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初めて、お母様のお話を聞けるのですね。
私が6歳の時にお母様は亡くなりました。
死因は過労と心労との事でした。
お母様は確かに多忙だったと記憶しています。
商会のお仕事や伯爵第一夫人としてのお務めもされ、領地経営も負担されていました。
それでも私との時間を犠牲にしないように少しの時間でもお会いしてくださっていました。
それなのにアバント伯爵はお母様に領地経営を任せ、自身はナディア様とサリフィア様と楽しく過ごされていたのです。
ナディア様もお母様が準備し、開催されたお茶会に無断で出席し、ひたすら文句をあげていたと聞いています。
そんな中でのお母様の死に私は悲しくもあり、悔しくもありました。
あのような人たちのために何故私のお母様が犠牲にならなければならなかったのかと。
ですが、時が経つに従って私の気持ちも変わりました。
あのような方々にかける時間は勿体ないと。
お母様の死と入れ違うように産まれたフォルクスに最初はあまりよく思っていませんでしたが、次期伯爵家当主としての教育があまりにも早く始まり、自由のないあの子を不憫に思ったのです。
本来なら次期当主としての教育は分別がつく6歳以降に始まりますが、フォルクスの場合は3歳から始まりました。
甘えることも許されない環境にあの子の心が壊れると思い、私は私が行く勉強会などに一緒に連れ出したのです。
まぁ、その勉強会がアイザック様やフレデリック様と私が教師を招いて行うものです。
あ、第一王子様は不参加ですよ、本人様からそんなものに出る気はないと言われましたから。
なので、フォルクスはアイザック様やフレデリック様に懐いています。
お二方ともフォルクスを弟のように可愛がってくださいますし、男性同士ですからね。
憧れなんかもあるのでしょう。
話がそれました。
あ、国王陛下が説明してくださるようです。
「此度の王命、第一王子であるバラモースとエリアンティーヌ嬢の婚約にはある隣国との密約が関係していた」
「「「「「密約」」」」」
「密約とは、何ですか?」
「密約とは竜騎士の設置に関してだ。竜騎士を所有いる国は少ない。竜騎士を所有しているだけで他国への牽制になる。それ故に先代国王の時代から竜騎士発祥にして最大所有国であるドラゴニス王国と水面下で話し合いが行われていた。ドラゴニス王国は竜騎士を派遣、我が国に定着するように教育・ドラゴンの繁殖等を行う。こちらはドラゴニス王国が必要としている鉱石を他より多めに取引を行うというものだった」
「それに伴い、両国の繋がりを強固にするためにマリリン様が嫁ぐことになりました。マリリン様の正式のお名前はマリリン・フォン・ドラゴニス、ドラゴニス王国現国王のご息女であり、第二王女様です」
「「「「「「っっ!!」」」」」」
「お母様が王族…」
何ということでしょうか。
お母様が王族、それも隣大陸の唯一の統一国家であるドラゴニス王国とは……考えたことはありませんでした。
伯爵家以上の貴族家出身ではないかとは考えたことはありましたが、王族とは思いませんでした。
ですが、それなら今度は別の疑問が残ります。
何故、王家の血筋ではないアバント伯爵家にお母様は嫁がれたのでしょうか?
それにお母様の時から王命、密命があったのなら何故アバント伯爵はお母様を大切にされなかったのでしょうか?
あと、お母様が商会の運営をしていたのは何故でしょう?
