忘れられた聖女とひとりぼっちの薬師 ~薬草農家を営んでいた僕が、禁忌の森で出会った記憶喪失少女と共同生活する話~

雉子鳥 幸太郎

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「どぅどーぅ!」
 掛け声を掛け、手綱を引くとピウスがゆっくりと脚をとめた。

『ブルルッ……』

 近くで見ると、その大きさがわかった。
 湖面には風で波紋が拡がっていて、遠くには小さな漁船が見える。
 マイカは驚いているのか、言葉を失っていた。

「さぁ、着いたよ。ちょっと待っててね」
「あ、はい。すごく……綺麗」

「でしょ?」
 僕は先に御者台を降り、下からマイカに手を差し出す。

「ありがとうございます」
 馬車を降りると、マイカはピウスに「お疲れ様、ありがとう」と声を掛けた。

「じゃあ、僕は荷物を降ろしてるから、ピウスに水を飲ませてやってくれない?」
「わかりました。じゃあピウス、行きましょうね」

 マイカは手綱を持って、湖に向かって歩いて行く。
 荷台から野営の道具を降ろし、僕はテントを張る準備を始めた。 

 湖畔を歩く姿に目を細めた。何というか……神秘的だ。
 こっちを見て手を振るマイカに、僕も手を振って応えた。

 さて、お昼までには張り終えたいな――。


 テントを張り始めると、気になったのかマイカがすぐに戻って来た。
 ピウスを繋ぎ直して、僕の側に駆け寄ってくる。

「大きなテントですね! 何だかワクワクします!」
 目を輝かせるマイカに、
「人間の本能なのかな? ワクワクしない人なんていないんじゃない?」と返した。
「ですよねっ! あ、こっち引っ張ればいいですか?」

