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大事な人
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しおりを挟む俺と祐司は直ぐにオフィス奥のソファーで話をした。
祐司は全てを見透かした様に、
「OHの特約定期下すんだろ?」
俺は一回頷いて、
「お前さぁ、留守電入れとけよ。一樹にきいてビックリした」
罰金は1人1億。
2億位なら自分の口座にも入っているけど、東京で他にも用事があるから・・・OHの1つの定期を解約し普通口座に移してもらおうって・・・・そう思って今日ここに来た。
OH特約定期は利息が高い分面倒で、最後に居たオフィスで手続きをしてもらわないといけない。
祐司はコーヒーを啜り、直ぐに経理に連絡をしてくれた。
「金は今移行手続きを始めてもらってる。それよりお前、結城と上手くいってないのか?」
一樹から聞いたのか・・・・・。
でも、いずれこいつの耳には入るだろうしな・・・・。
でも俺は、諦めてない。
「俺がいけないんだ・・・。1年かけてモタモタしてるから付け込まれた。」
祐司は笑って、
「後悔したくないなら早く沖縄に帰れ、妹を傷つけたら許さないからな?」
「あー・・・用事済ませたら直ぐに戻る。今日結城に会いに行くつもり・・・・」
そうだ、今日戻ったらその足で結城のマンションに行くつもりだ。
話を聞いてもらうまで帰る気はない。
すると、
「さっき北谷の智樹から連絡があった。我が妹が今日夕方から北谷のオフィスに来る予定だが・・・本当にそれでいいのかって確認の電話だった」
え・・・・・・・?
「はっ?!」
俺が目をパチパチさせて言うと・・・・・。
「間違いがあってお腹の子に何かあったら・・・一生後悔するぞ。そんなことになったら俺がお前を許さないからな・・・・」
・・・・・・・。
え・・・・???
何が?
「もう安定期に入ったからといって油断していたら大変な事になりかねない、お前だってそれくらいわかるだろ?」
はっ?!
「ちょっ・・・ちょっと待て・・・何言ってんだお前・・・。」
祐司が何の話をしてるのか全く分からなかった。
てか・・・・・。
お腹の子?!
祐司は真顔で俺の事をジーーーっと見て、
「お前・・・・聞いてないのか?」
「・・・何が?」
てか何を??
祐司はため息をついて、
「今、妊娠5か月だ。・・・・」
頭が真っ白になった。
妊娠5カ月・・・・?
「計算出来ないか?16週とか・・・かな?」
「子供・・・・・?」
結城の・・・お腹に俺の子??
えっ?!
「何だ、知らなかったのはお前だけか??」
はっ?!
「一樹も知ってたぞ?」
なっ・・・・・
思わず立ち上がり、
「他のみんな知ってるのか?!」
あいつ等ーーーーーーーッ///////////////
なんて奴等だ!!!!
チョコチョコ結城の所に行ってると思ったら!
もしや、結城が吐いた日・・・・あれは・・・・・。
「もう行くのか?」
祐司は笑って言った。
コイツもーーーー・・・・////////////
何でさっさとその話をしねーーんだ!!!!!!
「帰りにまた寄るから、それまでに特約定期移行しといて・・・」
すると、祐司は笑って
「後10分程で移行完了するそうだ」
スマホを確認してそう言った。
くっそーーーーー・・・。
俺は慌ててオフィスを出て、エレベーターに乗り込んだ。
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