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13話 やべえ上司はやべえ先輩に預けよう
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「よう少年! 噂の銀髪ボインな美少女はどこだ?」
昭和の親父くさいやばい先輩……じゃなかった、知的で学があって包容力のある菜々緒先輩が、電話を切ってから3分で来た。俺の全力疾走でも和泉屋書店からは5分以上かかるんだけどなぁ。下心ってすごい。
菜々緒先輩とは次に異世界の美少女が来たら譲るという約束をしていた。
ぶっちゃけ気にも留めていなかったが、破ると面倒なことになりそうだし、オーヴェリアが居つくスペースもないので押し付けよう。
「ここにいます。オーヴェリアさんです」
「おっほー、少年やるなぁ!」
「おっさんかよ」
「なんか言ったかー?」
「いえ何でも」
ある意味、オーヴェリアより怖い存在かもしれない。さっさと引き取ってもらおう。
「オーヴェリアさん、こちらがあなたの引き取り先の菜々緒先輩です」
「どうもー! 和泉菜々緒21歳処女でーす」
「見ての通り知的で学があって包容力のある先輩です」
心が痛い。嘘をつくのは心が痛いなぁ。
「21か。私と同い年だな」
それこそ嘘だろ? 27くらいかと思っていたぞ。
俺は顔に出やすいということを失念していた。オーヴェリアに強めに睨まれる。虎の尾を踏む真似をしてしまったな。
「お邪魔してしまってもいいのか?」
「大丈夫大丈夫。っていうか休まないとこっちの世界がヤバいんでしょ? だったら遠慮なく使ってよ」
話の早い先輩だ。純文学だけでなくライトノベルも読み込んでいる人で助かった。
菜々緒先輩はオーヴェリアをえらく気に入ったらしく、俺にいい仕事をするじゃんとか吐かしてオーヴェリアを連れて帰った。
はぁ、やっとあの殺気のような目から逃れられた。怖いんだよあれ。
そして、やっとリディアと2人きりだ。
今日のデート、オーヴェリア出現のせいで後味は悪くなってしまったがそこそこに楽しめたはず。
「リディア、今日は楽しかったか?」
「……はい」
リディアは優しく微笑んでくれた。
何が、と明確には言い表せられないが昨日までの笑顔とは少し違いがある気がする。
「ありがとうな。オーヴェリアから俺を守ってくれて」
「か、勘違いしないでください。別に正輝さんを好きになったわけじゃありませんから」
「ツンデレか?」
「ち、違います!」
「顔真っ赤だぞ」
リディアは顔を手で隠した。
数時間前に見たもののはずなのに、なぜか懐かしく感じられた。
「よし、ご飯にしようか」
帰りにコンビニにささっと寄って買った弁当を取り出した。
電子レンジを操作していると、すぐ背後にリディアがやってきた。そして、後ろから俺を抱きしめてきた。
「……せっかく抱きしめてくれているところ悪いんだが、リディアの顔が見たいな」
「嫌です。いま私の顔、真っ赤でしょうから」
「はは、自分で言うんだ」
リディアの心音が聞こえてくる。だが、俺の心音もまた聞こえていた。ボロアパートに、2つの心音が重なる。
「今日はありがとうございました。その、楽しかったです。すごく」
「そうか。それならよかった。人生初デートだから自信なかったし、失敗もしたけどな」
「植物園で怯える私をおぶってくれた時、すごく嬉しかったです。頼もしかったです。かっこよかったです」
「リディア……」
「あ、えと……お、お風呂いただきますね!」
そう言って、リディアは風呂場へと駆けて行った。
……お風呂、まだ沸いていないんだけどなぁ。
昭和の親父くさいやばい先輩……じゃなかった、知的で学があって包容力のある菜々緒先輩が、電話を切ってから3分で来た。俺の全力疾走でも和泉屋書店からは5分以上かかるんだけどなぁ。下心ってすごい。
菜々緒先輩とは次に異世界の美少女が来たら譲るという約束をしていた。
ぶっちゃけ気にも留めていなかったが、破ると面倒なことになりそうだし、オーヴェリアが居つくスペースもないので押し付けよう。
「ここにいます。オーヴェリアさんです」
「おっほー、少年やるなぁ!」
「おっさんかよ」
「なんか言ったかー?」
「いえ何でも」
ある意味、オーヴェリアより怖い存在かもしれない。さっさと引き取ってもらおう。
「オーヴェリアさん、こちらがあなたの引き取り先の菜々緒先輩です」
「どうもー! 和泉菜々緒21歳処女でーす」
「見ての通り知的で学があって包容力のある先輩です」
心が痛い。嘘をつくのは心が痛いなぁ。
「21か。私と同い年だな」
それこそ嘘だろ? 27くらいかと思っていたぞ。
俺は顔に出やすいということを失念していた。オーヴェリアに強めに睨まれる。虎の尾を踏む真似をしてしまったな。
「お邪魔してしまってもいいのか?」
「大丈夫大丈夫。っていうか休まないとこっちの世界がヤバいんでしょ? だったら遠慮なく使ってよ」
話の早い先輩だ。純文学だけでなくライトノベルも読み込んでいる人で助かった。
菜々緒先輩はオーヴェリアをえらく気に入ったらしく、俺にいい仕事をするじゃんとか吐かしてオーヴェリアを連れて帰った。
はぁ、やっとあの殺気のような目から逃れられた。怖いんだよあれ。
そして、やっとリディアと2人きりだ。
今日のデート、オーヴェリア出現のせいで後味は悪くなってしまったがそこそこに楽しめたはず。
「リディア、今日は楽しかったか?」
「……はい」
リディアは優しく微笑んでくれた。
何が、と明確には言い表せられないが昨日までの笑顔とは少し違いがある気がする。
「ありがとうな。オーヴェリアから俺を守ってくれて」
「か、勘違いしないでください。別に正輝さんを好きになったわけじゃありませんから」
「ツンデレか?」
「ち、違います!」
「顔真っ赤だぞ」
リディアは顔を手で隠した。
数時間前に見たもののはずなのに、なぜか懐かしく感じられた。
「よし、ご飯にしようか」
帰りにコンビニにささっと寄って買った弁当を取り出した。
電子レンジを操作していると、すぐ背後にリディアがやってきた。そして、後ろから俺を抱きしめてきた。
「……せっかく抱きしめてくれているところ悪いんだが、リディアの顔が見たいな」
「嫌です。いま私の顔、真っ赤でしょうから」
「はは、自分で言うんだ」
リディアの心音が聞こえてくる。だが、俺の心音もまた聞こえていた。ボロアパートに、2つの心音が重なる。
「今日はありがとうございました。その、楽しかったです。すごく」
「そうか。それならよかった。人生初デートだから自信なかったし、失敗もしたけどな」
「植物園で怯える私をおぶってくれた時、すごく嬉しかったです。頼もしかったです。かっこよかったです」
「リディア……」
「あ、えと……お、お風呂いただきますね!」
そう言って、リディアは風呂場へと駆けて行った。
……お風呂、まだ沸いていないんだけどなぁ。
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