小説練習帖 十月

犬束

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10月4日(火)

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 ことごとく選択を誤る無能力者、大人しくて頼りにならない男、カウチに沈んで本を隠れ読む子供、彼女が自分をそう評していると、彼は信じ込んでいた。

 哀れにも、心を青あざだらけにしてまで、彼女にふさわしくあろうと(涙ぐましく)努めていたとは。つまり彼は、彼女に恋をしていたのだ。彼もまた、叶わぬ恋に身をやつす時期があったのだ。
 そのような彼の過去は、わたしにとって意外であり、(驚くべきことに)身近に感じさせた。

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