31 / 45
2章 婚約と新たな火種
魔術と人間の関係
しおりを挟む
婚約発表当日、お父さんとお母さんから聞いた話だと、王城の外はお祭り騒ぎになっているとのこと。
アルバーン王国は、王家の王女や王子が婚約発表する日はめでたいということでお祭りを当日にする文化があるらしい。
その日限定でしか食べれないような料理や、珍しい魔物の肉などが食べれるため、外からも沢山の王国民が来るとも。
あとで俺もお祭り見て回ろうと考えていたら
「先に言っとくがアーマン、お前はお祭りに参加することは出来ないぞ」
「えっ」
「婚約する本人がお祭りに参加したらパニックになるだろ。それにお前は婚約の発表のあとに加護のことや爵位の事まで発表するのだ。大人しくしていろ」
「はい……」
残念だがわざわざトラブルを起こしたいとは思わないから婚約発表が終わるまで大人しくして終わったらすぐに部屋に戻ろう。
「アーくん、言い忘れてたんだけど発表が終わったら貴族のみのお披露目パーティがありますから今日は忙しいですよ」
「それには参加しないと行けないのでしょうか」
「もちろんよ。主催者はアルバーン国王陛下なのだから参加しないわけには行かないし、本人達が不参加でどうするのよ」
今日は発表だけして終わりかと思っていたがそういう訳には行かないようだ。
パーティの作法など分からないと伝えたが、マリア第1王女の隣の椅子に座って目の前に来た貴族に挨拶だけすればあとはこっちで話すから大丈夫と言われた。
俺には始めっから拒否権など無かったようだ。
朝食を食べ終わると着替えをする部屋に連れて行かれ婚約用の衣装に着替えさせられ、それが終えるとそのまま別の1室に案内された。
ドアをノックすると「入れ」と言われたため、ドアを開け中を見るとそこにはアルバーン国王陛下がいた。
「お主と会うのは久しぶりだな。そのソファーに座っていいぞ」と言われたので座るとすぐに話に入った。
「王城に来てからもこっちが忙しくてほとんど会えていなかったからな。今日はよろしく頼むぞ。」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
「その服も俺が選んだんだがサイズもぴったりで似合ってるようで良かった。もう少し経てばマリアも入ってくるから待っててくれ」
「アルバーン国王陛下に質問したいことがあるんですがよろしいでしょうか」
「うむ。俺に答えれることなら答えよう」
「どうしてマリア第1王女を僕と婚約させようと思ったのですか」
これがずっと気になっていた。俺をアルバーン王国に縛り付けるならわざわざ王女でなくてもいいと思うのだ。
「創造神様の加護の力がそれだけあるからと言う理由では納得できんか」
「出来ないです」
アルバーン国王陛下はそう言われ悩むと思っていたがそんな素振りを見せずに理由を伝えてきた。
「直感だな」
「直感ですか?」
「うむ。お主を見た時にこれはマリアと婚約させるしかないと感じたとしか言えないな。今でもどうしてそう思ったのかは分からんが俺は創造神様からの神託なのだろうと思っている」
「確かに創造神ならやりそうですね……」
「お主は創造神様と会ったことがあるのか?!」
あ、要らない一言を言ってしまった気がするが伝えてしまったことは仕方ない。夢で見たと言いながら誤魔化そう。
「寝ている時に夢で創造神様と少しだけ話した記憶はありますが何を話したかは覚えておりません」
「少しだけでもいい。創造神様はどんな姿をしていたのだ?」
「創造神様は姿を変えれると言っていたので自分の見た姿と聖書に載っている姿が違っているかも知れませんが、自分と同じくらいの年の姿をした男の子でした。髪の毛は黒色で目の色は秒数ごとに変化していました」
「その目の色が変わっているのはすべての属性を持っておるからじゃろうな」
「自分の使える魔術で目の色って変わるのですか」
「髪の毛と目に現れるらしい。全員がそうではないが火の魔術を使えるものは髪の毛が赤だったり目が赤だったりすると研究で分かっておるからの」
「僕のように結界魔術を持っている方や回復魔術師の方の髪の毛や目の色はどこから引き継がれているのですか」
「回復魔術師は水属性と光属性が合わさったものとされておる。そのため黄緑色の人達が多いらしい。結界魔術師に関しては不明だ。おぬしも含めてなんの関連性も発見されておらぬため、結界魔術師の髪や目に関しては親の遺伝ということで結論が出されておる」
なんだか話が本題からかなり離れているが魔術と人間の関わりがこんな所にもあると知らなかった。
そんな婚約の話など忘れて魔術の雑談をしているとドアがノックされマリア王女が入ってきた。
アルバーン王国は、王家の王女や王子が婚約発表する日はめでたいということでお祭りを当日にする文化があるらしい。
その日限定でしか食べれないような料理や、珍しい魔物の肉などが食べれるため、外からも沢山の王国民が来るとも。
あとで俺もお祭り見て回ろうと考えていたら
「先に言っとくがアーマン、お前はお祭りに参加することは出来ないぞ」
「えっ」
「婚約する本人がお祭りに参加したらパニックになるだろ。それにお前は婚約の発表のあとに加護のことや爵位の事まで発表するのだ。大人しくしていろ」
「はい……」
残念だがわざわざトラブルを起こしたいとは思わないから婚約発表が終わるまで大人しくして終わったらすぐに部屋に戻ろう。
「アーくん、言い忘れてたんだけど発表が終わったら貴族のみのお披露目パーティがありますから今日は忙しいですよ」
「それには参加しないと行けないのでしょうか」
「もちろんよ。主催者はアルバーン国王陛下なのだから参加しないわけには行かないし、本人達が不参加でどうするのよ」
今日は発表だけして終わりかと思っていたがそういう訳には行かないようだ。
パーティの作法など分からないと伝えたが、マリア第1王女の隣の椅子に座って目の前に来た貴族に挨拶だけすればあとはこっちで話すから大丈夫と言われた。
俺には始めっから拒否権など無かったようだ。
朝食を食べ終わると着替えをする部屋に連れて行かれ婚約用の衣装に着替えさせられ、それが終えるとそのまま別の1室に案内された。
ドアをノックすると「入れ」と言われたため、ドアを開け中を見るとそこにはアルバーン国王陛下がいた。
「お主と会うのは久しぶりだな。そのソファーに座っていいぞ」と言われたので座るとすぐに話に入った。
「王城に来てからもこっちが忙しくてほとんど会えていなかったからな。今日はよろしく頼むぞ。」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
「その服も俺が選んだんだがサイズもぴったりで似合ってるようで良かった。もう少し経てばマリアも入ってくるから待っててくれ」
「アルバーン国王陛下に質問したいことがあるんですがよろしいでしょうか」
「うむ。俺に答えれることなら答えよう」
「どうしてマリア第1王女を僕と婚約させようと思ったのですか」
これがずっと気になっていた。俺をアルバーン王国に縛り付けるならわざわざ王女でなくてもいいと思うのだ。
「創造神様の加護の力がそれだけあるからと言う理由では納得できんか」
「出来ないです」
アルバーン国王陛下はそう言われ悩むと思っていたがそんな素振りを見せずに理由を伝えてきた。
「直感だな」
「直感ですか?」
「うむ。お主を見た時にこれはマリアと婚約させるしかないと感じたとしか言えないな。今でもどうしてそう思ったのかは分からんが俺は創造神様からの神託なのだろうと思っている」
「確かに創造神ならやりそうですね……」
「お主は創造神様と会ったことがあるのか?!」
あ、要らない一言を言ってしまった気がするが伝えてしまったことは仕方ない。夢で見たと言いながら誤魔化そう。
「寝ている時に夢で創造神様と少しだけ話した記憶はありますが何を話したかは覚えておりません」
「少しだけでもいい。創造神様はどんな姿をしていたのだ?」
「創造神様は姿を変えれると言っていたので自分の見た姿と聖書に載っている姿が違っているかも知れませんが、自分と同じくらいの年の姿をした男の子でした。髪の毛は黒色で目の色は秒数ごとに変化していました」
「その目の色が変わっているのはすべての属性を持っておるからじゃろうな」
「自分の使える魔術で目の色って変わるのですか」
「髪の毛と目に現れるらしい。全員がそうではないが火の魔術を使えるものは髪の毛が赤だったり目が赤だったりすると研究で分かっておるからの」
「僕のように結界魔術を持っている方や回復魔術師の方の髪の毛や目の色はどこから引き継がれているのですか」
「回復魔術師は水属性と光属性が合わさったものとされておる。そのため黄緑色の人達が多いらしい。結界魔術師に関しては不明だ。おぬしも含めてなんの関連性も発見されておらぬため、結界魔術師の髪や目に関しては親の遺伝ということで結論が出されておる」
なんだか話が本題からかなり離れているが魔術と人間の関わりがこんな所にもあると知らなかった。
そんな婚約の話など忘れて魔術の雑談をしているとドアがノックされマリア王女が入ってきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜
リョウ
ファンタジー
僕は十年程闘病の末、あの世に。
そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?
幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。
※画像はAI作成しました。
※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる