49 / 52
49.ただいま
しおりを挟む
カイルは二人が横たわるベッドの側にずっと付いていた。二人とも死んだように意識を失ったままぴくりとも動かない。まるで心中したカップルを見守っているようだ。静けさだけが支配する部屋に一人、じっと身をこわばらせたまま椅子に座っていた。
(頼むよ……俺はこの記憶を手放したくない。何事もなかったようにお前が消えるなんて我慢できないんだよ!!)
待つ以外に手も足も出ない状況は地獄でしかなかった。それでも身を切るような辛さにじっと耐えるしかない。ビクトールは、何が起きてもいいようにトトとジュジュをレディ・ナタリーに頼むなど身辺整理はぬかりなかった。慎重な彼らしいが、最悪の事態を想定して対処するのを見るのは辛かった。もしもの可能性なんて一片たりとも考えたくないというのがカイルの本音だったのだ。
どれだけそうしていただろう。何もしてないのに姿勢を固定したままずっと神経を張りつめていたので、次第に頭がずきずきしてきた。窓の外が次第に暗くなってきたが、部屋に灯りをともす気にもなれずひたすらじっと待つ。
ここまで集中していればビクトールがわずかに身体を揺らしたのを見逃すはずがなかった。
「ビクトール!」
カイルは思わず立ち上がってベッドに駆け寄った。長い眠りから覚めるように徐々に動きが増えてくるのを、固唾をのんで見守る。やがて目を開いたところでもう一回名前を呼んだ。
「ビクトール! 分かるか! 大丈夫か!」
しきりにビクトールの様子を聞こうとするカイルだったが、ビクトールは焦点の合わない目を向け、しわがれた声で「リリアーナは?」とだけ尋ねた。
隣のリリアーナはまだ眠りから覚めない。まぶたは重く閉じられ、彫刻のように整った寝顔のままぴくりともしなかった。
ビクトールは自分のことは構いもせず、隣で眠るリリアーナをずっと凝視した。カイルもそんなビクトールの邪魔をせずに一緒に見守る。時間にすれば数分程度だったのだろうが永遠のように感じられた。ようやくリリアーナの身体がもぞもぞ動きだしたのを見て、二人ははっと息を飲んだ。
「ビクトール……カイル……ただいま」
必死の形相で自分の顔を覗き込むビクトールとカイルを目にして、リリアーナはぼんやりした頭で何か言わなければと頭を働かせた。次の瞬間、ビクトールに強い力で体を起こされ、そのままぎゅっと抱きしめられた。
「よかった……リリアーナ……おかえり……」
ビクトールはそれだけ言うのがやっとだった。感情を制御できないらしく、身体が小刻みに震えている。横にいるカイルも感極まり涙ぐんでいる。リリアーナは元の世界に帰ったことをようやく悟った。
「うまくいったのね……私たち元の世界に戻ってきたのね」
じわじわと喜びと安堵感がこみ上げ、言葉にならない感情があふれ出す。しかし次の瞬間、突然痛みが刺すように、漠然とした喪失感に襲われた。何か大事なものを喪ったような、今まで心の中を占めていた何かが無くなって、ぽっかり穴が空いたような感覚を覚えた。
「お母様がいない……私が! 私が殺した!」
リリアーナの声が震え出すのを止めるかのように、ビクトールは抱きしめる腕に力を込めた。彼女の言わんとするところが十分すぎるほど理解できた。
「大丈夫、これが本来あるべき道だったんだ……リリアーナは何も悪くない」
ビクトールは泣きじゃくるリリアーナの頭を抱きかかえ、何度も何度も優しく撫でた。うまく表現できないが、彼女の中でアレクサンドラが消失したという実感は確かにあった。今までいたことすら気付かなかったのに、いなくなって初めて意識できるようになったのだ。
「本当は分かっていたの。お母様は私を思ってしてくれたって。でもひどいことを言ってしまった。私がもっとしっかりしていれば、お母さまもあんなことをする必要はなかったのに」
「アレクサンドラはリリアーナの決断を受け入れた。そうでなければ何らかの抵抗をしていたと思う。でもなすがままにさせた。それが全てだ」
アレクサンドラが魔術師としての野心を優先させたのも、その一方で娘の行く末を案じたのも、どちらも事実だ。いずれにせよ、娘のリリアーナが責任を感じる必要はない。アレクサンドラの罪は娘には関係がない。
「おい! いま王宮から連絡があって、ルーク殿下が目覚められたそうだ!」