「うん、そこ押さえてて」
「はい!」

 マイカに手伝ってもらいながら、テントを張っていく。
 ペグを地面に打ち込んでいると、マイカがやりたそうな目でこっちを見ていた。

「打ってみる?」
「え、いいんですか⁉」

「もちろんだよ。はい、どうぞ」
 僕はペグとハンマーを渡して、打ち方を教えた。

「張ってあるロープの反対方向へ傾けて斜めに打ち込むんだ、そう、その感じ」
「よいしょ、ほっ!」

「へぇ、上手だね!」
「ホントですか⁉ やったぁ!」

 嬉しそうに笑うマイカに、僕の頬も緩みっぱなしになっていた。
 それから僕達は昼食をとった後、二人でピウスに乗って湖の周りを散策した。

 後ろからマイカが、
「ここは何が釣れるんですか?」と、漁をする小舟を指さす。
「色んな魚が釣れるけど……いまだと、たしかレインボートラウトって魚が多いのかなぁ」

「私にも釣れたりしますか?」
「え⁉ どうだろう……漁師さん達は投網だもんね。釣り竿ってなると……よし、ちょっと聞いてみよう、掴まって!」

「わ、わわっ⁉」
 ぎゅっとマイカが僕の腰に抱きつく。

 僕は手綱を引き、
「それ!」っと、ピウスを走らせた。

 ふわっと浮くような加速――。
 すごい、全盛期の頃よりも速いかもしれない。

 ピウスの食事をマイカが作るようになってから、本当に見違えるように元気になった。
 僕もマイカと暮らし始めてから、体のだるさを忘れてしまった。

「どぅどぅ!」と、ピウスに合図を送り、速度を落とす。
 一番近くで漁をしていた漁師さんに近づいて声を掛けた。

「こんにちはー」

 漁師さんが、僕の声に反応してこっちを向く。
 作業を続けながら、不思議そうに僕達を見ている。

「調子はどうですかー」

「あぁ? なんか用かいのぉ? ちょっとまっとれー」
 漁師さんは大きく手を振って、船を岸に寄せた。

「なんだか、悪いことしちゃいましたね……」
「まさか来てくれるとは……と、とにかく行こう」

 僕達は急いで船の側まで行く。
 ピウスから降りて、漁師さんに改めて挨拶をした。

「どうも、お仕事中にわざわざすみません……」
「んあ? ええってええってよー」

 にこにこして、とても人柄の良さそうなおじさんだった。

「こんにちはー」
 マイカが挨拶をすると、漁師さんは目を丸くして、
「あらー、こりゃたまげた……綺麗か人だねぇ~」と珍しそうに身を乗り出す。

「あ、ありがとうございます」
 顔を赤らめたマイカが、何度も頭を下げた。

「んで、どうしたの? おらに何か用かいの?」
「ちょっとお聞きしたいのですが、この湖って釣り竿でも何か釣れますか?」

「あー、釣れる釣れる、でも、おっきいのは無理だなぁ……」
「そうですか……おすすめの場所とかありますか?」

「なんだあんちゃんら、釣りがしてぇのか?」
「そうなんです、ついでに夕飯のおかずにしようかと……」

「おらぁ、魚は食い飽きたけども……ま、それならよ、どこでも大丈夫だ、適当に投げてりゃ釣れんべよ」
「私でも釣れますか?」

 マイカが尋ねると、おじさんは手で顔を覆った。
 そして、指の隙間からこっちを覗いて、
「ああ、釣れる釣れる」と答える。

「ど、どうしたんですか?」
「んー、だって、こんなべっぴんさんに見られたら恥ずかしいよー」

 おじさんの耳が赤い。
 本気で照れているようだった。
 マイカもマイカでどうしていいかわからず、モジモジしている。

「じゃ、じゃあ、ちょっと釣ってみようか?」
「そうですね、挑戦したいです」

 おじさんは顔を隠したまま、
「ほれ、このエサ使いな、秘伝のエサよ」と片手で泥団子のような玉をくれた。
「ありがとうございます! これって、どうやって使うんですか?」

「小指の先くらいにちぎってな、丸めて針に刺せばええ。もっと小さくすりゃ撒き餌になる。たっくさん魚がよってくんのよー」
「なるほど……」

 何かお礼にあげられるものってあったかな……。
 そういや、常備薬があったな。

「あの、僕、薬師を生業としているんですけど、僕が作った薬で良ければ使いますか?」
「あんちゃん薬師かぁ~、立派だなぁ! いやぁ、そんな高価なもんもらえねぇよー」
「いえいえ、安く作ってるので大丈夫ですよ。効果はそれなりですし……あはは」

 僕はおじさんに常備薬一式を手渡した。
「んー、なんか悪いなぁ……お、んじゃ、これも持ってけ」

 おじさんは船から編み籠を取って、僕に差し出す。
「え、あ、すみません、何かもらいすぎな気も……」

「たいしたもんじゃないよ、夕飯の足しにでもしてくれりゃあいいよー」
「ありがとうございます!」

 マイカと一緒に覗き込むと、中には大きな魚が一匹入っていた。

「うわっ! 大きいです!」
「うん、油が乗ってるなぁ」

「いまがいちばん美味しい時期だぁ、煮てよし焼いて良し、好きなように食いなぁ」
「ありがとうございます!」
「ありがとうございました!」

 二人で丁寧に頭を下げる。

「んじゃ、またなぁ」

 おじさんは船を出し、また湖に戻っていった。

「さようなら~」

 大きく手を振ると、おじさんも振ってくれる。
 マイカがいると、自然と積極的になっている自分に気付いた。
 以前の僕なら、絶対に声なんか掛けてなかったもんなぁ……。

「よぉーし、これでバンバン釣っちゃおう!」
「はい!」

 僕とマイカはピウスに乗って、テントまで戻った。
 釣り竿を準備して、テント前の岸辺に二人で並んで座った。

「はい、これでOK、あとはこうやって……ほっ!」

 ひゅるるる……っと、おじさんにもらった餌を付けた釣り糸が湖に落ちる。

「こんな感じかな」
「わかりました、やってみます!」

 マイカは「えいっ!」っと釣り竿を振る。
 釣り糸は綺麗な弧を描き、湖面に波紋を作った。

「やったぁ! どうですか、シチリ?」
「うん、上手だね、さぁ、ここからが勝負だよ」

「はい! どっちが先に釣れるか勝負です!」
「ふふ、負けないよ」

 二人で冗談っぽく睨み合った。
 同時に吹きだして、笑ったあと、釣り糸を垂れながら湖面を眺める。

 時間が静かに流れていく。
 独りでいる時と、まったく違う世界。

 肌に触れる外気の感覚や、見る景色の感じ方まで……。

 数時間が経った。
 しかし、一向に魚が釣れる気配はない。
 おじさんにもらった餌で撒き餌も試してみたのだが、魚が集まったように見えても、僕達の針に食いつくことはなかった。

