
俺お前が笑ってる方が好きだし!!』
そう言う俺の言葉に蓮は涙でくしゃくしゃな顔で笑って見せた。
『ほら、一緒に帰ろ』
そう言って俺達はいつも通りの道を
いつものように帰っていった。
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