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少女と日常
少女と屋上の神社3
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「消えるって。で、でもさ!幽霊になってもなんらかの手段で霊力の確保ってできるんじゃないの?」
「できる」
「じゃあ!」
「じゃがおそらくそれはしないじゃろう」
「な、なんで」
「神や妖怪と人間はっきり違う点はなんじゃ?」
「えっと、風貌とか?あと五穀が言ってたように肩書きがつくとか?」
「それもある。じゃが決定的に違うのは時間の感じ方じゃ」
「時間の感じ方?」
「神や妖怪はなってから徐々に時間の感覚が狂い始める。わしなんて鎌倉時代に生まれそこから神になったわけじゃからかなりの時間が経っておる。なのに平気じゃろ?孤独感で精神的不安定であったとしてもわしの社に時計がなかったように時間は割と適当なのじゃ。だから気がついたら人が亡くなってたりして傷ついたりすることはあっても時間経過で精神的におかしくなることはない」
つまりこういうことだ。神や妖怪は時間経過による精神的狂いはない。しかし人間や人間の霊は時間経過による精神の崩壊がある。
五穀と最初に会ったとき彼女は孤独感こそあれど時間の感覚なんてないも同然だった。だから訪れた二人の人の死に驚いたのだ。
五億年ボタンという思考実験が有名だと思うがあれを思い浮かべてもらえるとわかりやすいだろう。
ちなみに彼女が自分の時代の名前を知っているのは最近勉強しているからだ。悩ます姿、可愛い。
「人間は通常二百年以上生きられるように精神が作られていない。五穀、ここにいる霊は何年くらいここにいるのかね?」
「それはわかりかねぬがおそらく千年くらいかの」
「霊力の補給をしないというのはもう消えてしまいたいと思っているからという解釈であっているかね?」
「そうじゃ」
「なるほど。では聞くがトレミ君がここを訪れたときなぜ彼は姿を現したのかね?」
「それがお主らやトレミとやらがわしやこの方を見れた理由に繋がっておる」
「できる」
「じゃあ!」
「じゃがおそらくそれはしないじゃろう」
「な、なんで」
「神や妖怪と人間はっきり違う点はなんじゃ?」
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「それもある。じゃが決定的に違うのは時間の感じ方じゃ」
「時間の感じ方?」
「神や妖怪はなってから徐々に時間の感覚が狂い始める。わしなんて鎌倉時代に生まれそこから神になったわけじゃからかなりの時間が経っておる。なのに平気じゃろ?孤独感で精神的不安定であったとしてもわしの社に時計がなかったように時間は割と適当なのじゃ。だから気がついたら人が亡くなってたりして傷ついたりすることはあっても時間経過で精神的におかしくなることはない」
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