ギャレット侯爵が突然部屋に飛び込んできた。そして、ビクトールとリリアーナの姿を認めるとしばらく棒立ちになっていたが、「おめでとう。よくやった」と噛みしめるようにねぎらいの言葉をかけた。しかしこの現場は息子に任せることにして、名残惜しそうに部屋を出て行った。
「カイルも行かなくていいの? お前も取り巻きの一人だろう? これから忙しくなるぞ」
「俺はお前たちに付いてるよ。どうせあっちは俺がいなくても変わらないだろう。こっちの方が大事だし」
カイルは眩しそうにビクトールとリリアーナを見つめた。全てがうまく行ったことに歓喜しながらも、自分に課された使命のことを考えていた。
**********
奇跡のような一日から1週間近く経過したある日、カイルは父の執務室を訪れた。ルークが目覚めたことで事態は一変し、周囲が急に慌ただしくなった。ギャレット家も頻繁に王宮に呼ばれて息つく暇もなく、親子でゆっくり話ができる時間が取れるようになったのは、この頃になってからだった。
「やあ、久しぶりに会う感じがするね。あれから色々ありすぎて」
ギャレット侯爵は、忙しい身ながらも疲れを感じさせない口調でいつものように息子に話しかけた。一方のカイルはやや緊張した面持ちで父に対峙した。
「何だい、そんなに改まった様子で? 何かあったの?」
「ビクトールの件なんですが」
カイルはどう切り出せばよいのか分からず、ずっと考えあぐねていた。狙った獲物は逃さない抜け目のない父にどう立ち向かえばいいのか熟考に熟考を重ねて来た。しかし結局、正攻法で真正面からぶつかるしかないと言う結論に達したのだ。
「卒業後、うちで召し抱える話になっていましたが、彼の希望通り魔法技術省へ就職できるように働きかけてもらえないでしょうか」
言った。とうとう言った。緊張が隠せない面持ちのカイルを、父のギャレット侯爵は面白そうに覗き込んだ。
「言うねえ~。そんな話が出るとは思っていたけどね、でも最初に彼を推薦したのは君だよ? どんな心境の変化があったんだい?」
「彼の類まれなる才能を間近で見て、これはうちで独占するよりも魔法技術省で研鑽を積ませた方が全体の利益になると思ったんです。確かに最初に目を付けたのは俺です。でもしばらく一緒にいて評価を改めました。非凡な才能を最大限まで伸ばせばどこまで高みに上れるか見てみたいんです」
カイルはそう言うと頭を下げて頼み込んだ。
「でもね、うちは彼に随分貸しがある。うちに忠誠を尽くす条件で前借りを頼んで来たのは向こうだよ。彼自身はうちに骨を埋める覚悟を既にしているのに、こちらから手放す義理もないだろう」
「彼の本当の望みは魔法技術省に入ることなんです!」
カイルは頭を下げたまま声を上げた。
「本当の望みを知っていながら、それを曲げてうちに忠誠を尽くせなんて俺にはできません! 利害関係のない友人は学生のうちしか作れないと言いますが、俺にとっては彼がそうなんです。これからはもう、彼以上の友人はできないと思ってます。だからこの関係を大事にしたいんです……どうかお願いします」
ギャレット侯爵は、カイルの下げた頭をまじまじと見た。息子がここまで真面目になるのは珍しいことだ。いつもは父をまねて飄々としたり、斜に構えるのが常なのに。
「やれやれ。これで二人目か」
ギャレット侯爵は深いため息をついた。
「つい先日もダスティンがまた訪ねて来てね、あいつが度々来るのは碌な目的じゃないと思ったら案の定、お前と同じことを頼んでいたよ。彼の身柄をうちで預かる話をどこかで知ったらしい。あれだけの才能を埋もれさせるのは人類の発展にとって大いなる損失云々と演説をぶって行った。無愛想で仏頂面の彼の、どこがそんなに魅力的なんかね」
ギャレット侯爵は一息ついて紅茶を口に含んでから、また話し出した。
「そこまで言うのならまあ、考えてやらんこともない。うまくいくか分からんが、古い因習に囚われている石頭どもの鼻を明かすのも面白い気がしてきた。その代わり、お前が彼の分までうちに貢献するんだよ。見返りのない施しはしない主義なんでね」
そう言うと、ギャレット侯爵はカイルに向かって軽くウインクをした。
「……ありがとうございます!」
カイルは先ほどよりも更に深く、父に向ってお辞儀をした。
(頼むよ……俺はこの記憶を手放したくない。何事もなかったようにお前が消えるなんて我慢できないんだよ!!)
