SECRET 後編

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引退後、恋人として

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「・・・ん・・・」

気持ちいい・・・心地いい・・・・。
もぞもぞ・・体を動かすと・・・・ギュッと背中に暖かいぬくもりを感じた。

目を擦って体の向きを変えると、
私の目の前には・・・涼がシャツを着たまま眠っていた・・・・。
私も・・ドレスのままだ。

ゆっくり体を起こして周りを見ると、靴が無造作に脱ぎ捨てられ、バッグがテーブルに。
涼と私のスマホは仲良くテーブルに置かれ、涼のジャケットも椅子にかけられネクタイが下に落ちていた。
時計を見ると・・・10時半。

私・・・昨夜・・・・クラブで寝ちゃったんだっけ。
あまり覚えてない・・・・・。

すると、
「・・・結城ーー・・・」

涼が寝言のように言って、私の腰に絡みついてきた。
可愛い・・・・/////////////
凄く、無防備な顔。

すると・・部屋の電話が鳴り、慌てて私が電話に出ると・・・・・

「はい」
『あ・・おはようございます。上地様に10時半にお電話で朝食の確認をするよう、申し付け頂いてました。如何なさいましょうか』

あ、そうなんだ・・・・。
涼食べるかな?

「あ・・・どうしよう・・・まだ・・寝てて・・・」
私が言うと、
「・・・・んーー・・飯ーー・・持ってきてもらってーーー・・・味噌汁飲みたい・・・・」
涼が少しだけ目を開けて言った。

「味噌汁??・・・あ・・あの・・彼がもう持ってきて欲しいと・・・で・・あの・・お味噌汁って・・ありますか??出来たら・・シジミが・・・」
『・・・二日酔いですかね???はい・・お持ちしますね・・15分程で伺います・・』

「はい・・すいません・・お願いします・・・。」

私は電話を切り・・涼の顔を見つめた・・・。
なんか、こんな涼・・・・新鮮・・・///////

「んーー・・・今何時ーー??」
涼が私の太ももに頭を乗せて言ってきた。
「・・・10時半・・何時まで飲んでたんだっけ?全然覚えてない」
私が言うと、
「ふぁー・・・・ん・・・4時半に戻ってきたー・・・」

涼はアクビをしながらゴロゴロしてくる・・・・。

「・・・大丈夫??・・・運転できる??」
「んーー・・最後の方は・・・・烏龍茶飲んでたから・・・・酒は抜けてる・・・」
「そっか・・・頭痛い??」
「平気・・・・・こっち来て・・・」
涼は顔を上げて言った・・。


「んーー・・・もうご飯来ちゃうよ・・・」
私は涼に抱きついて言った・・。
「ん~・・・後5分・・こうしてて・・・」
ギュッと抱きしめ・・・仄かに香る涼の香水がいい香り・・・・。

もう・・・彼氏なんだ・・・・///////
凄い、ドキドキする。

「・・・はぁー・・・一応12時までこの部屋キープしてるんだけど・・・・今日・・何かしたいことある??」

「・・・引越しの準備するって言ってたじゃん・・」
「あ・・そっかそっか!」
なんか凄く・・・・。
穏やか。



食事をテーブルに並べてもらい・・・一緒に朝食・・・。

お味噌汁を頼んだため和食だ・・・・。

「・・・はぁー・・美味しい・・」
二人でお味噌汁を啜ってホッコリ。
「結城は朝何派??ご飯??パン??」

「朝はー・・色々、でもーー・・朝は結構食べるかな。ご飯なら卵焼きとサラダと・・お魚とか味噌汁と・・・パンなら食パンと目玉焼きとソーセージとサラダとー・・・」

「そんな食うのっ?!・・・すっげーなっ!」
「涼は食べてなかったんだっけ??」
「コーヒー飲んでー・・何かあれば食うし無けりゃコンビニでヨーグルト買ったり・・」
「あ・・でもさぁ、最近のコンビニってバカにできなくない??お弁当とか・・デザートなんて特にっ・・」
「確かに、結構美味いんだよな??コーヒーとかも美味いし・・・」
「セブンのコーヒー美味しいよね??もう手料理なんて時代遅れになっちゃうのかなーー!」

コンビニとかスーパーとかのご飯美味しいもんね。冷凍とかも美味しいしね。

「俺は、ずっとコンビニとか外食だったからめっちゃ楽しみにしてる。結城のご飯っ!」
私も、料理大好きだから誰かにたべてもらえるのは嬉しいっ!
「あっ・・今夜さ・・優樹君とか呼んで何か作ろうかと思ってるんだ~。唐揚げとかどうかな?」
「あーーー・・・いいねーー唐揚げっ・・ってか、・・もう荷物持って俺の部屋来たら??」
「いいのかな??・・・行っても平気??」
「昨日祐司に言われたんだ!先にお前の部屋空けちゃって俺の部屋にまとめたらって??」

・・・お兄ちゃん・・・





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