「国王陛下、アバント伯爵家はお母様の出身を」
「知っていたはずだ。少なくとも先代アバント伯爵は理解していた。マリリン夫人が嫁ぐ際にすでに王家や王家に連なる者たちは結婚しており、他国の王女を第二夫人にするわけにいかなくてな。当時王家に嫁げる伯爵位までの者で結婚も婚約もしていなかったのがアバント伯爵家だった」
「それでは……」
「うむ。マリリン夫人には苦労を掛けるがアバント伯爵家に嫁いで貰い、そのご息女であるエリアンティーヌ嬢に王家へ嫁いでもらう話になっていた。他国の王女をいくら第一夫人としても伯爵家に嫁がせるのは問題があったが、マリリン夫人はすでに商会を経営する方であったのでそちらの身分で嫁いでもらうことに話がついた」
「そうだったのですね」
なるほど、お母様がすでに商会を経営していたから商会の娘として嫁がれることになったと言うのですね。
たぶんですが、お母様自身がそれを提案したのでしょう。
そうすることによって今後も商会の経営をご自身で出来るようにするためですわね。
しかし、先代アバント伯爵と言うことはお祖父様は把握されていたのですね。
領地に戻られていますのでなかなか会うことはなかったので以外でした。
ちなみに現在もお祖父様はご存命です。
アバント伯爵の代わりに領地経営をされています。
何せ、アバント伯爵もナディア様も領地に戻られることも視察に行くこともしませんので代わりにお祖父様がされているのです。
それでアバント伯爵家当主を名乗っているのですから厚顔無恥も甚だしいですわね。
「だからこそ、第一王子であるバラモースとエリアンティーヌ嬢を婚約させたのだが、バラモースはちゃんと説明を聞いていなかったらしい」
「ええ、アバント伯爵家の血を入れるなどそのような考えを何故持てたのでしょうか、不思議です」
「何も考えてなかっただけだろう」
「つまり、エリアンティーヌ嬢を王家に迎え入れることが密約の条件でもあったのです。エリアンティーヌ嬢が王家に嫁いだ暁には派遣された竜騎士の一部が我が国所属になり、それ以降の竜騎士教育や竜の繁殖に手を出していく予定だったのです」
「ですが、私が第一王子様に婚約破棄を一方的に宣言され王家に入ることが難しくなったというわけですね」
「そうだ。本当になんて事をしてくれたんだ、バラモース」
国王陛下は第一王子様を睨み付けました。
それだけで第一王子様はビクッと怯えたようになっています。
これはさすがに駄目ですね。
この説明も王家の方ではずっとされていたのでしょう。
ですが、それさえもちゃんと聞いていない第一王子様には呆れますね。
ですが、そう考えるとアバント伯爵も同じですね。
ちゃんと説明をお祖父様より聞いていなかったのでしょう。
嘆かわしい限りですね。
アバント伯爵の方を見ますとアバント伯爵はお顔を青ざめまして、ナディア様は真っ赤なお顔をされています。
サリフィア様はよく分かっていないようですね。
何ということでしょうね。
と言うより、大丈夫なんでしょうか?
私がフォルクスの方を見ると私に微笑んでくれました。
私が6歳の時にお母様は亡くなりました。
死因は過労と心労との事でした。
お母様は確かに多忙だったと記憶しています。
商会のお仕事や伯爵第一夫人としてのお務めもされ、領地経営も負担されていました。
それでも私との時間を犠牲にしないように少しの時間でもお会いしてくださっていました。
それなのにアバント伯爵はお母様に領地経営を任せ、自身はナディア様とサリフィア様と楽しく過ごされていたのです。
ナディア様もお母様が準備し、開催されたお茶会に無断で出席し、ひたすら文句をあげていたと聞いています。
そんな中でのお母様の死に私は悲しくもあり、悔しくもありました。
あのような人たちのために何故私のお母様が犠牲にならなければならなかったのかと。
ですが、時が経つに従って私の気持ちも変わりました。
あのような方々にかける時間は勿体ないと。
お母様の死と入れ違うように産まれたフォルクスに最初はあまりよく思っていませんでしたが、次期伯爵家当主としての教育があまりにも早く始まり、自由のないあの子を不憫に思ったのです。
本来なら次期当主としての教育は分別がつく6歳以降に始まりますが、フォルクスの場合は3歳から始まりました。
甘えることも許されない環境にあの子の心が壊れると思い、私は私が行く勉強会などに一緒に連れ出したのです。
まぁ、その勉強会がアイザック様やフレデリック様と私が教師を招いて行うものです。
あ、第一王子様は不参加ですよ、本人様からそんなものに出る気はないと言われましたから。
なので、フォルクスはアイザック様やフレデリック様に懐いています。
お二方ともフォルクスを弟のように可愛がってくださいますし、男性同士ですからね。
憧れなんかもあるのでしょう。
話がそれました。
あ、国王陛下が説明してくださるようです。
「此度の王命、第一王子であるバラモースとエリアンティーヌ嬢の婚約にはある隣国との密約が関係していた」
「「「「「密約」」」」」
「密約とは、何ですか?」
「密約とは竜騎士の設置に関してだ。竜騎士を所有いる国は少ない。竜騎士を所有しているだけで他国への牽制になる。それ故に先代国王の時代から竜騎士発祥にして最大所有国であるドラゴニス王国と水面下で話し合いが行われていた。ドラゴニス王国は竜騎士を派遣、我が国に定着するように教育・ドラゴンの繁殖等を行う。こちらはドラゴニス王国が必要としている鉱石を他より多めに取引を行うというものだった」
「それに伴い、両国の繋がりを強固にするためにマリリン様が嫁ぐことになりました。マリリン様の正式のお名前はマリリン・フォン・ドラゴニス、ドラゴニス王国現国王のご息女であり、第二王女様です」
「「「「「「っっ!!」」」」」」
「お母様が王族…」
何ということでしょうか。
お母様が王族、それも隣大陸の唯一の統一国家であるドラゴニス王国とは……考えたことはありませんでした。
伯爵家以上の貴族家出身ではないかとは考えたことはありましたが、王族とは思いませんでした。
ですが、それなら今度は別の疑問が残ります。
何故、王家の血筋ではないアバント伯爵家にお母様は嫁がれたのでしょうか?
