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第二章
11、あれから②
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マティスのウィザルド領主就任に伴い、リーナは嫁ぐことになった。これは王命とされ、ウィザルド領からも王都からも遠く離れたメビリアス領になった。
ここはリーナと歳近い、優秀なメナンド・メビリアスが治めている。ここは一年のほとんどを雪に覆われているため、滅多に王都にも来れない。これがリーナに対する罰となった。
だが、シリウスも非情ではない、この処置はリーナの為でもある。
遺言といえど、リーナの夫としてではなく、分家の男子を襲名させるのだ。様々な噂が経つだろう。それは悪質なものの方が多い。
そんなものにリーナが晒されない為にこの形をとったのだ。そして、シリウスは自らが強く信頼しているメナンドに託した。
メナンドは全てをシリウスから聞いた上でリーナを受け入れたのだ。
リーナやフォレンドたちがしたことは許されるものではない。だが、リーナは両親がしているからしたようなものだ。そこを考慮された結果だ。
リーナの結婚も王命の為、一ヶ月以内に早急に行なわれた。
式としては、メビリアス領にて行われた。
今はリーナに与えられた自室でメナンドと一緒にいる。リーナは不満そうな顔をしている。
リーナも伯爵令嬢だ、自身の好いた相手と一緒になれない事も分かっていた。それでも不満はある。急すぎる結婚であり、歳は近いといえ、知りもしない相手なのだ。
そんなリーナに対してメナンドは苦笑している。
「リーナ嬢、これからよろしく」
「はい」
「気に入らないかい?」
「……いいえ」
メナンドはリーナの不満が自身との結婚に関してだと分かっていた。
だがメナンドはそれ以上にリーナの知識の不足が気がかりだった。これから先の事を考えきれていないリーナの様子がそう思わせた。
「君は勉学が中途半端のようだね。君自身も悪くないとは言えないんだよ?アリシア嬢はスカーレッドのオッドアイの持ち主だ」
「そうですね。それが?」
「スカーレッドは稀有な存在だ。その力だけで王家に嫁ぐことが自然と決まっている」
「え?」
リーナの驚いた顔をみてメナンドは彼女の両親を恨んだ。
どこの領内の子供でも知っている事をリーナは知らなかった。
「やはり知らなかったね。いや、知っていたらあんなことは出来ない。シルに…陛下に嫁ぐことが出生から決まっている存在だよ。このことは町民でも知っている事だよ」
「そ、そんな」
メナンドの説明ですぐに理解したリーナは顔を青ざめた。
リーナは決して、考える力がないわけではない。
ここはリーナと歳近い、優秀なメナンド・メビリアスが治めている。ここは一年のほとんどを雪に覆われているため、滅多に王都にも来れない。これがリーナに対する罰となった。
だが、シリウスも非情ではない、この処置はリーナの為でもある。
遺言といえど、リーナの夫としてではなく、分家の男子を襲名させるのだ。様々な噂が経つだろう。それは悪質なものの方が多い。
そんなものにリーナが晒されない為にこの形をとったのだ。そして、シリウスは自らが強く信頼しているメナンドに託した。
メナンドは全てをシリウスから聞いた上でリーナを受け入れたのだ。
リーナやフォレンドたちがしたことは許されるものではない。だが、リーナは両親がしているからしたようなものだ。そこを考慮された結果だ。
リーナの結婚も王命の為、一ヶ月以内に早急に行なわれた。
式としては、メビリアス領にて行われた。
今はリーナに与えられた自室でメナンドと一緒にいる。リーナは不満そうな顔をしている。
リーナも伯爵令嬢だ、自身の好いた相手と一緒になれない事も分かっていた。それでも不満はある。急すぎる結婚であり、歳は近いといえ、知りもしない相手なのだ。
そんなリーナに対してメナンドは苦笑している。
「リーナ嬢、これからよろしく」
「はい」
「気に入らないかい?」
「……いいえ」
メナンドはリーナの不満が自身との結婚に関してだと分かっていた。
だがメナンドはそれ以上にリーナの知識の不足が気がかりだった。これから先の事を考えきれていないリーナの様子がそう思わせた。
「君は勉学が中途半端のようだね。君自身も悪くないとは言えないんだよ?アリシア嬢はスカーレッドのオッドアイの持ち主だ」
「そうですね。それが?」
「スカーレッドは稀有な存在だ。その力だけで王家に嫁ぐことが自然と決まっている」
「え?」
リーナの驚いた顔をみてメナンドは彼女の両親を恨んだ。
どこの領内の子供でも知っている事をリーナは知らなかった。
「やはり知らなかったね。いや、知っていたらあんなことは出来ない。シルに…陛下に嫁ぐことが出生から決まっている存在だよ。このことは町民でも知っている事だよ」
「そ、そんな」
メナンドの説明ですぐに理解したリーナは顔を青ざめた。
リーナは決して、考える力がないわけではない。
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