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正体
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しおりを挟む—淳side
昌也が右手を地面について立ち上がり・・・・まち子の方に襲い掛かろうとした・・・その時だった。
えっ・・・・・・。
まち子は身構え・・・直ぐに・・・回し蹴りーーーーーー!!!!!
ぇえええっ?!
ドカッ!!!!!と、見事にヒットし・・・・昌也はスッゴイ勢いで吹っ飛んだ・・・・・・。
思わず俺ッ・・・・口を抑えちゃったぜ・・・。
まち子に蹴り上げられる・・・昌也・・・・。
昌也は漫画みたいに飛んでって・・・ドサッとまた地面に落ちた。
そして、
「目を覚ませ・・・・このクソカス野郎!」
まち子は昌也の前まで行きそう言い放った・・・・。
え・・・。
なになになにッ????
この人・・・何者ッ?????
「いつまでくだらない追いかけっこしてんだ!アンタのその行動がどれだけの人間をに迷惑を掛けているのか分からないのか?」
・・・・・・・。
「あっ・・・・おっ・・・お前には関係ねぇだろっ・・・俺はコイツに恨みがあって・・・・・」
「何を恨んでる?ただの逆恨みか?・・・それとも妬みか???アンタにないモノをこの男が持っていて・・・人気者で幸せなコイツを妬んでるんじゃないのか?」
・・・・・・・。
—昌也side
なんなんだーーーー!!!!
このデブ女ッ!!!!!!
スッゲーいってぇし!!!
「うるさいっ!!!お前なんて親父に言って・・・警察に捕まえてもらうからな・・・名誉棄損で訴えてやる・・・直ぐに・・・」
「お前の親父がそんなに偉いのか?」
ゲゲゲッ・・・・
俺が言い終わる前に被せて更にでかい声で言ってきやがった!!!!
「沖縄で・・・辞任を迫られ、ネットやニュースで叩かれているのをお前は知らないのか?お前がバカな事をする度に警察に頭を下げ金を払って罪をもみ消し、そんなのもう通用しないんだよ!」
なっ・・何だコイツーーーーーーッ!!!!!
いい加減な事を言いやがって・・・何が通用しない?!
親父は皆から先生と呼ばれて・・・偉いんだぞ!!!
「おっ・・お前に何が分かるんだ・・・俺の親父は・・・・まだ・・」
「お前の親父はもう辞任だ、30にもなって働きもせず、人を妬み人の金を当てにして皆に嫌われて・・・バカ息子のせいでもう辞任なんだ!議員でも何でもない、もうお前の親父はただのアンタの親父よ!!」
きぃぃーーーーーッ!!!!!
人の話を聞けこのデブーーーーー!!!
「良いか?・・・・勘違いするんじゃないッ!!!!」
止めろッ・・・もうそれ以上言うな!!!!
「偉かったのは親父さんで・・・・・お前じゃないッ!!!!」
何だこの女・・・・・・。
何なんだ・・・・コイツは・・・・。
唇を噛み・・・ジッとそのデブを見ると・・・・・。
「お前を逮捕する・・・宮里昌也・・・・」
・・・・・・。
は・・・・・????
─まち子said
宮里の前まで行き、宮里の顔をジッと見つめた。
宮里は口を開けたまま私を見つめる・・・・。
「凛のマネージャーの女性と元その娘さんと娘さんの父親を誘拐・・・監禁・・・強制わいせつ・・・そして脅迫の罪・・・・沖縄で起こした強制わいせつ強要罪・・・略取誘拐罪・・・そして・・・上原淳を刺した・・・殺人未遂の罪・・・・他にも色々ある・・・詳しくは署で聞く・・・・・」
・・・・・・。
他にも全部知ってるわよ?
ボ~―っとした顔で私を見てくる宮里昌也・・・・。
私が宮里の手を掴むと、奥に控えていた警官が10人以上出て来て・・・・。
私に手錠を渡した・・・・。
「宮里昌也・・・・11時47分・・・逮捕状が無い為・・・緊急執行する・・・・」
そう言って手首に・・・ガチャッと・・・・手錠を掛けた。
警官は宮里を立たせると、
宮里は脚をふら付かせ・・・・私をジッとにらんだ。
「・・・・お前・・・・何なんだよ・・・・」
・・・・・・。
「警視庁・・・捜査一課・・・・警部・・・・木村まち子よ」
—淳side
・・・・・・・。
ハッ?
