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全ての卒業
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しおりを挟むすると、
「祐司!!!龍来てる!!!」
そう言ったのは和也さん。
龍???
私は思わずオフィスの奥の扉を眺めた。
「あーーー・・・やっと来たか~」
お兄ちゃんはそう言って、鍵付きの棚の引き出しを開け、大きな封筒を何個か取り出した。
龍君?????
「結城ちゃん龍に会ってたっけ???」
お兄ちゃんは笑って言う。
一回海で会ったけど、あれ以来は会ってない。
「うん、一回だけ」
私がそう言うと、
「えーーーっ!!龍来てるの??」
健二と拓海は笑ってオフィスを出て行った。
お兄ちゃんは笑って私の手を引きオフィスの向こう側に・・・。
すると、そこには湊君に連れられて、この前と同じ感じの・・・・、ちょっとフワフワ全身から軽さが溢れている龍君。
龍君は私を見るとニッコリ笑って、
「結城ちゃん!いつデートする????」
って・・・・・。
やっぱ軽い。
「お前いい加減その軽さどうにかしろよ」
湊君がそう言って龍君の腕を突くと、
「うるせーな、お前に言われたくねーわ」
・・・・・・。
なんか・・・。
涼と淳みたい。
やっぱり兄弟だなぁ・・・・。
龍君は私の前まで来ると、名刺を出して来て、
「今ね、横浜の店で働いてるんだ。兄貴が嫌になったらいつでも連絡してね。いつでも慰めてあげるから!」
「あ、横浜に居るの?龍君彼女作らないの?」
私がそう言うと、一瞬皆が黙って・・・・誰も私と目を合わせない。
ん?私、変なこと言ったかな?
頂いた名刺を見ると、桜木町にあるショッピングモールの中にあるセレクトショップで店長をやっているみたいだ。
すると、龍君はニッコリ笑って
「俺は彼女は作らない~・・・主義なんだ~」
龍君は、まだまだ遊びたいのかなぁ。
すると、オフィスと繋がる扉が開き
「龍、・・・湊ちょっといい???」
涼と淳が顔を出して言った。
2人は涼と淳、お兄ちゃんに呼ばれオフィスの中に入って行った。
「近辺企業の管理してるビルやレストランの一部をアイツら弟等に任せるみたい」
私の隣に居た和也さんが笑って言った。
「そんなにあるんだ・・・。」
「淳も涼も使い切れないほどの資産があるから、弟二人はこっちに残ると言ってるし丁度いいんじゃないかね??」
でもあんなチャランポランな感じの龍君に任せて大丈夫なのかな?
すると、
「龍はああ見えて意外と頭が良い、株もやってるし経営も出来る位の知識はあるみたいだよ。湊もなんだかんだ言って賢いからね。俺がたまに聞いちゃうときあるしね!」
えっ、そうなの??
あんなバカっぽいのに?????
って、やっぱり人は見た目じゃないのね。
社内がゴタゴタ慌ただしく人が出入りし、気付くともう16時を回っていた。
「ホテルに19時だからー・・・まだ時間あるなぁ・・・」
涼は一服しながら言った。
「もう申し送りとかは終わったの???」
「あぁ、俺はデスクの荷物ももう運んじゃったし・・・」
よく見ると、涼のデスクはもう綺麗に片付いていた。
淳と一樹はデスクの上を片付け中。
すると・・・涼は私の手を引き・・・・。
「結城ちょっと時間もらってもいい???」
・・・・・・・????
「えっ???・・・・な・・・何ッ????//////」
和也さんチームの談話室に入って、カーテンを閉めると・・・・。
「結城に大事な話がしたくて・・・・・。」
涼はそう言ってソファーに腰掛けた。
??????
「なっ・・・何????///////
やっぱ一緒に帰れないとか??・・・
お前の事は遊びだったとか言われたらどうしよう!!!
内心ドキドキした。
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