青の魔女の統べる御代で天才魔術師と見る夢は

雑食ハラミ

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37.ひとりぼっちの旅路

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リリアーナは、孤児院を出て西の集落を目指し歩き出した。一番近い集落は北の方角にあったが、それだとすぐに見つかるかもしれないと彼女なりに考えた結論だった。これが正解かどうか全く分からない。一昼夜かけて歩いてもたどり着けない可能性もあった。

(とにかく一歩でも進まなければ。夜までに着かないと野宿になってしまう)

しかし、歩けども歩けどもぽつぽつと家が点在する以外は、広大な平原が続くばかりだ。時折馬車が通り過ぎるだけで人通りも滅多にない。王都から一歩出ると何もない光景が広がっているなんて、今まで知ろうともしなかった。己の世間知らずさにほとほと嫌気が差す。

西の集落は歩くとどのくらいかかるのだろう。日が傾く前に着かなければ野宿せざるを得ない。もちろん野宿なんて生まれて一度もしたことない。途方にくれたリリアーナは、やがて一台の辻馬車がやって来るのを認めた。散々迷った末に道の真ん中に立ちはだかって手を振り止めてもらった。こういうものがいくらかかるのか分からない。でも、だだっ広い草原の中で野宿する恐怖に比べたらまだマシだ。

「あの、これは西の集落まで行く馬車ですか? それなら乗せて欲しいのですが」

辻馬車の乗り方すら知らなかったが、体当たりで挑むしかない。御者は無精ひげの生えた40代くらいの男だった。くわえ煙草をしており人相もよくない。とっつき悪そうな見た目に、リリアーナは体が震えるのを抑えきれなかった。

「いいけど、兄ちゃん金は持ってるの?」

リリアーナはハッとした。お金。そうだお金。家から連れ出された時はもちろん何も持っていかなかったし、孤児院を出る時も自分の持ち合わせはなかった。金庫からいくらか取ることは可能だったが、こんな非常事態でも孤児院のお金を盗むのはためらわれた。生きるために必要なのになんてつまらないプライドなのだろう。今更ながら後悔の念が襲ってきた。

「あの……お金は持ってないんですが、これでその代わりになりませんか?」

リリアーナはおずおずと石がはめ込まれたバレッタを差し出した。家から出た時に髪に着けていたものだ。本当は集落に着いてから換金したかったが、馬車に乗せてもらうためなら仕方がない。問題は御者がこれを見てどう判断するかだ。

案の定、御者は驚いた反応を見せた。まさか少年が女性もののバレッタを持っているとは思わなかったのだろう。しかも貴族が身に着けそうな高価な石まではめてある。男は物の価値なんて分からなかったが、これが上等な物であることは見当がついた。何度もひっくり返したりして見まわしていたが、やがてリリアーナに視線を向けた。

(もしかして盗品だと思われている!?)

確かに平民がこんな高価そうな品を持っていること自体おかしい。そう思われている可能性に気が付いて、リリアーナはがたがた震え出した。どうしよう。盗人として突き出されたら一巻の終わりだ。どうか見逃して欲しい。

「いいよ。乗りな」

その返事を聞いたリリアーナはほっとして全身の力が抜けそうになった。なるべく動揺しているところを見られないように礼を言ってから中に乗り込む。一体どんな人が乗っているんだろうと思ったが、男ばかりではなく、小さい子供連れの母親も交っていて安心した。

あのバレッタの本当の価値なんて知る由もないが、うるさいことを言わず乗せてくれただけで御の字だ。そう思いながら隅っこの方に隠れるようにして座り込んだ。

(今頃孤児院はどうなっているかしら。私のせいでみんなに迷惑をかけてしまった。散々世話になったのに申し訳ない……)

揺れる馬車の中で残してきた人たちのことを考えると胸がきゅっと締め付けられた。申し訳なさでどうにかなってしまいそうだ。カイルとビクトールも心配しているだろう。しかし、居場所を知られてしまった以上、あそこに戻ることはできなかった。フローラの話が本当ならば、王室に身柄を移されたら自分の命が狙われかねない。婚約破棄の時も何のフォローもなかったのだから信用することはできなかった。

そんなことを考えるうちに、無意識に首元のネックレスを触っていた。フローラとの戦闘で一気に消費してしまったらしく殆どの石がひび割れている。残りは2個のようだ。これからも困難が待ち構えているのは明らかなのに、2個しか残ってないのは心許なかった。せめて自分の魔力がもう少しあれば。

しかし、魔力が少ないだけで、呪文の唱え方に問題なかったことは今日確認できた。今までどんなに馬鹿にされても呪文の勉強を怠らなくてよかったと初めて思えた。

(残り2個……できれば使いたくない。ビクトールが私にくれたものだもの)

そう思ったら急に心細くなって泣きたくなった。みんなに会いたい。一人は怖い。しかし、周りに人がいるところで泣くことはできず、何度も深呼吸して気持ちを整えようと努めるしかなかった。

**********

集落に着いたのは、既に太陽が隠れた後だった。集落だと思ったが、そこそこ大きな町だったので驚いた。これからどうしよう。まずは服を換金できる場所を探さなくてはならない。馬車から降りたもののどこへ行けば分からず立ち尽くしていたところに、先ほどの御者に呼び止められた。

「これは釣りだ。取っときな」

リリアーナは目を丸くして御者を見つめた。まさかお釣りなんて貰えるとは思ってなかったのだ。相手は彼女の事情など知るはずもないが、何らかの訳ありということは察したのだろうか。それでも疑わずにいてくれたことが嬉しかった。まだ混乱はしたままだったが、お辞儀をしながら丁寧にお礼を言った。

お釣りは宿に泊まるくらいの額はあった。リリアーナは人から聞いて町の外れにある安そうな宿に一泊することにした。色々なことがありすぎて心身ともに限界だ。やっと独りになれたので、部屋に入るとまず、フローラとの戦いで負傷したところをビクトールの魔法薬で治療した。彼が作った薬だけあって、効果は強いらしくすぐに痛みは治まった。

あの出来事からまだ一日経っていないなんて信じられない。ずいぶん遠くまで来てしまった。そんなことを考えているうちにあっという間に瞼が重くなり、その夜は泥のように眠った。

翌日は昼近くになってやっと起きた。時間を知ると慌てて飛び起き宿を出た。宿の主人に質屋の場所を聞いて、ドレスをいくばくかのお金と交換してもらった。そのお金でパンを買って噴水に腰かけて食べ、これからどうしようかと考えた。

ゆっくりしている暇はない。そろそろ行動に移さないと何もせずに日が暮れてしまう。考えがまとまらないままだったが、パンを食べ終えると立ち上がり、当てもなく通りを歩き出した。

(どうしよう……何か仕事を見つけて食料と住む場所を確保しないと。でもどこに行けばいいの? 私が何をできるというの?)

「自分一人では何もできない」という考えが再び彼女の中にのしかかってきた。魔力も少ない。他にできることもない。本当に自分は役立たずだ。自分を否定する言葉ばかり頭の中に浮かんできて、気持ちがくじけそうになった。

そんなことを考えていた時、隣の路地から絹を裂くような悲鳴が聞こえて来た。リリアーナははっと顔を上げ、声のした方に一目散で走り出す。考えるより先に身体が動いていた。

狭い路地の真ん中で一人の女性が複数の男に襲われているのを目にした。女性は持っていた鞄を振り回して必死で抵抗するが、多勢に無勢ですぐに鞄を取り上げられてしまう。とんでもない光景を目にしたリリアーナは頭が真っ白になり、身体が硬直して動けなくなった。何も考えずに駆け付けたが、非力な自分に何ができるのか。かと言って、見てしまった以上何もしないわけにもいかず、意を決して杖を取り出した。

「なんだこのガキ……って杖を持ってるってことは魔法使いか?」

一人がリリアーナに気付き杖を見て驚きの声を上げたが、それまでだった。リリアーナは気付くと攻撃魔法を唱えていた。いくら屈強な男たちとはいえ、ビクトールの強い魔力を加味した攻撃魔法は威力が強い。防御する術を持たない彼らはあっという間にばたばたとその場に倒れた。

リリアーナは愕然として目の前の光景を眺めた。自分がしたこととはいえ、何てことをしてしまったのだろう。それは襲われていた女性も同じらしく、助けられたというのに先ほどよりもガタガタ震えている。

「さ、さあ、ここから逃げましょう。早く!」

頭を必死に働かせて、リリアーナは女性の手を取って立たせて一緒に走った。人が多くいる場所まで来たところでようやく立ち止まり、ゼエゼエと息をついた。

「あ、あのっ、先ほどはどうもっ……ありがとうございました」

女性はつっかえつっかえ礼を言った。よく見ると、年は20代前半くらいで、色味の強い派手な、ペラペラした服を着ていた。顔立ちはあどけなさが残るのに化粧はけばけばしい。

「あの、先ほど見たことは内緒にしてください。魔法のことは隠しているんです」

リリアーナは、平民の格好をしているのに魔法を使ったら怪しまれると思った。この世界では魔法を使えるのは原則として貴族に限ったことなのだ。フローラやビクトールのような存在は例外と言えた。

「それと……唐突なんですが、できればどこか働ける場所知りませんか? この町にきたばかりで何も知らないんです」

思い切って、知り合ったばかりのこの女性に聞いてみた。このまま手をこまねいていては日が暮れてしまう。せっかくのチャンスを無駄にしてはいけない。

相手の女性はまだ先ほどの衝撃から完全に立ち直っておらず、尋ねられてもなかなか言葉が出てこない様子だった。何度か深呼吸してやっと気持ちを整えたところで、やっと口を開いた。

「それなら……私の働いてるところが下働きの人を求めていたかも。一緒に行きます?」

「ぜひ! ぜひお願いします!」

リリアーナは、このチャンスを逃すわけにはいかないと思い、必死に頭を下げた。女性の後を着いて行きながら、そっと首元のネックレスに触れて残りの石を確認する。

(やっぱり……あと1個だけだ)

最後の一つだけは何が何でも死守しなければならない。馬鹿げているとは思うが、これは最早お守りのようなものだ。自分とビクトールを繋ぐ最後の鎖。リリアーナはもう一度ネックレスを握りしめ、くじけそうになる気持ちを奮い立たせた。





**********

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