・・・・・・・・・。
ぇええっ?!
昌也は警察に連れて行かれながら、
「また出てくるからなッ・・・・いってぇっ!!離せよ!くそぉっ・・・」
半ば・・・引きずられながら連れて行かれるって・・・いう・・・・。
まち子は集まった警察の人と話をして、くるっと振り返ってきたッ!!!!
思わず凛を抱えて俺等はビクッとする。
別に悪い事してねーけど・・・。
そして、
「あの男は今回は警視庁で逮捕・・・裁判次第だけど・・・もうそう簡単には出さない・・安心しなさい・・・・」
てか、まち子って・・・・・。
「まち子さん・・・・・刑事さんだったの???」
凛が俺の腕の中でそう言った・・・・。
あ・・・。
もう平気なのか・・・・。
凛を抱えていた腕の力を緩めると、凛はゆっくり立ち上がって、少し離れたところに居たまち子に
「まち子さん・・・刑事さん????」
そう言った。
すると、まち子はゆっくりこっちに歩いてきて・・・・凛に敬礼ポーズをし、胸に手を入れ・・・首から下げた・・・・警察手帳を見せてきた。
—凛side
まち子さんが刑事さんッ????
見せられた警察手帳をジーーっと見た。
そこに写るまち子さんの写真・・・・。
思わず、
「痩せてる・・・・。」
そう言ってしまった。
まち子さんはバッと警察手帳を終い、
「ったく・・・島に来て酒ばっか飲んでたら太ったのよッ!」
てか何で、・・・刑事さんのまち子さんが・・・。
ここに??
「あの・・・なんでお巡りさんなのに・・・キャバクラで???」
不思議・・・・。
副業ッ??
私が言うと淳も私の横に立って・・・
「・・・・お前って一体・・・・」
まち子さんは私達を見て・・・ぷぷっと笑った・・・・。
「まぁいいわ・・・。最初はね、八丈島に居たの・・・1人の男を追って捜査の一環で・・・店で働いていたの・・・・まぁ、潜入ね・・・」
せっ・・・潜入捜査??
「そしたら~・・・その男がこの島に移ったって事で・・・・いいタイミングで宏太の店が出来てそっちに移ったって話よ・・・」
話よ・・・って!!!!
宏太君は知ってたのッ???
—淳side
思わず凛と一緒に振り返って宏太を見ると・・・・宏太もブンブン首を横に振った。
「この事は誰も知らない、この島の警察署の人間だけが知ってた・・・・でも~・・・その男が事件には関与してない、関係のないという事が分かりもうこの島に用は無いのか~・・・って思っていたのよ」
まち子は少し笑ってそう言った。
「そしたら蓮見凛が変装して島に来たじゃない・・・アンタの事は最初から気付いてた。後・・・上原淳の事もね!沖縄で刺された事も知っていたし、まぁ上原淳も知られてる人物の1人だったから直ぐに何かあるって思った・・・・」
えっ・・・、俺って警察にチェックされてるのっ?!って・・・ちょっとウケた。
「そして直ぐに宮里の事が分かって、詳しく調べて貰ったら・・・少し前に渋谷のホテルで大角が来る騒動があったでしょ?あれで・・・アンタの弟、・・・・あの若者と金髪が防犯カメラに映っていて・・・調べたらもう1人・・・この前までこの島に来ていたイケメンも一緒に映ってた・・・そこで全ての事件が繋がって、今朝緊急逮捕の指示が出た・・・・・」
・・・・・・。
だったら~ッ・・・・・・。
早く言えってーーーーーーーーッ!!
俺は死ぬ覚悟までしてたんだぞーーー!!!
「・・・あの男はもう・・・親父さんに助けてももらえないわ、安心しなさい・・・・。」
だからぁ・・・。
早く言えっちゅーーーーのっ!!
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