58 / 68
白雪姫の受難
第一話
しおりを挟む
(……えっと。なんでこんなことになってるんだろう?)
放課後、劇のことで生徒会室に呼び出された僕は、目の前の光景を呆然としながら見ていた。
「だからー、塔哉の相手は俺しかいないだろ」
「なんでお前なんだよ?俺の方が似合うと思うぞ」
「お前ら、ここは年功序列だろ」
「そんな考え方、今時古いよ」
「…………」
兄ちゃん達が口々に言い合っている。
劇の王子役を誰がやるかで揉めているみたいだけど、さっきから平行線でちっとも決まらない。
(そんなに揉めることなのかな?)
チラッと周りを見ると、雄哉も佐倉さん達も呆れた顔をしている。
……その気持ち、良くわかるかも。
「ねぇ、兄ちゃん達。そんなに揉めることなの?」
僕が呆れ返って呟くと、兄ちゃん達からもの凄い反論が返ってきた。
「は?何言ってるんだ、塔哉!これは人生を左右するほどの大問題だぞ!!」
「そうかな……」
(そんな大袈裟な……)
たかが劇の配役で、人生が決まるとは思えない。
でも兄ちゃん達の気迫に押されて、僕はあいまいに頷いた。
「じゃあさ、塔哉が決めてよ」
「え?僕が?」
いいことを思いついた!とばかりに、暁ちゃんに言われて僕は戸惑いの表情を浮かべた。
「そりゃ、いいな」
「それが一番確実だよな」
兄ちゃん達が賛同しているのを見ながら、僕はため息を吐いた。
(でもこれって、誰を指名しても揉めるんじゃ……)
僕は益々頭が痛くなるのを感じた。
放課後、劇のことで生徒会室に呼び出された僕は、目の前の光景を呆然としながら見ていた。
「だからー、塔哉の相手は俺しかいないだろ」
「なんでお前なんだよ?俺の方が似合うと思うぞ」
「お前ら、ここは年功序列だろ」
「そんな考え方、今時古いよ」
「…………」
兄ちゃん達が口々に言い合っている。
劇の王子役を誰がやるかで揉めているみたいだけど、さっきから平行線でちっとも決まらない。
(そんなに揉めることなのかな?)
チラッと周りを見ると、雄哉も佐倉さん達も呆れた顔をしている。
……その気持ち、良くわかるかも。
「ねぇ、兄ちゃん達。そんなに揉めることなの?」
僕が呆れ返って呟くと、兄ちゃん達からもの凄い反論が返ってきた。
「は?何言ってるんだ、塔哉!これは人生を左右するほどの大問題だぞ!!」
「そうかな……」
(そんな大袈裟な……)
たかが劇の配役で、人生が決まるとは思えない。
でも兄ちゃん達の気迫に押されて、僕はあいまいに頷いた。
「じゃあさ、塔哉が決めてよ」
「え?僕が?」
いいことを思いついた!とばかりに、暁ちゃんに言われて僕は戸惑いの表情を浮かべた。
「そりゃ、いいな」
「それが一番確実だよな」
兄ちゃん達が賛同しているのを見ながら、僕はため息を吐いた。
(でもこれって、誰を指名しても揉めるんじゃ……)
僕は益々頭が痛くなるのを感じた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
487
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる