208 / 226
引退後、恋人として
1
しおりを挟む「・・・ん・・・」
気持ちいい・・・心地いい・・・・。
もぞもぞ・・体を動かすと・・・・ギュッと背中に暖かいぬくもりを感じた。
目を擦って体の向きを変えると、
私の目の前には・・・涼がシャツを着たまま眠っていた・・・・。
私も・・ドレスのままだ。
ゆっくり体を起こして周りを見ると、靴が無造作に脱ぎ捨てられ、バッグがテーブルに。
涼と私のスマホは仲良くテーブルに置かれ、涼のジャケットも椅子にかけられネクタイが下に落ちていた。
時計を見ると・・・10時半。
私・・・昨夜・・・・クラブで寝ちゃったんだっけ。
あまり覚えてない・・・・・。
すると、
「・・・結城ーー・・・」
涼が寝言のように言って、私の腰に絡みついてきた。
可愛い・・・・/////////////
凄く、無防備な顔。
すると・・部屋の電話が鳴り、慌てて私が電話に出ると・・・・・
「はい」
『あ・・おはようございます。上地様に10時半にお電話で朝食の確認をするよう、申し付け頂いてました。如何なさいましょうか』
あ、そうなんだ・・・・。
涼食べるかな?
「あ・・・どうしよう・・・まだ・・寝てて・・・」
私が言うと、
「・・・・んーー・・飯ーー・・持ってきてもらってーーー・・・味噌汁飲みたい・・・・」
涼が少しだけ目を開けて言った。
「味噌汁??・・・あ・・あの・・彼がもう持ってきて欲しいと・・・で・・あの・・お味噌汁って・・ありますか??出来たら・・シジミが・・・」
『・・・二日酔いですかね???はい・・お持ちしますね・・15分程で伺います・・』
「はい・・すいません・・お願いします・・・。」
私は電話を切り・・涼の顔を見つめた・・・。
なんか、こんな涼・・・・新鮮・・・///////
「んーー・・・今何時ーー??」
涼が私の太ももに頭を乗せて言ってきた。
「・・・10時半・・何時まで飲んでたんだっけ?全然覚えてない」
私が言うと、
「ふぁー・・・・ん・・・4時半に戻ってきたー・・・」
涼はアクビをしながらゴロゴロしてくる・・・・。
「・・・大丈夫??・・・運転できる??」
「んーー・・最後の方は・・・・烏龍茶飲んでたから・・・・酒は抜けてる・・・」
「そっか・・・頭痛い??」
「平気・・・・・こっち来て・・・」
涼は顔を上げて言った・・。
「んーー・・・もうご飯来ちゃうよ・・・」
私は涼に抱きついて言った・・。
「ん~・・・後5分・・こうしてて・・・」
ギュッと抱きしめ・・・仄かに香る涼の香水がいい香り・・・・。
もう・・・彼氏なんだ・・・・///////
凄い、ドキドキする。
「・・・はぁー・・・一応12時までこの部屋キープしてるんだけど・・・・今日・・何かしたいことある??」
「・・・引越しの準備するって言ってたじゃん・・」
「あ・・そっかそっか!」
なんか凄く・・・・。
穏やか。
食事をテーブルに並べてもらい・・・一緒に朝食・・・。
お味噌汁を頼んだため和食だ・・・・。
「・・・はぁー・・美味しい・・」
二人でお味噌汁を啜ってホッコリ。
「結城は朝何派??ご飯??パン??」
「朝はー・・色々、でもーー・・朝は結構食べるかな。ご飯なら卵焼きとサラダと・・お魚とか味噌汁と・・・パンなら食パンと目玉焼きとソーセージとサラダとー・・・」
「そんな食うのっ?!・・・すっげーなっ!」
「涼は食べてなかったんだっけ??」
「コーヒー飲んでー・・何かあれば食うし無けりゃコンビニでヨーグルト買ったり・・」
「あ・・でもさぁ、最近のコンビニってバカにできなくない??お弁当とか・・デザートなんて特にっ・・」
「確かに、結構美味いんだよな??コーヒーとかも美味いし・・・」
「セブンのコーヒー美味しいよね??もう手料理なんて時代遅れになっちゃうのかなーー!」
コンビニとかスーパーとかのご飯美味しいもんね。冷凍とかも美味しいしね。
「俺は、ずっとコンビニとか外食だったからめっちゃ楽しみにしてる。結城のご飯っ!」
私も、料理大好きだから誰かにたべてもらえるのは嬉しいっ!
「あっ・・今夜さ・・優樹君とか呼んで何か作ろうかと思ってるんだ~。唐揚げとかどうかな?」
「あーーー・・・いいねーー唐揚げっ・・ってか、・・もう荷物持って俺の部屋来たら??」
「いいのかな??・・・行っても平気??」
「昨日祐司に言われたんだ!先にお前の部屋空けちゃって俺の部屋にまとめたらって??」
・・・お兄ちゃん・・・
0
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ダブル・ミッション 【女は秘密の香りで獣になる2
深冬 芽以
恋愛
T&Nグループ改革から一年。
T&N観光の副社長である咲《さく》の第二秘書として働く伊織《いおり》は、自身の兄で咲の先輩でもある蓮《れん》が社長を務めるデザイン事務所『SIINA《しいな》』に潜入する。
潜入初日、伊織は幼馴染で初恋の相手・圭《けい》と四年振りに再会する。
圭もまたT&N開発の専務で咲の夫・蒼《そう》の指示でSIINAに潜入していた。
伊織は仕事《ミッション》の妨げにならないようにと圭を突き放すが、圭は執拗に伊織を求める。
「俺が欲しいのはお前だけだよ」
「もう身体だけじゃ満足できない--。今度こそお前の心を手に入れる」
互いの身分と目的を知らない二人は、近づけば近づくほどに互いを疑い、すれ違う。
極秘情報売買を調査する伊織。
横領事件を調査する圭。
互いの計画と、伊織と圭の関係を知った咲と蒼は、もう一つのミッションを仕掛ける――――。
咲と蒼、伊織と圭、それぞれのミッションの行方は……?
Perverse
伊吹美香
恋愛
『高嶺の花』なんて立派なものじゃない
ただ一人の女として愛してほしいだけなの…
あなたはゆっくりと私の心に浸食してくる
触れ合う身体は熱いのに
あなたの心がわからない…
あなたは私に何を求めてるの?
私の気持ちはあなたに届いているの?
周りからは高嶺の花と呼ばれ本当の自分を出し切れずに悩んでいる女
三崎結菜
×
口も態度も悪いが営業成績No.1で結菜を振り回す冷たい同期男
柴垣義人
大人オフィスラブ
ズボラ上司の甘い罠
松丹子
恋愛
小松春菜の上司、小野田は、無精髭に瓶底眼鏡、乱れた髪にゆるいネクタイ。
仕事はできる人なのに、あまりにももったいない!
かと思えば、イメチェンして来た課長はタイプど真ん中。
やばい。見惚れる。一体これで仕事になるのか?
上司の魅力から逃れようとしながら逃れきれず溺愛される、自分に自信のないフツーの女子の話。になる予定。
隣人はクールな同期でした。
氷萌
恋愛
それなりに有名な出版会社に入社して早6年。
30歳を前にして
未婚で恋人もいないけれど。
マンションの隣に住む同期の男と
酒を酌み交わす日々。
心許すアイツとは
”同期以上、恋人未満―――”
1度は愛した元カレと再会し心を搔き乱され
恋敵の幼馴染には刃を向けられる。
広報部所属
●七星 セツナ●-Setuna Nanase-(29歳)
編集部所属 副編集長
●煌月 ジン●-Jin Kouduki-(29歳)
本当に好きな人は…誰?
己の気持ちに向き合う最後の恋。
“ただの恋愛物語”ってだけじゃない
命と、人との
向き合うという事。
現実に、なさそうな
だけどちょっとあり得るかもしれない
複雑に絡み合う人間模様を描いた
等身大のラブストーリー。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
おじさんは予防線にはなりません
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「俺はただの……ただのおじさんだ」
それは、私を完全に拒絶する言葉でした――。
4月から私が派遣された職場はとてもキラキラしたところだったけれど。
女性ばかりでギスギスしていて、上司は影が薄くて頼りにならない。
「おじさんでよかったら、いつでも相談に乗るから」
そう声をかけてくれたおじさんは唯一、頼れそうでした。
でもまさか、この人を好きになるなんて思ってもなかった。
さらにおじさんは、私の気持ちを知って遠ざける。
だから私は、私に好意を持ってくれている宗正さんと偽装恋愛することにした。
……おじさんに、前と同じように笑いかけてほしくて。
羽坂詩乃
24歳、派遣社員
地味で堅実
真面目
一生懸命で応援してあげたくなる感じ
×
池松和佳
38歳、アパレル総合商社レディースファッション部係長
気配り上手でLF部の良心
怒ると怖い
黒ラブ系眼鏡男子
ただし、既婚
×
宗正大河
28歳、アパレル総合商社LF部主任
可愛いのは実は計算?
でももしかして根は真面目?
ミニチュアダックス系男子
選ぶのはもちろん大河?
それとも禁断の恋に手を出すの……?
******
表紙
巴世里様
Twitter@parsley0129
******
毎日20:10更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる