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「話をまとめましょう」
終業後、業務課と同フロアにある応接スペースを借りてコーヒーを飲みながら、昨日周りにいたメンバーと、秘書課の満田依子さんにも来てもらい浮気野郎の話をしていた。
昨日の坂下さんの爆弾発言から、ちょうどオーダーストップとなり、話は今日に持ち越された。その時、後々話が拗れてはいけないだろうと、満田さんも呼ぶことにしたのだ。
折角の美味しく楽しいお酒の席だったのに、アイツのせいで気分は最悪だった。が、たまたま方向が一緒だった楠木さんと帰れたのでプラマイゼロどころかプラスに振り切った。
因みにちゃんと髪の毛は洗いました。居酒屋ってなんであんなにタバコの臭いが付くんだろう・・・・
「まず、秦さんとはちょうど1年前・・・去年の7月からお付き合いしてました。向こうから声かけられて付き合い始めましたね」
「私、満田は、今年の1月、新年会で声をかけられて、4月から付き合い始めました」
「え、て事は半年で既に浮気してたのか?」
「最低野郎ね」
「この人とはいつからなんだろうね?」
加賀地さんと坂下さんが渋い顔をする。
楠木さんがiPadで証拠映像を見ながら、呆れた声で言いため息をつく。
あああ大天使になんてお見苦しいモノを・・・・・やっぱアイツ潰せばよかった・・・・。
その横から仲川が画面を覗き込み、私と満田さんと見比べる。
「こいつ、ロリ顔が趣味なのか?」
「誰が幼女だわたしゃ大人だ潰すぞ」
「ちっげーよウミだけに言ったんじゃなくて!三人とも顔つきが幼いって言ってんの!!どこ潰す気!?!?」
どことは言わないけど。
私は幼女じゃない、背は低いし顔は童顔だけどちゃんとおっぱいあるし!!!
青い顔で楠木さんを盾にしながら、ほら、とiPadの映像を停止して画面を拡大する。
「3人とも顔の系統似てませんか?楠木さんもそう思いません?」
「あぁ、確かにそうだな」
「どういう意図で浮気してるのか、よく分からんな。違うタイプだったらつまみ食いとかあると思うが」
うぅん、と考えこむ男3人。
そこに、あの、と満田さんがおずおずと手を上げる。
「今週末、金曜日に秦さんが本社に来るから、私の家に泊まる予定なんですけど、どうしましょう?私、別れたいんですけど、この映像のこと出さない方がいいですよね」
「え、アイツ来るんですか!?会うの避けたいんですけど何時とか分かります!!?」
「そこまでは聞いてないけど、ランチは一緒にって話だから午前中には来るはずよ」
「うわぁ・・・・とりあえず、映像のことは出さずに別の理由つけて別れたほうがいいかと。ただ、私とのお別れ宣言の時期被るから、何か勘繰られる可能性はありますね」
「あぁ、金曜日なら俺と外回りだから会うことはないよ。ぼちぼち取引先に顔見せしたいと思ってたし、外回りから直接歓迎会に行けばいいから」
「依ちゃんも、ランチは社長と外食付き合うことになった事にしたら?社長のスケジュールなんて平社員には早々分かりゃしないし。夜も急用とかで断わりゃいいんじゃない?」
「坂下さん・・・・そうですね、その路線で秦さんに連絡します」
さくさく、満田さんの浮気野郎対策を決めていく。
私も金曜日に会社行かなくていいなら会うことはないだろうし。
その後は軽く世間話をして解散した。
終業後、業務課と同フロアにある応接スペースを借りてコーヒーを飲みながら、昨日周りにいたメンバーと、秘書課の満田依子さんにも来てもらい浮気野郎の話をしていた。
昨日の坂下さんの爆弾発言から、ちょうどオーダーストップとなり、話は今日に持ち越された。その時、後々話が拗れてはいけないだろうと、満田さんも呼ぶことにしたのだ。
折角の美味しく楽しいお酒の席だったのに、アイツのせいで気分は最悪だった。が、たまたま方向が一緒だった楠木さんと帰れたのでプラマイゼロどころかプラスに振り切った。
因みにちゃんと髪の毛は洗いました。居酒屋ってなんであんなにタバコの臭いが付くんだろう・・・・
「まず、秦さんとはちょうど1年前・・・去年の7月からお付き合いしてました。向こうから声かけられて付き合い始めましたね」
「私、満田は、今年の1月、新年会で声をかけられて、4月から付き合い始めました」
「え、て事は半年で既に浮気してたのか?」
「最低野郎ね」
「この人とはいつからなんだろうね?」
加賀地さんと坂下さんが渋い顔をする。
楠木さんがiPadで証拠映像を見ながら、呆れた声で言いため息をつく。
あああ大天使になんてお見苦しいモノを・・・・・やっぱアイツ潰せばよかった・・・・。
その横から仲川が画面を覗き込み、私と満田さんと見比べる。
「こいつ、ロリ顔が趣味なのか?」
「誰が幼女だわたしゃ大人だ潰すぞ」
「ちっげーよウミだけに言ったんじゃなくて!三人とも顔つきが幼いって言ってんの!!どこ潰す気!?!?」
どことは言わないけど。
私は幼女じゃない、背は低いし顔は童顔だけどちゃんとおっぱいあるし!!!
青い顔で楠木さんを盾にしながら、ほら、とiPadの映像を停止して画面を拡大する。
「3人とも顔の系統似てませんか?楠木さんもそう思いません?」
「あぁ、確かにそうだな」
「どういう意図で浮気してるのか、よく分からんな。違うタイプだったらつまみ食いとかあると思うが」
うぅん、と考えこむ男3人。
そこに、あの、と満田さんがおずおずと手を上げる。
「今週末、金曜日に秦さんが本社に来るから、私の家に泊まる予定なんですけど、どうしましょう?私、別れたいんですけど、この映像のこと出さない方がいいですよね」
「え、アイツ来るんですか!?会うの避けたいんですけど何時とか分かります!!?」
「そこまでは聞いてないけど、ランチは一緒にって話だから午前中には来るはずよ」
「うわぁ・・・・とりあえず、映像のことは出さずに別の理由つけて別れたほうがいいかと。ただ、私とのお別れ宣言の時期被るから、何か勘繰られる可能性はありますね」
「あぁ、金曜日なら俺と外回りだから会うことはないよ。ぼちぼち取引先に顔見せしたいと思ってたし、外回りから直接歓迎会に行けばいいから」
「依ちゃんも、ランチは社長と外食付き合うことになった事にしたら?社長のスケジュールなんて平社員には早々分かりゃしないし。夜も急用とかで断わりゃいいんじゃない?」
「坂下さん・・・・そうですね、その路線で秦さんに連絡します」
さくさく、満田さんの浮気野郎対策を決めていく。
私も金曜日に会社行かなくていいなら会うことはないだろうし。
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