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第一話
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「情報の収集という目的はわかりました。でも、私は具体的に彼に何をしてあげたらいいんでしょうか?」
目を伏せ気味にボーッとしている私服の青年に、星奈は目をやる。話の流れとしては、その人型ロボットとは彼のことだろう。そうでなければ、なぜここにいるのかわからない。
星奈に見られているとわかって、私服の青年は顔を上げた。それから、自分の手元と星奈の顔を交互に見る。
「基本的には牧村様のところにおいていただいて、人間の生活を間近で見せてもらえればいいです。ただ、ロボットには“やりたいことリスト”を自分で設定させているので、それを期間内にできる限り叶えてやって欲しいというのが、我々の願いではあります」
真野は困ったように笑って、なかなか離したがらない青年から何とかそのリストを受け取って星奈に渡した。何が書かれているのか星奈は身構えたけれど、リストに目を落として拍子抜けした。
「お好み焼きが食べてみたい、買い物に行ってみたい、バイトをしてみたいって……こんな簡単なことでいいんですか?」
リストにあったのは、どれも願い事とも呼べない、ささやかなものだった。三十万円の謝礼に見合わない無理難題を吹っかけられたらどうしようと思っていただけに、それはあまりにも可愛らしいものに思えた。
「人間にとっては些細なことでも、ロボットの彼にはひとつひとつが大いなる一歩で、重要なんですよ」
長谷川がそう言って、ポンポンと青年の肩を叩いた。肩を叩かれた青年は、星奈の顔をじっと見た。
「……あ」
青年に、表情の変化はほとんどない。だからこそ、何かを訴えられている気がする。
そして、その青年の顔が一瞬だけ瑛一の顔に見えて、星奈は言葉を失った。
「牧村様、どうしたんですか?」
言葉を失った拍子に、星奈の脆くなっていた涙腺は刺激されてしまった。泣くまいと思ったときには涙は溢れていて、止めようがない。
変な来客に対して気を張っていただけで、情緒は不安定なままだ。ここ最近、呼吸をするように涙を流す日々を送っていたから、やはりすぐに普通に振る舞うのは無理だったのだ。
「……大丈夫です。彼の顔が付き合っていた人に似ているような気がして、それでいろいろ思い出してしまって……」
心配そうにしてくれた真野に星奈がそう取りつくろうと、長谷川が軽快に笑った。
「そう感じるのも、無理はありません。ごく平均的な今どきの男子学生の顔を意識して作りましたからね! 髪型も服装も、いい雰囲気でしょう?」
平均的な今どきの男子学生の顔だと言われれば、確かにそんな気がして、星奈はおかしくなって笑いながら涙を拭った。でも、一度ロボットの彼の中に瑛一を見てしまうと、もうだめだった。
「……この、ロボットの彼の名前って、何なんですか?」
青年から目をそらせないまま、星奈は尋ねた。ハッと気がついたように、真野と長谷川は顔を見合わせる。
「モニターを引き受けていただけるのですか!?」
「そう、ですね。悪い話ではないと思いますし、お話を聞く限り断る理由もありませんから。先々のことを考えて、貯金もしておきたいですし」
言いながら、少し言い訳じみているなと星奈は自分で思う。
何ひとつ、嘘は言っていない。来年になれば始まる就活のことを思えば、少しでも貯えておきたいというのは本音だ。
でも、モニターを引き受けてもいいかもという気持ちになったのは、別の理由だ。
「彼のことは、我々の間ではただ“ドール”と呼んでいました。開発している個体が増えれば、識別番号をつけねばの思っていましたが」
「ですから、牧村様がお好きな名前をつけて呼んでやってください! いずれ製品化されれば、ドールは各ご家庭でそれぞれの名前をもらうわけですから」
真野と長谷川は、あきらかにほっとして、嬉しそうにしていた。ドールと呼ばれた青年ロボットも、どことなく安心しているように見える。
ロボットなのだから表情の変化はないはずなのに、ちょっとした角度の変化なんかで表情があるように見えるのが不思議だ。
その表情の変化にいちいち瑛一を探してしまっているのに気づいて、星奈は苦笑した。
恋人の死から立ち直れていない自分のところに、その恋人にどことなく似ているロボットがやって来るなんて、どれだけ都合がいい話なのだろう。
もしかしたら、この怪しげな研究員二人は、そういったことも想定して来ているのではないだろうか。ここは学生街だ。少し聞き込めば、そのくらいの情報は簡単に出てくるに違いない。
そんなふうに考えても、星奈はこの話を断ろうなどとは微塵も思っていなかった。
いつまでも泣いているわけにはいかないとわかっている。そのためには、何か気分の晴れることが必要だ。
それなら、これほどちょうどいい気晴らしはきっとない。
「エイジ。このロボットの彼の名前は、エイジにします」
青年ロボットの顔を見て、星奈は言った。
この青年を瑛一の代わりにしようという気持ちはない。そもそも、代わりになどなり得ない。
けれども、ほんのわずかにでも瑛一の面影を感じさせるこの青年ロボットには、彼の名前の響きに似たものを与えたかった。
「エイ、ジ。エイジ」
青年ロボットは、噛みしめるように言った。無機質な、無感動な声だ。巷で話題になった、あのヒューマノイドロボットのおしゃべりが上手だと感じるほど。それでも今、彼の中で何らかの感情が動いたように星奈には感じられた。
「エイジか……うん。いい名前だ! よかったな、エイジ」
長谷川が感激したように、青年ロボット――エイジの背中を叩いた。真野も感慨深そうに頷いてから、書類を星奈へと差し出した。
「こちらが、モニターを承諾いただく際の誓約書です。といっても、牧村様に不利益になる項目は一切なく、あくまで故障や不具合の責任は我々にあり、牧村様に負わせるものではないという証明であり、我々の宣誓です」
真野に言われてその書類に目を通すと、本当にそんなことが書いてあった。しかも法律的な独特の回りくどい言い回しではなく、噛み砕かれた文章で書かれていてわかりやすい。
「わかりました。これにサインすればいいんですね。……あの、もし壊れたり調子が悪いなと思ったらどうすればいいんですか?」
「名刺のアドレスにメールをください。もちろん、電話でも。一日一回のレポートも、そのアドレスに送ってくだされば大丈夫ですので。どんな些細なことでも、気になれば知らせてください」
「週に一度、定期メンテナンスにも来ますんで!」
真野と長谷川は、星奈の不安がなくなるように言ったのだろう。それなのに、一日一回レポートを送らなければならないのかということと、週に一回この凸凹コンビに会わなければならないのかということが、星奈をためらわせた。
それでもやはりエイジの顔を見ると、断るという選択肢は消え去った。星奈が断れば、凸凹コンビは他のモニター候補のところへ行くのだろう。エイジが他の誰かのところに行くなんて、星奈は嫌だった。
書類にサインする理由なんて、それだけで十分だ。
「……書きました。これで、大丈夫ですか?」
署名と押印をして、星奈は書類を真野へ渡した。
「エイジ。頑張れよ」
真野は背を撫で、長谷川は肩を叩き、それに対してエイジは無表情のまま頷いた。
それから、凸凹な二人は一礼して玄関から出ていった。
目を伏せ気味にボーッとしている私服の青年に、星奈は目をやる。話の流れとしては、その人型ロボットとは彼のことだろう。そうでなければ、なぜここにいるのかわからない。
星奈に見られているとわかって、私服の青年は顔を上げた。それから、自分の手元と星奈の顔を交互に見る。
「基本的には牧村様のところにおいていただいて、人間の生活を間近で見せてもらえればいいです。ただ、ロボットには“やりたいことリスト”を自分で設定させているので、それを期間内にできる限り叶えてやって欲しいというのが、我々の願いではあります」
真野は困ったように笑って、なかなか離したがらない青年から何とかそのリストを受け取って星奈に渡した。何が書かれているのか星奈は身構えたけれど、リストに目を落として拍子抜けした。
「お好み焼きが食べてみたい、買い物に行ってみたい、バイトをしてみたいって……こんな簡単なことでいいんですか?」
リストにあったのは、どれも願い事とも呼べない、ささやかなものだった。三十万円の謝礼に見合わない無理難題を吹っかけられたらどうしようと思っていただけに、それはあまりにも可愛らしいものに思えた。
「人間にとっては些細なことでも、ロボットの彼にはひとつひとつが大いなる一歩で、重要なんですよ」
長谷川がそう言って、ポンポンと青年の肩を叩いた。肩を叩かれた青年は、星奈の顔をじっと見た。
「……あ」
青年に、表情の変化はほとんどない。だからこそ、何かを訴えられている気がする。
そして、その青年の顔が一瞬だけ瑛一の顔に見えて、星奈は言葉を失った。
「牧村様、どうしたんですか?」
言葉を失った拍子に、星奈の脆くなっていた涙腺は刺激されてしまった。泣くまいと思ったときには涙は溢れていて、止めようがない。
変な来客に対して気を張っていただけで、情緒は不安定なままだ。ここ最近、呼吸をするように涙を流す日々を送っていたから、やはりすぐに普通に振る舞うのは無理だったのだ。
「……大丈夫です。彼の顔が付き合っていた人に似ているような気がして、それでいろいろ思い出してしまって……」
心配そうにしてくれた真野に星奈がそう取りつくろうと、長谷川が軽快に笑った。
「そう感じるのも、無理はありません。ごく平均的な今どきの男子学生の顔を意識して作りましたからね! 髪型も服装も、いい雰囲気でしょう?」
平均的な今どきの男子学生の顔だと言われれば、確かにそんな気がして、星奈はおかしくなって笑いながら涙を拭った。でも、一度ロボットの彼の中に瑛一を見てしまうと、もうだめだった。
「……この、ロボットの彼の名前って、何なんですか?」
青年から目をそらせないまま、星奈は尋ねた。ハッと気がついたように、真野と長谷川は顔を見合わせる。
「モニターを引き受けていただけるのですか!?」
「そう、ですね。悪い話ではないと思いますし、お話を聞く限り断る理由もありませんから。先々のことを考えて、貯金もしておきたいですし」
言いながら、少し言い訳じみているなと星奈は自分で思う。
何ひとつ、嘘は言っていない。来年になれば始まる就活のことを思えば、少しでも貯えておきたいというのは本音だ。
でも、モニターを引き受けてもいいかもという気持ちになったのは、別の理由だ。
「彼のことは、我々の間ではただ“ドール”と呼んでいました。開発している個体が増えれば、識別番号をつけねばの思っていましたが」
「ですから、牧村様がお好きな名前をつけて呼んでやってください! いずれ製品化されれば、ドールは各ご家庭でそれぞれの名前をもらうわけですから」
真野と長谷川は、あきらかにほっとして、嬉しそうにしていた。ドールと呼ばれた青年ロボットも、どことなく安心しているように見える。
ロボットなのだから表情の変化はないはずなのに、ちょっとした角度の変化なんかで表情があるように見えるのが不思議だ。
その表情の変化にいちいち瑛一を探してしまっているのに気づいて、星奈は苦笑した。
恋人の死から立ち直れていない自分のところに、その恋人にどことなく似ているロボットがやって来るなんて、どれだけ都合がいい話なのだろう。
もしかしたら、この怪しげな研究員二人は、そういったことも想定して来ているのではないだろうか。ここは学生街だ。少し聞き込めば、そのくらいの情報は簡単に出てくるに違いない。
そんなふうに考えても、星奈はこの話を断ろうなどとは微塵も思っていなかった。
いつまでも泣いているわけにはいかないとわかっている。そのためには、何か気分の晴れることが必要だ。
それなら、これほどちょうどいい気晴らしはきっとない。
「エイジ。このロボットの彼の名前は、エイジにします」
青年ロボットの顔を見て、星奈は言った。
この青年を瑛一の代わりにしようという気持ちはない。そもそも、代わりになどなり得ない。
けれども、ほんのわずかにでも瑛一の面影を感じさせるこの青年ロボットには、彼の名前の響きに似たものを与えたかった。
「エイ、ジ。エイジ」
青年ロボットは、噛みしめるように言った。無機質な、無感動な声だ。巷で話題になった、あのヒューマノイドロボットのおしゃべりが上手だと感じるほど。それでも今、彼の中で何らかの感情が動いたように星奈には感じられた。
「エイジか……うん。いい名前だ! よかったな、エイジ」
長谷川が感激したように、青年ロボット――エイジの背中を叩いた。真野も感慨深そうに頷いてから、書類を星奈へと差し出した。
「こちらが、モニターを承諾いただく際の誓約書です。といっても、牧村様に不利益になる項目は一切なく、あくまで故障や不具合の責任は我々にあり、牧村様に負わせるものではないという証明であり、我々の宣誓です」
真野に言われてその書類に目を通すと、本当にそんなことが書いてあった。しかも法律的な独特の回りくどい言い回しではなく、噛み砕かれた文章で書かれていてわかりやすい。
「わかりました。これにサインすればいいんですね。……あの、もし壊れたり調子が悪いなと思ったらどうすればいいんですか?」
「名刺のアドレスにメールをください。もちろん、電話でも。一日一回のレポートも、そのアドレスに送ってくだされば大丈夫ですので。どんな些細なことでも、気になれば知らせてください」
「週に一度、定期メンテナンスにも来ますんで!」
真野と長谷川は、星奈の不安がなくなるように言ったのだろう。それなのに、一日一回レポートを送らなければならないのかということと、週に一回この凸凹コンビに会わなければならないのかということが、星奈をためらわせた。
それでもやはりエイジの顔を見ると、断るという選択肢は消え去った。星奈が断れば、凸凹コンビは他のモニター候補のところへ行くのだろう。エイジが他の誰かのところに行くなんて、星奈は嫌だった。
書類にサインする理由なんて、それだけで十分だ。
「……書きました。これで、大丈夫ですか?」
署名と押印をして、星奈は書類を真野へ渡した。
「エイジ。頑張れよ」
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それから、凸凹な二人は一礼して玄関から出ていった。
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