待つ以外に手も足も出ない状況は地獄でしかなかった。それでも身を切るような辛さにじっと耐えるしかない。ビクトールは、何が起きてもいいようにトトとジュジュをレディ・ナタリーに頼むなど身辺整理はぬかりなかった。慎重な彼らしいが、最悪の事態を想定して対処するのを見るのは辛かった。もしもの可能性なんて一片たりとも考えたくないというのがカイルの本音だったのだ。
どれだけそうしていただろう。何もしてないのに姿勢を固定したままずっと神経を張りつめていたので、次第に頭がずきずきしてきた。窓の外が次第に暗くなってきたが、部屋に灯りをともす気にもなれずひたすらじっと待つ。
ここまで集中していればビクトールがわずかに身体を揺らしたのを見逃すはずがなかった。
「ビクトール!」
カイルは思わず立ち上がってベッドに駆け寄った。長い眠りから覚めるように徐々に動きが増えてくるのを、固唾をのんで見守る。やがて目を開いたところでもう一回名前を呼んだ。
「ビクトール! 分かるか! 大丈夫か!」
しきりにビクトールの様子を聞こうとするカイルだったが、ビクトールは焦点の合わない目を向け、しわがれた声で「リリアーナは?」とだけ尋ねた。
隣のリリアーナはまだ眠りから覚めない。まぶたは重く閉じられ、彫刻のように整った寝顔のままぴくりともしなかった。
ビクトールは自分のことは構いもせず、隣で眠るリリアーナをずっと凝視した。カイルもそんなビクトールの邪魔をせずに一緒に見守る。時間にすれば数分程度だったのだろうが永遠のように感じられた。ようやくリリアーナの身体がもぞもぞ動きだしたのを見て、二人ははっと息を飲んだ。
「ビクトール……カイル……ただいま」
必死の形相で自分の顔を覗き込むビクトールとカイルを目にして、リリアーナはぼんやりした頭で何か言わなければと頭を働かせた。次の瞬間、ビクトールに強い力で体を起こされ、そのままぎゅっと抱きしめられた。
「よかった……リリアーナ……おかえり……」
ビクトールはそれだけ言うのがやっとだった。感情を制御できないらしく、身体が小刻みに震えている。横にいるカイルも感極まり涙ぐんでいる。リリアーナは元の世界に帰ったことをようやく悟った。
「うまくいったのね……私たち元の世界に戻ってきたのね」
じわじわと喜びと安堵感がこみ上げ、言葉にならない感情があふれ出す。しかし次の瞬間、突然痛みが刺すように、漠然とした喪失感に襲われた。何か大事なものを喪ったような、今まで心の中を占めていた何かが無くなって、ぽっかり穴が空いたような感覚を覚えた。
「お母様がいない……私が! 私が殺した!」
リリアーナの声が震え出すのを止めるかのように、ビクトールは抱きしめる腕に力を込めた。彼女の言わんとするところが十分すぎるほど理解できた。
「大丈夫、これが本来あるべき道だったんだ……リリアーナは何も悪くない」
ビクトールは泣きじゃくるリリアーナの頭を抱きかかえ、何度も何度も優しく撫でた。うまく表現できないが、彼女の中でアレクサンドラが消失したという実感は確かにあった。今までいたことすら気付かなかったのに、いなくなって初めて意識できるようになったのだ。
「本当は分かっていたの。お母様は私を思ってしてくれたって。でもひどいことを言ってしまった。私がもっとしっかりしていれば、お母さまもあんなことをする必要はなかったのに」
「アレクサンドラはリリアーナの決断を受け入れた。そうでなければ何らかの抵抗をしていたと思う。でもなすがままにさせた。それが全てだ」
アレクサンドラが魔術師としての野心を優先させたのも、その一方で娘の行く末を案じたのも、どちらも事実だ。いずれにせよ、娘のリリアーナが責任を感じる必要はない。アレクサンドラの罪は娘には関係がない。
「おい! いま王宮から連絡があって、ルーク殿下が目覚められたそうだ!」
ギャレット侯爵が突然部屋に飛び込んできた。そして、ビクトールとリリアーナの姿を認めるとしばらく棒立ちになっていたが、「おめでとう。よくやった」と噛みしめるようにねぎらいの言葉をかけた。しかしこの現場は息子に任せることにして、名残惜しそうに部屋を出て行った。
