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2章 婚約と新たな火種

呼び戻し

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「マリアの様子はどうだ?」

「駄目だわ。よほど怖わくてトラウマになってしまったのか部屋から出てこないわ」

「自分が死にかけたんだ。仕方ないな」

マリア王女はピコラフに殺されかけたことが頭の中に焼き付いて離れず、それがトラウマになり、部屋の中から出てこなくなってしまったのだ。

カナリア王妃かアルバーン国王陛下が入る分には大丈夫だが、ほかの人が入ると布団の中に隠れて出てこなくなってしまう。

「これに関しては時間の問題としか言えないな」

「でも時間が沢山あればいいのだけれど来年の春まで2ヶ月くらいしかないわ。そうなったら学園に通うことになるわ。それまでにどうにかして部屋から出さないと……」

「うーむ……アーマンに頼ることしか思いつかんな」

「多分まだ領地に帰宅中よ。早馬で行けば追いつけるわ。」

「そうだな。事情が事情だしな。おい!」

アルバーン国王陛下が騎士を呼びパルチナ宰相を呼ぶように指示を出した。

少し経つとパルチナ宰相が入ってきた

「アルバーン国王陛下、どうかしましたか?」

「お主も知ってると思うが、マリアの事だ」

「なるほど。ということはアーマンくんを呼び戻すという事ですかね?」

「分かっていたか」

「今マリア王女様のトラウマを消せるのはアーマンくんくらいでしょうし、そういうと思って既に部隊を整えてあります。」

「それならすぐに出動させよ」

「はっ!」

パルチナ宰相の後ろにいた今回の部隊の隊長である人物が、返事をしすぐに出動していった。

「詳しいことを聞かせてもらおうか」

「今回出動した部隊は一小隊のみになりますが、精鋭で揃えさせたので、そこら辺にいる魔物や野党には遅れを取ることはないかと」

「うむ。ペネシット子爵のいる場所の予想はついているのか?」

「まだペネシット子爵が王都を出てからまだ一日経っていません。さらに人数も多いため移動速度も遅いです。そのため恐らくカルネ村にいるかと」

「それなら明日の朝までに小隊はカルネ村に着きそうだな」

「あとはアーマンくんに頼むしかないわね……」

カナリア王妃はマリアが前のように戻ってくるのを願った。




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〈神界〉

オ「スースー」

風神「オリジン様寝ちゃいましたよ……」

火神「そりゃ最初からずっと見てれば眠たくなるだろ。特に面白くもないのに楽しそうに見やがって」

水神「うるさいからそのままでいい……」

土神「……(コクコク)」

火神「突然なんだけどよ……そろそろ俺達も誰かに加護を与えた方がいいのか?」

風神「確かにここ数年で魔族側の動きが活発になってきましたね」

水神「魔王……生まれた?」

風神「確か魔王が最後に生まれてからもう少しで1000年経ちますね……」

土神「加護……渡さないと……人間と……亜人……負ける……」

火神「土神が喋ってまで警告するってことは相当ヤバそうだな。」

風神「光神も呼んできますね」

水神「光神呼ぶの?」

風神「そんな嫌そうな顔しないでください。私だって出来るだけ会いたくないんですから。ほら、行きますよ」

4神は創造神を無視して光神のいる場所に向かって行った。

光神「123……124……125……」

火神「光神! 話したいことがあるんだがいいか!」

光神「話したいこととはなんだ? 126……127……128……」

風神「実はですね」光神「129……」風神「魔王が最後に生まれてから光神」「130……」風神「もう少しで1000年経ちそうで魔族の動きが」光神「131……」風神「その筋トレをやめてくれませんかね……」

光神「そっちから来ておいてそれはないと思うが……まぁいい。それでなんだ?」

風神「(イラッ)……魔王が死んでからもう少しで1000年経ちそうで魔族たちが活発化しています。なので私達も人間か亜人に加護を与え力をつけさせようという話です!」

光神「魔王なんて創造神にどうにかしてもらえばいいだろ。あの神なら世界に干渉するなんて片手でできる だろうに。」

火神「あいつがそんなことするわけないの知ってるだろ。楽しいかつまらないかで判断する奴だぞ。こっちの苦労も知らないで」

光神「全く、めんどくさい創造神だ」

風神 火神 水神 土神((((お前もだよ))))

風神「とにかくそういう事なので自分の使者を探しておいてくださいね!」

光神「分かった分かった。話はそれだけか?」

風神「えぇそうです。あなた達も1年間の決めてくださいね」

そうしてオリジン世界はまた新たな戦争の時代に入っていくのだった……

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