それにお母様の時から王命、密命があったのなら何故アバント伯爵はお母様を大切にされなかったのでしょうか?
あと、お母様が商会の運営をしていたのは何故でしょう?
「国王陛下、アバント伯爵家はお母様の出身を」
「知っていたはずだ。少なくとも先代アバント伯爵は理解していた。マリリン夫人が嫁ぐ際にすでに王家や王家に連なる者たちは結婚しており、他国の王女を第二夫人にするわけにいかなくてな。当時王家に嫁げる伯爵位までの者で結婚も婚約もしていなかったのがアバント伯爵家だった」
「それでは……」
「うむ。マリリン夫人には苦労を掛けるがアバント伯爵家に嫁いで貰い、そのご息女であるエリアンティーヌ嬢に王家へ嫁いでもらう話になっていた。他国の王女をいくら第一夫人としても伯爵家に嫁がせるのは問題があったが、マリリン夫人はすでに商会を経営する方であったのでそちらの身分で嫁いでもらうことに話がついた」
「そうだったのですね」
なるほど、お母様がすでに商会を経営していたから商会の娘として嫁がれることになったと言うのですね。
たぶんですが、お母様自身がそれを提案したのでしょう。
そうすることによって今後も商会の経営をご自身で出来るようにするためですわね。
しかし、先代アバント伯爵と言うことはお祖父様は把握されていたのですね。
領地に戻られていますのでなかなか会うことはなかったので以外でした。
ちなみに現在もお祖父様はご存命です。
アバント伯爵の代わりに領地経営をされています。
何せ、アバント伯爵もナディア様も領地に戻られることも視察に行くこともしませんので代わりにお祖父様がされているのです。
それでアバント伯爵家当主を名乗っているのですから厚顔無恥も甚だしいですわね。
「だからこそ、第一王子であるバラモースとエリアンティーヌ嬢を婚約させたのだが、バラモースはちゃんと説明を聞いていなかったらしい」
「ええ、アバント伯爵家の血を入れるなどそのような考えを何故持てたのでしょうか、不思議です」
「何も考えてなかっただけだろう」
「つまり、エリアンティーヌ嬢を王家に迎え入れることが密約の条件でもあったのです。エリアンティーヌ嬢が王家に嫁いだ暁には派遣された竜騎士の一部が我が国所属になり、それ以降の竜騎士教育や竜の繁殖に手を出していく予定だったのです」
「ですが、私が第一王子様に婚約破棄を一方的に宣言され王家に入ることが難しくなったというわけですね」
「そうだ。本当になんて事をしてくれたんだ、バラモース」
国王陛下は第一王子様を睨み付けました。
それだけで第一王子様はビクッと怯えたようになっています。
これはさすがに駄目ですね。
この説明も王家の方ではずっとされていたのでしょう。
ですが、それさえもちゃんと聞いていない第一王子様には呆れますね。
ですが、そう考えるとアバント伯爵も同じですね。
ちゃんと説明をお祖父様より聞いていなかったのでしょう。
嘆かわしい限りですね。
アバント伯爵の方を見ますとアバント伯爵はお顔を青ざめまして、ナディア様は真っ赤なお顔をされています。
サリフィア様はよく分かっていないようですね。
何ということでしょうね。
と言うより、大丈夫なんでしょうか?
私がフォルクスの方を見ると私に微笑んでくれました。
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