「カイルも行かなくていいの? お前も取り巻きの一人だろう? これから忙しくなるぞ」
「俺はお前たちに付いてるよ。どうせあっちは俺がいなくても変わらないだろう。こっちの方が大事だし」
カイルは眩しそうにビクトールとリリアーナを見つめた。全てがうまく行ったことに歓喜しながらも、自分に課された使命のことを考えていた。
**********
奇跡のような一日から1週間近く経過したある日、カイルは父の執務室を訪れた。ルークが目覚めたことで事態は一変し、周囲が急に慌ただしくなった。ギャレット家も頻繁に王宮に呼ばれて息つく暇もなく、親子でゆっくり話ができる時間が取れるようになったのは、この頃になってからだった。
「やあ、久しぶりに会う感じがするね。あれから色々ありすぎて」
ギャレット侯爵は、忙しい身ながらも疲れを感じさせない口調でいつものように息子に話しかけた。一方のカイルはやや緊張した面持ちで父に対峙した。
「何だい、そんなに改まった様子で? 何かあったの?」
「ビクトールの件なんですが」
カイルはどう切り出せばよいのか分からず、ずっと考えあぐねていた。狙った獲物は逃さない抜け目のない父にどう立ち向かえばいいのか熟考に熟考を重ねて来た。しかし結局、正攻法で真正面からぶつかるしかないと言う結論に達したのだ。
「卒業後、うちで召し抱える話になっていましたが、彼の希望通り魔法技術省へ就職できるように働きかけてもらえないでしょうか」
言った。とうとう言った。緊張が隠せない面持ちのカイルを、父のギャレット侯爵は面白そうに覗き込んだ。
「言うねえ~。そんな話が出るとは思っていたけどね、でも最初に彼を推薦したのは君だよ? どんな心境の変化があったんだい?」
「彼の類まれなる才能を間近で見て、これはうちで独占するよりも魔法技術省で研鑽を積ませた方が全体の利益になると思ったんです。確かに最初に目を付けたのは俺です。でもしばらく一緒にいて評価を改めました。非凡な才能を最大限まで伸ばせばどこまで高みに上れるか見てみたいんです」
カイルはそう言うと頭を下げて頼み込んだ。
「でもね、うちは彼に随分貸しがある。うちに忠誠を尽くす条件で前借りを頼んで来たのは向こうだよ。彼自身はうちに骨を埋める覚悟を既にしているのに、こちらから手放す義理もないだろう」
「彼の本当の望みは魔法技術省に入ることなんです!」
カイルは頭を下げたまま声を上げた。
「本当の望みを知っていながら、それを曲げてうちに忠誠を尽くせなんて俺にはできません! 利害関係のない友人は学生のうちしか作れないと言いますが、俺にとっては彼がそうなんです。これからはもう、彼以上の友人はできないと思ってます。だからこの関係を大事にしたいんです……どうかお願いします」
ギャレット侯爵は、カイルの下げた頭をまじまじと見た。息子がここまで真面目になるのは珍しいことだ。いつもは父をまねて飄々としたり、斜に構えるのが常なのに。
「やれやれ。これで二人目か」
ギャレット侯爵は深いため息をついた。
「つい先日もダスティンがまた訪ねて来てね、あいつが度々来るのは碌な目的じゃないと思ったら案の定、お前と同じことを頼んでいたよ。彼の身柄をうちで預かる話をどこかで知ったらしい。あれだけの才能を埋もれさせるのは人類の発展にとって大いなる損失云々と演説をぶって行った。無愛想で仏頂面の彼の、どこがそんなに魅力的なんかね」
ギャレット侯爵は一息ついて紅茶を口に含んでから、また話し出した。
「そこまで言うのならまあ、考えてやらんこともない。うまくいくか分からんが、古い因習に囚われている石頭どもの鼻を明かすのも面白い気がしてきた。その代わり、お前が彼の分までうちに貢献するんだよ。見返りのない施しはしない主義なんでね」
そう言うと、ギャレット侯爵はカイルに向かって軽くウインクをした。
「……ありがとうございます!」
カイルは先ほどよりも更に深く、父に向ってお辞儀をした。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
死亡予定の脇役令嬢に転生したら、断罪前に裏ルートで皇帝陛下に溺愛されました!?
