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ハジメテの出会い
彼女の名前はアリア。とっても可哀想な不運の女の子。
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異世界転生というものは、本当に突然起こるものなのか……なんて、お気楽思考で周りを見渡していた。
少し小腹が空いたのでコンビニに買いに行こうと思って外に出た瞬間、全く知らない世界が広がっていて心底驚いた。
ちなみに俺の場合は——真っ暗な森の奥。空を見上げるとドラゴンが悠々と飛んでいるような世界だった。
「いやいや、ドラゴンって。俺は普通の人間よ? あんなのに見つかったら秒で死ぬじゃん」
開いた口が塞がらないとは、このことだろう。
だが、そんなことよりもっと危険な状況が発生してしまった。
おそらく彼はらこの森を通過しようとしていた商人なのだろう。
不運にもモンスターに襲われて全滅したようで、血肉が散乱した最悪な状況が広がっていた。
うん、それはそれは目を背けたくなるスプラッターな猟奇的な光景。
本来ならば「見なかったことにしよう」と素通りするところなのだが、馬車の荷台から人間の声が聞こえてきた為、やむ得ず確認する運びとなったのだ。
「うぅ……っ、なんで私ばかりこんな目に」
荷台の奥にいたのはボロボロの薄汚れたドレスを纏った端正な顔立ちの女性で、あまりの綺麗さに言葉を失った。
例えるとしたら高性能等身大フィギアが目の前に現れたようなものだろうか? ……例えがオタク思考で申し訳ない。
異世界だからと心配したが、どうやら言葉は通じるらしい。
俺は彼女に手を差し伸べて、まっすぐに見つめた。
「大丈夫ですか? どうやらあなた以外の人間は全滅したようです。血肉の臭いを辿ってモンスターが集まる前に逃げた方がいい」
だが、彼女は怯えるだけで一向に手を取ろうとしてくれなかった。
よく見れば無数の傷跡が彼女の肌に刻まれてた。
こんな綺麗な人に、なんて酷いことを。このバラバラ死体と化した奴らがやったのだろうか? そうだとしたら天罰だな、うん。
本来なら女性に強引な行動は取りたくなかったが、やむ得ない。
俺は怯える彼女に近付いて、そのまま抱き上げた。
「——っ! な、何を⁉︎」
「失礼、あなたをこんなところに置いていくわけにもいかないと思ったので、無理やり連れていきます」
もしかしたら傷を負って動けないのかと思ったが、致命傷ではなかったようだ。
だが、思っていたよりもずっと軽い。
きっとろくな食事が与えられていなかったのだろう。
「こんな綺麗な女性に、なんてことを」
とりあえずは衛生的な場所で彼女の手当てをするのが先だ。
現状すら把握できてい状況だったが、俺は彼女を抱き上げてその場を後にした。
しばらく歩くと、廃れた砦を発見した。
しばらく人がいた形跡は見当たらなかったが、缶詰食料や薬品など必要なものはそれなりにあったので助かった。
「——というより、この世界って何なのだろう? 水道っぽいのもあるし、微妙ー……に現代っぽいんだよな」
まぁ、深いことは考えなくてもいいだろう。何たって何でもありの異世界転生なのだ。
それよりもまずは彼女の手当てだ。
状況を確認する為に、全ての傷を見せてほしいが——……腕とか足とか、そういうレベルじゃないんだよなー……。
「あの、傷の手当てをしたいんだけど……服を脱いでもらえるかな?」
彼女はビクビク震えながらも、無言で服を脱ぎ始めた。
えぇー……、そんないいの? この世界の人間は恥じらいとかそういうものはないのかい?
——いや、違う。
きっと彼女は……今までたくさん虐げられ続けていたのだろう。
全身を這った縄の痕。SMでありがちな乳頭リング。この年齢の女性なら生えていてもおかしくない陰毛も綺麗に剃毛されていた。
初めて見る女性の裸体に、思わず生唾を飲み込んでしまう。
「あ……あの、助けて頂いてありがとうございました。その、私にできることでしたら何でもいたします」
「い、いや! お礼なんかよりもまずは君の手当が一番大事だし!」
だけど彼女は四つん這いになって、躾けられた犬のように足を広げて誘ってきた。
「私なんかに気遣いは不要です。どうぞ、心ゆく迄ご堪能ください」
この時の俺は、彼女のことを何も知らなかった。
彼女はこの世界で有名な悪役令嬢——キルミル公爵の令嬢アリアだった。
彼女は主人公である聖女様をいじめた罪で迫害され、今まであらゆる拷問を与えられてきたのだった。
すっかり人間不信になり、この世に絶望した矢先、移動中にモンスターに遭遇し他の人間が全滅したところに俺と出会ったのだ。
「いやいやいや、だからアンタ! そんなはしたないことをしてる暇があったら、まずは手当! ほら、早く消毒するぞ!」
裸の彼女に毛布を被せ、一番重傷を負った背中の鞭後の消毒を始めた。
——いや、俺だってあんな美味しい状況、本当は飛びついてパコパコニャンニャンしたかった。だが、流石に俺にも人間としての理性はある。
うん、俺は彼女の傷が癒えてからだ。
こうして俺とアリアの二人きりの生活が始まった。
———……★
ご都合主義で、これからしばらくは二人だけの甘い生活が始まります。
思う存分楽しんだ後は、アリアに無実の罪を着せた奴らを成敗する予定です(あくまで予定ですが……)
少し小腹が空いたのでコンビニに買いに行こうと思って外に出た瞬間、全く知らない世界が広がっていて心底驚いた。
ちなみに俺の場合は——真っ暗な森の奥。空を見上げるとドラゴンが悠々と飛んでいるような世界だった。
「いやいや、ドラゴンって。俺は普通の人間よ? あんなのに見つかったら秒で死ぬじゃん」
開いた口が塞がらないとは、このことだろう。
だが、そんなことよりもっと危険な状況が発生してしまった。
おそらく彼はらこの森を通過しようとしていた商人なのだろう。
不運にもモンスターに襲われて全滅したようで、血肉が散乱した最悪な状況が広がっていた。
うん、それはそれは目を背けたくなるスプラッターな猟奇的な光景。
本来ならば「見なかったことにしよう」と素通りするところなのだが、馬車の荷台から人間の声が聞こえてきた為、やむ得ず確認する運びとなったのだ。
「うぅ……っ、なんで私ばかりこんな目に」
荷台の奥にいたのはボロボロの薄汚れたドレスを纏った端正な顔立ちの女性で、あまりの綺麗さに言葉を失った。
例えるとしたら高性能等身大フィギアが目の前に現れたようなものだろうか? ……例えがオタク思考で申し訳ない。
異世界だからと心配したが、どうやら言葉は通じるらしい。
俺は彼女に手を差し伸べて、まっすぐに見つめた。
「大丈夫ですか? どうやらあなた以外の人間は全滅したようです。血肉の臭いを辿ってモンスターが集まる前に逃げた方がいい」
だが、彼女は怯えるだけで一向に手を取ろうとしてくれなかった。
よく見れば無数の傷跡が彼女の肌に刻まれてた。
こんな綺麗な人に、なんて酷いことを。このバラバラ死体と化した奴らがやったのだろうか? そうだとしたら天罰だな、うん。
本来なら女性に強引な行動は取りたくなかったが、やむ得ない。
俺は怯える彼女に近付いて、そのまま抱き上げた。
「——っ! な、何を⁉︎」
「失礼、あなたをこんなところに置いていくわけにもいかないと思ったので、無理やり連れていきます」
もしかしたら傷を負って動けないのかと思ったが、致命傷ではなかったようだ。
だが、思っていたよりもずっと軽い。
きっとろくな食事が与えられていなかったのだろう。
「こんな綺麗な女性に、なんてことを」
とりあえずは衛生的な場所で彼女の手当てをするのが先だ。
現状すら把握できてい状況だったが、俺は彼女を抱き上げてその場を後にした。
しばらく歩くと、廃れた砦を発見した。
しばらく人がいた形跡は見当たらなかったが、缶詰食料や薬品など必要なものはそれなりにあったので助かった。
「——というより、この世界って何なのだろう? 水道っぽいのもあるし、微妙ー……に現代っぽいんだよな」
まぁ、深いことは考えなくてもいいだろう。何たって何でもありの異世界転生なのだ。
それよりもまずは彼女の手当てだ。
状況を確認する為に、全ての傷を見せてほしいが——……腕とか足とか、そういうレベルじゃないんだよなー……。
「あの、傷の手当てをしたいんだけど……服を脱いでもらえるかな?」
彼女はビクビク震えながらも、無言で服を脱ぎ始めた。
えぇー……、そんないいの? この世界の人間は恥じらいとかそういうものはないのかい?
——いや、違う。
きっと彼女は……今までたくさん虐げられ続けていたのだろう。
全身を這った縄の痕。SMでありがちな乳頭リング。この年齢の女性なら生えていてもおかしくない陰毛も綺麗に剃毛されていた。
初めて見る女性の裸体に、思わず生唾を飲み込んでしまう。
「あ……あの、助けて頂いてありがとうございました。その、私にできることでしたら何でもいたします」
「い、いや! お礼なんかよりもまずは君の手当が一番大事だし!」
だけど彼女は四つん這いになって、躾けられた犬のように足を広げて誘ってきた。
「私なんかに気遣いは不要です。どうぞ、心ゆく迄ご堪能ください」
この時の俺は、彼女のことを何も知らなかった。
彼女はこの世界で有名な悪役令嬢——キルミル公爵の令嬢アリアだった。
彼女は主人公である聖女様をいじめた罪で迫害され、今まであらゆる拷問を与えられてきたのだった。
すっかり人間不信になり、この世に絶望した矢先、移動中にモンスターに遭遇し他の人間が全滅したところに俺と出会ったのだ。
「いやいやいや、だからアンタ! そんなはしたないことをしてる暇があったら、まずは手当! ほら、早く消毒するぞ!」
裸の彼女に毛布を被せ、一番重傷を負った背中の鞭後の消毒を始めた。
——いや、俺だってあんな美味しい状況、本当は飛びついてパコパコニャンニャンしたかった。だが、流石に俺にも人間としての理性はある。
うん、俺は彼女の傷が癒えてからだ。
こうして俺とアリアの二人きりの生活が始まった。
———……★
ご都合主義で、これからしばらくは二人だけの甘い生活が始まります。
思う存分楽しんだ後は、アリアに無実の罪を着せた奴らを成敗する予定です(あくまで予定ですが……)
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