異世界ツアーしませんか?

ゑゐる

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 ここはアンナミラの村(旧スラム)です。

ジミー「実はアンナさんに相談があります」

アンナ「小麦粉と木材ですか?」
ジミー「はい。どうしてそれを?」
アンナ「昨日商業ギルドでも同じことを言われました。」
ジミー「それと、家畜の数を増やすことはできますか?」
アンナ「はい。大丈夫です」

 おやつが食べ終わりました。

私たち「ごちそうさまでした」
ジミー「ごちそうさまでした」

 わたしは食器を魔法で片付けました。

     *

 私たちは集会所を出て資材置き場にきました。資材の残りが少ないです。
 わたしはアイテムボックスから、角材、板材、くぎ、セメントなどを出します。
 煮炊きの使うまきも出しました。

ジミー「こんなに・・・」

     *

 次は食料庫に向かいました。
 アイテムボックスから、小麦粉、豆類、根菜類、塩、香辛料などを出しました。
 砂糖の生産で減っていた甜菜も出します。
 大型の冷蔵箱には、肉類を補充しました。

ジミー「すごい量ですね」

     *

 次は畜舎に向かいました。
 わたしは千里眼で動物の生息場所を確認します。

アンナ「転移・・・」

 わたしは、オーロックス、イノシシ、野鶏やけい、野生の羊、ヤギなどを転移させます。
 畜舎に入りきらない家畜は牧場で放し飼いです。
 
 家畜の数は3倍に増やしました。

ジミー「すごい。ありがとうございます」
アンナ「ジミーさん、他に何かありますか?」

ジミー「・・・・・・あとは、人ですね」
アンナ「人?」
ジミー「はい。家畜が増えましたし、農地も広げる必要があります。
    建築の労働者も不足しています」

 人を勝手に連れて来る訳には・・・・・・あ!

アンナ「人ならてがあります。
    移住してもらえるか、聞いてみます」
ジミー「お願いします」

 わたしは村の奥にある茂みを刈り取って、広い敷地を確保します。
 刈り取った草は家畜の餌にしましょう。
 そして敷地を土魔法で平らにしました。
 村の敷地が広がりました。これだけあれば充分でしょう。

アンナ「ジミーさん、ちょっと行っていきます」
ジミー「いってらっしゃい」

ローラ「どこに行くの?」
アンナ「隣の街です・・・転移」


*    *    *


 私たちは、隣街のスラムに転移しました。

 前に見たときよりも、家の数が減っています。
 わたしは住人に声をかけます。

アンナ「わたしはアンナと言います。代表者に会わせてください」
住人 「代表者? そんな人はいねえよ」
アンナ「そうですか」

アンナ「皆さんで仕事がある場所に移住しませんか?」
住人 「仕事? ただのうわさだろ。
    その噂を聞いて半分の人がここを出て行ったぜ」

 そういうことでしたか。

アンナ「噂ではなく、本当の話です」
住人 「・・・・・・」
アンナ「移住する人には、支度金として一人につき、
    大銀貨5枚差し上げます」

 大銀貨5枚は5万円相当です。

住人 「カネがもらえるなら行くぜ」

 わたしは大銀貨5枚を渡しました。

アンナ「皆さんにも声をかけてください」

     *

 スラムの住人約30名、全員が表に出て来ました。

アンナ「移住を希望する人は、ここに二列で並んでください」

 わたしは陽子さんに大銀貨が袋を渡しました。

アンナ「一人に5枚渡してください」
陽子 「はい」

     *

 二人で全員におカネを渡しました。
 また、スラムには怪我や病気で職を失った人がいます。
 わたしは魔法で治療しました。

アンナ「これから魔法で移動します。
    家も移動するので、荷物の心配は不要です」

アンナ「転移」


*    *    *


 皆さん、呆然ぼうぜんとしています。

先住者「お前達も来たのか?」
新入り「お前、ここにいたのか?」
先住者「スラムの人を呼びに行こうって、話していたところだ」

 再会を喜んでいる人がいます。

 ジミーさんが来ました。

アンナ「ジミーさん、連れて来ましたよ」
ジミー「ありがとうございます」
アンナ「わたしは他の街に行って、移住者を連れて来ます。
    後のことは、よろしくお願いします」
ジミー「わかりました」

アンナ「転移」


*    *    *

 わたしは3カ所のスラムに行って、同様に移住者を連れて来ました。
 あとはジミーさんにお任せします。

アンナ「私たちはこれで失礼します」
ジミー「また来てください」
アンナ「はい」

 私たちはジミーさんに別れを告げて飛行島に帰ります。

アンナ「転移」


*    *    *


 私たち三人は飛行島に転移しました。

ローラ「アンナはいろんなことをするわね。見ていて飽きないわ」

 天界からのぞをするのは、やめていただきたいです。

ローラ「そろそろ帰るわ」

 わたしは預かっていたけん玉をアイテムボックスから出します。

ローラ「ありがとう。またね」
アンナ「はい。さようなら」
陽子 「ごきげんよう、ローラ様」

 幼女ローラはけん玉を握りしめて、天界に帰りました。



 わたしと陽子さんはコテージに入りました。
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