六角
恋愛
「え、私が…断罪?処刑?――冗談じゃないわよっ!」
前世の記憶が蘇った瞬間、私、公爵令嬢スカーレットは理解した。
ここが乙女ゲームの世界で、自分がヒロインをいじめる典型的な悪役令嬢であり、婚約者のアルフォンス王太子に断罪される未来しかないことを!
その元凶であるアルフォンス王太子と聖女セレスティアは、今日も今日とて私の目の前で愛の劇場を繰り広げている。
「まあアルフォンス様! スカーレット様も本当は心優しい方のはずですわ。わたくしたちの真実の愛の力で彼女を正しい道に導いて差し上げましょう…!」
「ああセレスティア!君はなんて清らかなんだ!よし、我々の愛でスカーレットを更生させよう!」
(…………はぁ。茶番は他所でやってくれる?)
自分たちの恋路に酔いしれ、私を「救済すべき悪」と見なすめでたい頭の二人組。
あなたたちの自己満足のために私の首が飛んでたまるものですか!
絶望の淵でゲームの知識を総動員して見つけ出した唯一の活路。
それは血も涙もない「漆黒の皇帝」と万人に恐れられる若き皇帝ゼノン陛下に接触するという、あまりに危険な【裏ルート】だった。
「命惜しさにこの私に魂でも売りに来たか。愚かで滑稽で…そして実に唆る女だ、スカーレット」
氷の視線に射抜かれ覚悟を決めたその時。
冷酷非情なはずの皇帝陛下はなぜか私の悪あがきを心底面白そうに眺め、その美しい唇を歪めた。
「良いだろう。お前を私の『籠の中の真紅の鳥』として、この手ずから愛でてやろう」
その日から私の運命は激変!
「他の男にその瞳を向けるな。お前のすべては私のものだ」
皇帝陛下からの凄まじい独占欲と息もできないほどの甘い溺愛に、スカーレットの心臓は鳴りっぱなし!?
その頃、王宮では――。
「今頃スカーレットも一人寂しく己の罪を反省しているだろう」
「ええアルフォンス様。わたくしたちが彼女を温かく迎え入れてあげましょうね」
などと最高にズレた会話が繰り広げられていることを、彼らはまだ知らない。
悪役(笑)たちが壮大な勘違いをしている間に、最強の庇護者(皇帝陛下)からの溺愛ルート、確定です!
転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!
木風
恋愛
婚約者に裏切られ、成金伯爵令嬢の仕掛けに嵌められた私は、あっけなく「悪役令嬢」として婚約を破棄された。
胸に広がるのは、悔しさと戸惑いと、まるで物語の中に迷い込んだような不思議な感覚。
けれど、この身に宿るのは、かつて過労に倒れた29歳の女医の記憶。
勉強も社交も面倒で、ただ静かに部屋に籠もっていたかったのに……
『神に愛された強運チート』という名の不思議な加護が、私を思いもよらぬ未来へと連れ出していく。
子供部屋の安らぎを夢見たはずが、待っていたのは次期国王……王太子殿下のまなざし。
逃れられない運命と、抗いようのない溺愛に、私の物語は静かに色を変えていく。
時に笑い、時に泣き、時に振り回されながらも、私は今日を生きている。
これは、婚約破棄から始まる、転生令嬢のちぐはぐで胸の騒がしい物語。
※本作は「小説家になろう」「アルファポリス」にて同時掲載しております。
表紙イラストは、Wednesday (Xアカウント:@wednesday1029)さんに描いていただきました。
※イラストは描き下ろし作品です。無断転載・無断使用・AI学習等は一切禁止しております。
©︎子供部屋悪役令嬢 / 木風 Wednesday
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
天然だと思ったギルド仲間が、実は策士で独占欲強めでした
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー本編8話+後日談7話⭐︎
ギルドで働くおっとり回復役リィナは、
自分と似た雰囲気の“天然仲間”カイと出会い、ほっとする。
……が、彼は実は 天然を演じる策士だった!?
「転ばないで」
「可愛いって言うのは僕の役目」
「固定回復役だから。僕の」
優しいのに過保護。
仲間のはずなのに距離が近い。
しかも噂はいつの間にか——「軍師(彼)が恋してる説」に。
鈍感で頑張り屋なリィナと、
策を捨てるほど恋に負けていくカイの、
コメディ強めの甘々ギルド恋愛、開幕!
「遅いままでいい――置いていかないから。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる