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第十一話 王子と魔女
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「リリー、帰ってこなかったな……」
昨夜の余韻や昔の思い出にひたっているうちに、気がつけば半日以上が過ぎていた。昼前にロベルトがリリーの不在に気づいて飛び出していったから、すぐにでも見つけてきてくれるだろうと思っていたのに。
リリーを探しに行きたいのはやまやまだったが、そういうわけにもいかない。ふらふらしているようでも、一応ユーリには王子としてのすべきことがあるのだ。それに、リリーの居場所を突き止める能力なら、兄であるロベルトに勝るものはいない。任せておけば問題ないだろう。
「とりあえず戻ってきたら、ロベルトには怒られるよね。……リリーも、実は怒ってるのかな?」
走り去っていった背中を思い出し、ふとユーリは不安になる。目覚めてから終始戸惑っていた様子なのも、単に照れているだけだと思っていたのだが。
何せ、婚前交渉だ。貞節を重んじられる貴族の令嬢にはあるまじきこと。だが、そういったことが世間にまったくないわけではないし、思いあってのことだ。何より、ユーリは一度きりの関係で終わらせるつもりはなく、きちんとリリーと添うつもりだ。
「といっても実際のところはまだリリーは純潔なわけで、僕が怒られるのは仕方ないにしても、リリーは怒られずにすむんじゃないかな? ……今のところは」
リリーの姿を求めて裏庭への道を歩きながら、ユーリはまたぽわわんと昨夜のことを思い出してしまっていた。
恥ずかしがって頬を染める様子、気持ち良さそうにもれる溜息と声、吸いついてくるような柔らかな肌……。思い出すだけで、とろけそうな気分になる。
次に会って、触れずにいる自信がない。好きだから、求めてしまう。触れてしまう。
「……ああ、早くリリーに会いたいよお」
「うるさいわね。このポンコツナンパ王子」
「わっ……びっくりした。黒魔女さんだ」
リリーのことで頭をいっぱいにして歩いていたため、ユーリはすぐ近くまで誰かが来ていることに気づいていなかった。その人物が黒魔女さん――黒髪の魔女・オクタヴィアだったからよかったものの、もし賊だったら危ないところだった。護衛騎士はロベルトだけではないが、ユーリが撒いてしまうため、みんなあまり身が入っていないのだ。
「黒魔女じゃなくて、オクタヴィアよ。何よ、のんきにヘラヘラして」
「この前はお酒をありがとう。すごく美味しいです蜂蜜酒だった。おかげで、ふふふ……」
目の前のオクタヴィアが不機嫌そうなのには気づかず、ユーリはまた思い出し笑いをする。蜂蜜酒の甘さを思い出すと、リリーとの甘い夜も思い出してしまう。
美形とはいえしまりがなくなったユーリの顔を、オクタヴィアは苦いものでも食べたような顔で見ていた。
「あなた、よくそんなヘラヘラしてられるわね」
「だって、今日はすごく幸せな気分だから」
「……好きな女の子が思いつめてても、あなたは幸せだっていうの?」
「え?」
呆れたように言われ、ユーリは初めてオクタヴィアが怒っていることに気がついた。
オクタヴィアとは、つい数日前に知り合ったばかりだ。リリーに遠回しに想いを伝えたのにわかってもらえず落ち込んでいた日にたまたま裏庭で会って、いろいろ話を聞いてもらった上に例の酒をもらったのだ。助言らしい助言は一切口にしなかったが、なぜかリリーとくっついてくれないと困ると言われたため、ユーリは一方的に感謝をしている。
そのオクタヴィアが怒っているということは、リリー絡みのことなのだろう。
「もしかして、リリーに会ったの?」
「会ったっていうか、わざわざ私に会いに来たみたい。すごく思いつめてた。何か、あなたの様子がおかしいから心配だって」
「様子がおかしいって……僕とリリー、昨日両思いになったばかりなんだけど」
「とても好きな人と両思いになった女の子の顔じゃなかったわよ」
「そんな……」
オクタヴィアに言われ、ふわふわで幸せだった気持ちが崩れていく。嬉しかったのは自分だけなのかと、心に暗雲が立ちこめる。
