SECRET 後編

文字の大きさ
184 / 226
全ての卒業

2

しおりを挟む



すると、

「祐司!!!龍来てる!!!」
そう言ったのは和也さん。
龍???

私は思わずオフィスの奥の扉を眺めた。

「あーーー・・・やっと来たか~」
お兄ちゃんはそう言って、鍵付きの棚の引き出しを開け、大きな封筒を何個か取り出した。

龍君?????
「結城ちゃん龍に会ってたっけ???」
お兄ちゃんは笑って言う。
一回海で会ったけど、あれ以来は会ってない。

「うん、一回だけ」
私がそう言うと、
「えーーーっ!!龍来てるの??」
健二と拓海は笑ってオフィスを出て行った。

お兄ちゃんは笑って私の手を引きオフィスの向こう側に・・・。

すると、そこには湊君に連れられて、この前と同じ感じの・・・・、ちょっとフワフワ全身から軽さが溢れている龍君。

龍君は私を見るとニッコリ笑って、
「結城ちゃん!いつデートする????」
って・・・・・。
やっぱ軽い。

「お前いい加減その軽さどうにかしろよ」
湊君がそう言って龍君の腕を突くと、
「うるせーな、お前に言われたくねーわ」

・・・・・・。
なんか・・・。
涼と淳みたい。
やっぱり兄弟だなぁ・・・・。

龍君は私の前まで来ると、名刺を出して来て、
「今ね、横浜の店で働いてるんだ。兄貴が嫌になったらいつでも連絡してね。いつでも慰めてあげるから!」
「あ、横浜に居るの?龍君彼女作らないの?」
私がそう言うと、一瞬皆が黙って・・・・誰も私と目を合わせない。

ん?私、変なこと言ったかな?

頂いた名刺を見ると、桜木町にあるショッピングモールの中にあるセレクトショップで店長をやっているみたいだ。

すると、龍君はニッコリ笑って
「俺は彼女は作らない~・・・主義なんだ~」
龍君は、まだまだ遊びたいのかなぁ。

すると、オフィスと繋がる扉が開き
「龍、・・・湊ちょっといい???」
涼と淳が顔を出して言った。
2人は涼と淳、お兄ちゃんに呼ばれオフィスの中に入って行った。

「近辺企業の管理してるビルやレストランの一部をアイツら弟等に任せるみたい」
私の隣に居た和也さんが笑って言った。
「そんなにあるんだ・・・。」
「淳も涼も使い切れないほどの資産があるから、弟二人はこっちに残ると言ってるし丁度いいんじゃないかね??」

でもあんなチャランポランな感じの龍君に任せて大丈夫なのかな?

すると、
「龍はああ見えて意外と頭が良い、株もやってるし経営も出来る位の知識はあるみたいだよ。湊もなんだかんだ言って賢いからね。俺がたまに聞いちゃうときあるしね!」

えっ、そうなの??
あんなバカっぽいのに?????
って、やっぱり人は見た目じゃないのね。


社内がゴタゴタ慌ただしく人が出入りし、気付くともう16時を回っていた。

「ホテルに19時だからー・・・まだ時間あるなぁ・・・」

涼は一服しながら言った。
「もう申し送りとかは終わったの???」
「あぁ、俺はデスクの荷物ももう運んじゃったし・・・」

よく見ると、涼のデスクはもう綺麗に片付いていた。
淳と一樹はデスクの上を片付け中。

すると・・・涼は私の手を引き・・・・。

「結城ちょっと時間もらってもいい???」
・・・・・・・????
「えっ???・・・・な・・・何ッ????//////」

和也さんチームの談話室に入って、カーテンを閉めると・・・・。

「結城に大事な話がしたくて・・・・・。」
涼はそう言ってソファーに腰掛けた。
??????
「なっ・・・何????///////
やっぱ一緒に帰れないとか??・・・
お前の事は遊びだったとか言われたらどうしよう!!!
内心ドキドキした。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ダブル・ミッション 【女は秘密の香りで獣になる2

深冬 芽以
恋愛
 T&Nグループ改革から一年。  T&N観光の副社長である咲《さく》の第二秘書として働く伊織《いおり》は、自身の兄で咲の先輩でもある蓮《れん》が社長を務めるデザイン事務所『SIINA《しいな》』に潜入する。  潜入初日、伊織は幼馴染で初恋の相手・圭《けい》と四年振りに再会する。  圭もまたT&N開発の専務で咲の夫・蒼《そう》の指示でSIINAに潜入していた。  伊織は仕事《ミッション》の妨げにならないようにと圭を突き放すが、圭は執拗に伊織を求める。  「俺が欲しいのはお前だけだよ」  「もう身体だけじゃ満足できない--。今度こそお前の心を手に入れる」  互いの身分と目的を知らない二人は、近づけば近づくほどに互いを疑い、すれ違う。  極秘情報売買を調査する伊織。  横領事件を調査する圭。  互いの計画と、伊織と圭の関係を知った咲と蒼は、もう一つのミッションを仕掛ける――――。  咲と蒼、伊織と圭、それぞれのミッションの行方は……?

Perverse

伊吹美香
恋愛
『高嶺の花』なんて立派なものじゃない ただ一人の女として愛してほしいだけなの… あなたはゆっくりと私の心に浸食してくる 触れ合う身体は熱いのに あなたの心がわからない… あなたは私に何を求めてるの? 私の気持ちはあなたに届いているの? 周りからは高嶺の花と呼ばれ本当の自分を出し切れずに悩んでいる女 三崎結菜 × 口も態度も悪いが営業成績No.1で結菜を振り回す冷たい同期男 柴垣義人 大人オフィスラブ

Home, Sweet Home

茜色
恋愛
OL生活7年目の庄野鞠子(しょうのまりこ)は、5つ年上の上司、藤堂達矢(とうどうたつや)に密かにあこがれている。あるアクシデントのせいで自宅マンションに戻れなくなった藤堂のために、鞠子は自分が暮らす一軒家に藤堂を泊まらせ、そのまま期間限定で同居することを提案する。 亡き祖母から受け継いだ古い家での共同生活は、かつて封印したはずの恋心を密かに蘇らせることになり・・・。 ☆ 全19話です。オフィスラブと謳っていますが、オフィスのシーンは少なめです 。「ムーンライトノベルズ」様に投稿済のものを一部改稿しております。

小さな恋のトライアングル

葉月 まい
恋愛
OL × 課長 × 保育園児 わちゃわちゃ・ラブラブ・バチバチの三角関係 人づき合いが苦手な真美は ある日近所の保育園から 男の子と手を繋いで現れた課長を見かけ 親子だと勘違いする 小さな男の子、岳を中心に 三人のちょっと不思議で ほんわか温かい 恋の三角関係が始まった *✻:::✻*✻:::✻* 登場人物 *✻:::✻*✻:::✻* 望月 真美(25歳)… ITソリューション課 OL 五十嵐 潤(29歳)… ITソリューション課 課長 五十嵐 岳(4歳)… 潤の甥

最後の女

蒲公英
恋愛
若すぎる妻を娶ったおっさんと、おっさんに嫁いだ若すぎる妻。夫婦らしくなるまでを、あれこれと。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

おじさんは予防線にはなりません

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「俺はただの……ただのおじさんだ」 それは、私を完全に拒絶する言葉でした――。 4月から私が派遣された職場はとてもキラキラしたところだったけれど。 女性ばかりでギスギスしていて、上司は影が薄くて頼りにならない。 「おじさんでよかったら、いつでも相談に乗るから」 そう声をかけてくれたおじさんは唯一、頼れそうでした。 でもまさか、この人を好きになるなんて思ってもなかった。 さらにおじさんは、私の気持ちを知って遠ざける。 だから私は、私に好意を持ってくれている宗正さんと偽装恋愛することにした。 ……おじさんに、前と同じように笑いかけてほしくて。 羽坂詩乃 24歳、派遣社員 地味で堅実 真面目 一生懸命で応援してあげたくなる感じ × 池松和佳 38歳、アパレル総合商社レディースファッション部係長 気配り上手でLF部の良心 怒ると怖い 黒ラブ系眼鏡男子 ただし、既婚 × 宗正大河 28歳、アパレル総合商社LF部主任 可愛いのは実は計算? でももしかして根は真面目? ミニチュアダックス系男子 選ぶのはもちろん大河? それとも禁断の恋に手を出すの……? ****** 表紙 巴世里様 Twitter@parsley0129 ****** 毎日20:10更新

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

処理中です...