「釣れませんねぇ……」
「う、うん……」

 段々と陽が落ちてくる。
 マイカに釣らせてあげたかったけど……こればっかりはどうしようもない。
 それに、そろそろ夕飯の準備もしないとなぁ……。

「シチリ」
「ん?」
「見てください……夕陽があんなに大きいです」

 夕陽はまるで湖に沈んでいくように見えた。
 照らされた湖面は黄金色に輝き、それを見つめるマイカの横顔はとても美しかった。

「ほんとだ……綺麗だね」

 ぎゅるるる……。
 とてもロマンチックなところで僕の無遠慮な腹が鳴る。

「ふふふ、お腹空きましたね」
「ご、ごめん」

「実は私もペコペコです、夕飯にしませんか?」
「でも、いいの?」と、僕は釣り竿を見た。

「はい、ちょっと残念ですけど、またチャレンジしてみます」
「そっか、じゃあ少し休憩してから、おじさんの魚を焼こう」
「はーい」

 僕達は後片付けを済ませた後、テントに戻って少し体を休めた。

「ふぅ……」
 僕の隣で、マイカはころんと横になってぐぐっと体を伸ばした。
「んんっ……うぅ……きもちいい……」
 ふふ、猫みたいだなぁ……。

 ――少し冷たい風が吹く。

「おっと、冷え初めてきたね。体を冷やさないように気を付けて」
 僕はそっとマイカにマントをかけた。

「ありがとうございます……」

 潤んだ瞳が僕を見て揺れていた。
 沈黙が流れ、思わず抱きしめたい衝動に駆られたが、何とか思いとどまる。

「そ、そろそろ、火を起こさなきゃ……」
「わわ、私も手伝いますね」

 二人であたふたしながら用意をしていると急におかしくなってきた。
 これじゃ、意識しすぎだな……。

「シチリ」
「ん?」

「来年……屋台が並ぶ頃、また、二人で来てみたいです」
 僕を見ずにマイカが呟くように言った。

「……そうだね。うん、そうしよう」

 陽が落ちて、辺りが暗くなってきた。
 僕とマイカは焚き火を囲みながら、焼き上がった魚に舌鼓を打っていた。

「ほふほふ……」
「はふ……うん、脂がのってるね」

「おいふぃいです……」
 やっぱり魚は新鮮なのに限るな。

「食べ終わったら、少し歩こうか?」
「ふぇ? だいぶ暗くなってしまいましたけど……」

「大丈夫、ちょっと散歩するだけだから。ね?」


    *


 ランタンを片手に、僕はマイカと手を繋いで湖の畔を歩く。

「夜になると印象が変わりますね……」
「うん」

「どこに向かってるのですか?」
「実はマイカに見せたいものがあるんだ」

「私に?」
「うん、もうすぐだから」

 ちょっとだけ不安そうなマイカの手を引いて、僕はとある場所へ向かった。

 そこは父から教えてもらった特別な場所だ。
 冬が始まる前のごく僅かな間、その場所でしか見られないものがあるのだ。

 湖畔の何も無い場所。
 左右に大きな木が立っていて、その真ん中に立つと湖の全体が一望できる。

「ここだよ」
「何もないですけど……」

 ただの湖の畔だ。目印があるわけでもない。
 僕も父に連れてこられた時は同じような反応だったな……。

「そろそろかなぁ」
「何がでしょうか?」

 きょとんとするマイカ。
 そっとランタンの灯を消すと、辺りに夜が落ちた――。

 その時、夜空に一筋の光が流れる。

「ほら、始まったよ」
「え……⁉」

 ひとつ、またひとつと、軌跡を描きながら流星が夜空を駆けていく。

「す、すごい……です」
「マイカ、驚くのは早いよ、ほら――」

 次の瞬間、まるで示し合わせたように、一斉に空を流星が埋め尽くした。

「わぁ……」

 トリタニア湖の湖面が、その流星群を鏡のように映し出す。
 まるで地面が消え、銀河全体に包まれているような、そんな不思議な感覚を覚えた。

「……」

 マイカは言葉を失い、ただ、目の前の光景に目を奪われている。
 僕はその隣で流星を眺めながら言った。

「父にこの場所を教えてもらった時にさ、言われたんだ。『いつか、自分よりも大切な人に出会えたら見せてやれよ』って」
「シチリ……」

「マイカ、僕は……自分がここに来ることはないって思ってた。自分よりも大切な人になんて出会えるわけがないって思ってたんだ。でもさ、僕……君が大切だよ」
「……」

 僕を見上げる瞳には無数の流星が流れていた。
 何て綺麗なんだと思っていると、一筋の涙が流れ落ちた。

「マ、マイカ⁉」
「……ご、ごめんなさい、ひっく、でも……う、嬉しくて……」

 僕はマイカをそっと抱き寄せた。

「ありがとう、シチリ……」
「マイカ……」

 ぎゅっと彼女を抱きしめる。
 柔らかくて、温かくて、いい匂いがして、愛おしくて、守りたくて……色んな感情がごちゃまぜになって、一気に溢れ出してくる。

 その気持ちに、暗いものなんて一つもなかった。
 その全てがきらめいていた。

 僕達を包むあの星々のように――。
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