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「カウントダウン2」

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「カウントダウン2」
びんっと、四方八方から糸で絡まれたマリオネットみたいに。私は動けなくなった。この感覚、覚えがーー。気持ち悪い、気持ち悪い。誰かに監視されてるみたいな……誰か、助けて。息苦しい。息が、上手く、吸えな、

「ヴィーちゃん!!!」
「っ!せんぱ……」
「突然腕の力が抜けたから何事かと思って……顔色も悪い。保健室にーー」
「大丈夫、です!」
「でも、」
「それより、先輩とこうしてたい……です」

彼に声をかけられた瞬間、体の感覚が戻って。代わりに、その止まっていた時間分だとでもいう様に、心臓が早鐘を打って。嫌な汗が、ぶわっと吹き出て。
このまま抱きしめてもらっていた方が、きっと良くなる。私は直感的にそう確信して、彼にそう伝える。彼の体が震えたのが、わかった。私はくすりと笑って、今はただ、この心地よさによりかかっていた。
しばらく、そうしていて。

「……これからは、ヴィーって呼んでいい?キミは敬語を外して」
「いいわよ、私も、ルディーって呼ぶ」
「うん……うん、ありがとう」

翌日、呼び方を変えたことで、進展はすぐにみんなにバレて。でもそうやってフィリちゃんに、みんなに質問責めにされるのが、恥ずかしくて嬉しくて。私達は、笑っていた。
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