SECRET 後編

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お仕事2日目

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「基本、各校のトップクラスのスタッフやチーフクラス、受付クラスが最上階です。新人は相部屋で、1年経つと査定してもらって・・・前年の実績で部屋のランクも上がっていくんです!」

査定・・・って講習でも言ってたけど・・・・。
そういうのが毎年あるんだ・・・。

「私・・・ただのバイトなのに申し訳ないな・・・・」
私がそう言うと、健二はニッと笑って・・・。
「結城さんは女の子だし特別ですよーー!!多分俺よりいい部屋じゃないかなぁ・・・」

あと何か月か・・・・過ごす東京で、こんな高級なマンションに住めるなんて、想像もしてなかったな。

私たちは4人でエレベーターホールの方へ・・・・。


そこには綺麗なエレベーターが二つ並んでいた。
すると、
「結城ちゃん、・・・こっちはうちの階には止まらないからこっちのエレベーター使ってね???」

和也さんはそう言って右側のエレベーターを指さした。
へぇー・・・・////////
「はい。」

エレベーターに乗り、涼が押したのは・・・。
30階。

さっ・・・30ッ?!///////
ゴクっとつばを飲み込むと・・・。

「お前高所恐怖症じゃないよね???今更だけど・・・・・・」
涼が笑って言った。

「それは平気だけどー・・こんな高層階・・・いいのかな・・・」
ここって・・・35階建て??とかだっけ??
なのに、最上階に近いじゃん・・・・///////

なんか、申し訳ないな。

「いいなーーーーっ!!30階、やっぱ俺より良い部屋ですねーー!!」
健二が笑ってそう言った。
ポーーーンと・・・エレベーターが鳴り扉が開くと、

そこは綺麗なホテルの様な作り。
和也さんが台車を引きながら降り、

「他の店舗のスタッフも沢山いるから気を付けてね!」
そっか・・・・。
スタッフっていう事は・・・皆男性って事か。

「変なのに声かけられても知らんぷりしときなー・・・・・」
涼も笑って言った・・・。
えーーーっ・・・そんな変な人とかいるのかな??・・・・でも、達也みたいな例外もいるわけだから居るかもか・・・・。

着いたのは奥から3番目の部屋。

「はいっ、ここがお前の部屋ーーー・・・・祐司が家具は揃ってるって言ってたけどアイツがまた揃えたのかなー・・・」
涼はそのドアの前で私にカードキーを渡してきた。

私の部屋・・・///////////
趣のあるシンプルな黒いドアを見て・・・カードキーをインターホン脇にかざすと・・・。

カチャッ・・・っと音が鳴った。



「・・・・・・・・」

ドキドキするッ!!!
今まで引っ越しは経験済みだけど・・・こんなにドキドキするのは初めて・・・・。

「開けてみ??」
涼がそう言って・・・私はドアノブを・・・掴んだ・・・・。

・・・・・ガチャッ・・・・。
と、その・・・ドアを開けると・・・。

大きな玄関の前には奥に続く廊下が見えた。

「ほらほらぁーー・・、結城ちゃんの部屋だよ???入って見たら???」
和也さんに背中を押されて、

「・・・じゃぁー・・おじゃましまーす・・・/////////」

靴を脱ぎ・・・廊下に立つとクリーニングされている廊下は新築の様にピカピカだった。

直ぐ脇のドアを開けるとそこはバスルームと、その隣はトイレ。
めちゃくちゃ綺麗だし広い・・・・。


ゆっくりと廊下を歩き、その奥の扉を開けた。
・・・・・・
わぁ・・・////////////////


「・・・・・・・・///////」

私は言葉を失った・・・・・・。

扉を開けて、中を見ると・・・そこには・・・・お台場の素晴らしい夜景。

大きな大きな窓から夜景が飛び込んできた。

「わーーーーっ!!スッゲー綺麗!!!」

私のすぐ後ろからそういったのは健二。

「お前の部屋だってこの位見えるだろーー??」

和也さんが荷物を運びながら笑って言った。
健二はケタケタ笑って・・・、
「えーー・・・なんか違う気がするーー!!」
そう言いながら荷物を運んだ。


部屋に入ると大きなシステムキッチン。
備え付けの冷蔵庫も最新式の大きなもの。
リビングには綺麗な色のカーペットに・・・可愛いソファー・・・が置いてあり、大きなテレビも置かれていた。

「きっと祐司が用意したんだよ!」

涼はそう言って部屋に入って荷物を置いた。

「えっ・・・祐ちゃんが???」

「新人の部屋は備え付けだけどー・・こんな可愛いカーペットとかじゃねーし・・・アイツ暇なのかなぁ???」

涼はゲタゲタ笑ってそう言った。


「結城さんッ!!こっち寝室ですよ!!」

リビング脇のドアを開けた健二が言った。

「えっ・・!!!」

私は走って寝室を見に行った・・・・。

大きなベットに、綺麗な薄いピンク色の布団が掛けられている。
ベット脇には綺麗な観葉植物。
祐ちゃんーー・・・////////

「すっご!!!祐司気が利きすぎて怖いっ」
和也さんも寝室を見て失笑・・・・・。

祐ちゃん・・・。
色々考えてくれたんだ・・・。

大きなクローゼットもあるし・・・。
化粧台も置いてある。

「ザッ!女子の部屋って感じっすね!」

その素敵な部屋に私はこれから半年ほど住ませてもらうんだ・・・・。
夢みたい・・・//////


4人で手分けをし荷物を解いていった。
全て片付いたのは21時過ぎで、涼がピザを頼んでくれてキッチンにあったダイニングテーブルで4人で食べた。

解散したのは22時半過ぎ。

皆が帰った後、私は一人でバルコニーで水を飲みながら夜景を眺めた・・・・・・。



綺麗な夜景。
涼は・・・最上階・・・・???

涼の部屋はどんな部屋なんだろう。
私・・・、
人生諦めないで良かった・・・・・・。

今日、改めてそう思ったの。

まだ、何があるか分からない人生・・・。

でも、今日・・・生きててよかった。
そう、思ったの。










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