「小さな頃からずっと好きで、それなのに何度も好きって言っても信じてもらえなくて、だから信じてもらうために他の女の子に適当なことを言うのをやめて、リリーだけが特別ってことをわかってもらえたと思ったんだけどな……」
「それでね……」
しょぼしょぼと語るユーリの言葉を聞いて、ようやく合点がいったというようにオクタヴィアは額に手を当てた。
「たぶん、あの子はあなたと想いが通じ合ったなんて思ってないわ! それに、あなたが他の女性にナンパな態度を取らなくなったことを病気か何らかの異常事態だと考えてるのよ」
「そういうことだったのか……」
走り去っていったときの言葉の意味が、やっとわかった。これからは誠実な男になって信頼してもらおうと思ったのが、まさか裏目に出るなんて思ってもみなかった。
「ちょっと、しっかりしてよね。あの子とくっついてもらわないと困るんだから」
落ち込むユーリに、オクタヴィアは容赦なくぷりぷり怒る。
ふわふわしていないぶん冷静になっているユーリは、そんな態度のオクタヴィアにふと疑問を抱いた。
「……どうして、オクタヴィアはリリーと僕がくっつかないと困るわけ?」
「別に、あの子に恋人ができるなら、相手は誰だっていいのよ。恋人さえできれば、ロベルト様もあの子への過保護を少しは改めるでしょ」
「……ロベルトー!?」
聞き慣れた名前に、思わず大きな声が出てしまった。それを聞いたオクタヴィアは、「きゃーやめてー」の顔を真っ赤にする。
その反応を見れば、彼女がロベルトを好きなのは一目瞭然だ。だが、「なぜ?」とは強く思ってしまう。
「やめときなよ、あんなシスコン……」
「だから、シスコンなのは困ってるんだって。だからさっさとくっついてって言ってるんでしょ」
「いや、そう言われましても……」
恋人ができたくらいであの兄が止まるだろうかと、ユーリはつい考えてしまう。……止まらないだろう。恋人になった男が、こてんぱんにやっつけられるだけだ。
「とにかく、ちゃんとあの子の誤解を解いて、きちんと想いを通じあわせてよね!」
すっかり恥ずかしくなったらしいオクタヴィアは、言うだけ言って去っていった。その様子はまさに恋する乙女そのもので、何とも言えない気持ちになる。
「……ロベルトの、どこがいいんだろ」
リリーの工房の前までやって来て、ついぽつりと言ってしまった。
その直後、後ろにものすごい殺気を感じてユーリは凍りついた。
昨夜の余韻や昔の思い出にひたっているうちに、気がつけば半日以上が過ぎていた。昼前にロベルトがリリーの不在に気づいて飛び出していったから、すぐにでも見つけてきてくれるだろうと思っていたのに。
リリーを探しに行きたいのはやまやまだったが、そういうわけにもいかない。ふらふらしているようでも、一応ユーリには王子としてのすべきことがあるのだ。それに、リリーの居場所を突き止める能力なら、兄であるロベルトに勝るものはいない。任せておけば問題ないだろう。
「とりあえず戻ってきたら、ロベルトには怒られるよね。……リリーも、実は怒ってるのかな?」
走り去っていった背中を思い出し、ふとユーリは不安になる。目覚めてから終始戸惑っていた様子なのも、単に照れているだけだと思っていたのだが。
何せ、婚前交渉だ。貞節を重んじられる貴族の令嬢にはあるまじきこと。だが、そういったことが世間にまったくないわけではないし、思いあってのことだ。何より、ユーリは一度きりの関係で終わらせるつもりはなく、きちんとリリーと添うつもりだ。
「といっても実際のところはまだリリーは純潔なわけで、僕が怒られるのは仕方ないにしても、リリーは怒られずにすむんじゃないかな? ……今のところは」
リリーの姿を求めて裏庭への道を歩きながら、ユーリはまたぽわわんと昨夜のことを思い出してしまっていた。
恥ずかしがって頬を染める様子、気持ち良さそうにもれる溜息と声、吸いついてくるような柔らかな肌……。思い出すだけで、とろけそうな気分になる。
次に会って、触れずにいる自信がない。好きだから、求めてしまう。触れてしまう。
「……ああ、早くリリーに会いたいよお」
「うるさいわね。このポンコツナンパ王子」
「わっ……びっくりした。黒魔女さんだ」
リリーのことで頭をいっぱいにして歩いていたため、ユーリはすぐ近くまで誰かが来ていることに気づいていなかった。その人物が黒魔女さん――黒髪の魔女・オクタヴィアだったからよかったものの、もし賊だったら危ないところだった。護衛騎士はロベルトだけではないが、ユーリが撒いてしまうため、みんなあまり身が入っていないのだ。
「黒魔女じゃなくて、オクタヴィアよ。何よ、のんきにヘラヘラして」
「この前はお酒をありがとう。すごく美味しいです蜂蜜酒だった。おかげで、ふふふ……」
目の前のオクタヴィアが不機嫌そうなのには気づかず、ユーリはまた思い出し笑いをする。蜂蜜酒の甘さを思い出すと、リリーとの甘い夜も思い出してしまう。
美形とはいえしまりがなくなったユーリの顔を、オクタヴィアは苦いものでも食べたような顔で見ていた。
「あなた、よくそんなヘラヘラしてられるわね」
「だって、今日はすごく幸せな気分だから」
「……好きな女の子が思いつめてても、あなたは幸せだっていうの?」
「え?」
呆れたように言われ、ユーリは初めてオクタヴィアが怒っていることに気がついた。
オクタヴィアとは、つい数日前に知り合ったばかりだ。リリーに遠回しに想いを伝えたのにわかってもらえず落ち込んでいた日にたまたま裏庭で会って、いろいろ話を聞いてもらった上に例の酒をもらったのだ。助言らしい助言は一切口にしなかったが、なぜかリリーとくっついてくれないと困ると言われたため、ユーリは一方的に感謝をしている。
そのオクタヴィアが怒っているということは、リリー絡みのことなのだろう。
「もしかして、リリーに会ったの?」
「会ったっていうか、わざわざ私に会いに来たみたい。すごく思いつめてた。何か、あなたの様子がおかしいから心配だって」
「様子がおかしいって……僕とリリー、昨日両思いになったばかりなんだけど」
「とても好きな人と両思いになった女の子の顔じゃなかったわよ」
「そんな……」
オクタヴィアに言われ、ふわふわで幸せだった気持ちが崩れていく。嬉しかったのは自分だけなのかと、心に暗雲が立ちこめる。
「小さな頃からずっと好きで、それなのに何度も好きって言っても信じてもらえなくて、だから信じてもらうために他の女の子に適当なことを言うのをやめて、リリーだけが特別ってことをわかってもらえたと思ったんだけどな……」
「それでね……」
しょぼしょぼと語るユーリの言葉を聞いて、ようやく合点がいったというようにオクタヴィアは額に手を当てた。
「たぶん、あの子はあなたと想いが通じ合ったなんて思ってないわ! それに、あなたが他の女性にナンパな態度を取らなくなったことを病気か何らかの異常事態だと考えてるのよ」
「そういうことだったのか……」
走り去っていったときの言葉の意味が、やっとわかった。これからは誠実な男になって信頼してもらおうと思ったのが、まさか裏目に出るなんて思ってもみなかった。
「ちょっと、しっかりしてよね。あの子とくっついてもらわないと困るんだから」
落ち込むユーリに、オクタヴィアは容赦なくぷりぷり怒る。
ふわふわしていないぶん冷静になっているユーリは、そんな態度のオクタヴィアにふと疑問を抱いた。
「……どうして、オクタヴィアはリリーと僕がくっつかないと困るわけ?」
「別に、あの子に恋人ができるなら、相手は誰だっていいのよ。恋人さえできれば、ロベルト様もあの子への過保護を少しは改めるでしょ」
「……ロベルトー!?」
聞き慣れた名前に、思わず大きな声が出てしまった。それを聞いたオクタヴィアは、「きゃーやめてー」の顔を真っ赤にする。
その反応を見れば、彼女がロベルトを好きなのは一目瞭然だ。だが、「なぜ?」とは強く思ってしまう。
「やめときなよ、あんなシスコン……」
「だから、シスコンなのは困ってるんだって。だからさっさとくっついてって言ってるんでしょ」
「いや、そう言われましても……」
恋人ができたくらいであの兄が止まるだろうかと、ユーリはつい考えてしまう。……止まらないだろう。恋人になった男が、こてんぱんにやっつけられるだけだ。
「とにかく、ちゃんとあの子の誤解を解いて、きちんと想いを通じあわせてよね!」
すっかり恥ずかしくなったらしいオクタヴィアは、言うだけ言って去っていった。その様子はまさに恋する乙女そのもので、何とも言えない気持ちになる。
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