SECRET 後編

新入社員の研修

5

涼はパクパクっとご飯を平らげた。
そして、
「達也も入ってたろ？？？」
と、私の顔をチラッと見て言った。

祐ちゃんもそうだけど、・・・ここの人って・・・皆人の心を読み取ってくるんだよね。
でも、達也との事は・・・あまり話したくないけど・・・・。

「ん～・・・あんま覚えてないけど確か・・・・・。」
私はブツブツ言いながらオムライスを口に運んだ。

「アイツもね、高校時代仲良くしてたから、・・・俺と一緒！！仲間になって直ぐ入れた・・・。」

・・・・・・///////

「皆・・・同じ柄？？？」

私がボソッと言うと、

「しっかり覚えてんじゃん！！達也の体！」

そ・・・その言い方ー・・・・・////////

「俺は龍が入ってるけど、淳は虎・・・達也は俺と同じで・・・・皆、牡丹は入ってる・・・・。」

牡丹の花・・・・・・。

「なんで・・・牡丹？？？？」

何か意味があるのかな？
涼はニッと口角を上げて・・・・。

「王者、富、幸福・・・・」

王者・・・・。



決まりはないが、涼の仲間は大体入っていると言った。


必ず・・・牡丹が・・・・。
「でも・・・怖い人とかじゃないんだもんね？？？」
私が言うと・・・・涼はニカッと笑った。
「怖い人に見えます～？？？」

最近は・・・怖い人たちも普通に見えたりするって言うし・・・。
なんてね。
涼がそういう人だとは思ってはいない。

「だって、私涼の事知らないこといっぱいあるんだもん・・・・さっき涼と淳君も昔は酷かったって言ってたけどそうは見えないし・・・・。」

そう。
淳君は、なんとなくそんな感じするんだけど・・・・。
涼は優しくて・・・明るくて・・・話しやすいし。

でも、凛さんは・・・そういうヤンチャだった頃を知っているのかなって・・・。
少し寂しく感じるの。

幼馴染だったって言っても未だに記憶がはっきりしない私。
そう思うと知らないに等しい・・・。
覚えていても幼少時代の事・・・・・。

ちょっと口を尖らせてまたオムライスを食べた。
私ウザいかな・・・。

だってさ、・・・だってさ・・・。
もっと色々知りたい・・・・////////
涼の事。


最後のひと口を食べナプキンで口を拭こうとすると、グリグリグリッと涼に口を拭かれたッ///////

「これから嫌ってくらい知るよ！」


「今聞いちゃダメ？？？」
私シツコイかな？？？
でも・・・・。
「昔の俺～？？？？」

・・・・・///////

「・・・ん～・・・うん・・・・/////」

涼は笑って・・・・。

「俺も、今の龍と変わらないよ。中学時代から結構喧嘩ばっかしてて～・・淳と一緒に石垣の高校は入れず、本島に行って半次やこの前会った大和とか琢磨に出逢った。」

あの・・・。
龍君と変わらない？？？
あれ結構凄いレベル高いと思うけど・・・・・。

「高校でもなーーーんか好きって思える女の子居なかったし、付き合ったりはしなかったな～。喧嘩ばーーーっかしてて、俺も高校卒業してないしね！！！」

えっ・・・・。
まさか、あの・・・・・。
凛さんが恋人発覚した時・・・その恋人が暴力事件起こしたってやつ・・・。

「卒業間近に結構大きな事件を起こしちゃって、俺と淳は首謀者って事で年少に入ったんだ。1年位で出たけど、その後石垣のダイビングショップで働いて・・・」

やっ・・・・やっぱ・・・この前美佳と少し話題になった、凛さんの元恋人は暴動事件の首謀者って・・・淳君だったんだ。
しかも・・・涼も一緒・・・・。

「でも、そのダイビングショップが閉店して・・・祐司を頼って東京来て、OH入ってー・・・でも仕事も忙しくて全く遊べない８年間・・・・」

全くっ？！