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第6章 (仮)異世界で開催!超会議(嘘です)!!
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しおりを挟む「ちょっとまって! ちょっとまって! お父さん!」
「ルー、それは芸人のパクリじゃないのか?」
「ん? 芸人?」
首をかしげているとしばらくして「グラサンに赤い服着た──あぁ、うん。なんでもないよ」と言われた。
えっと? パクリってなんだ? 赤い服?
不思議に思いつつ兄は誤魔化すように俺の頭を優しく撫でて話を続けるように促された。
「えーっと、そう! えーっと、お父さん。アイテムボックスみたいなもののカスタム可能って何!」
「ん? うーんと、簡単に言えば俺達は死ぬ直前の手荷物を持ち歩いてるから手元にスマホがあるんだよ。その中に勝手にインストールされたアプリがあってね? その──何て言うのかな。レストラン経営ゲームみたいな感じかなぁ~……。この一角にコンロを置いて、ここにはテーブル席みたいな?」
いや、よくわからないし! その手のゲームは知ってるけど、アイテムボックスってゲームでよくあるインベントリみたいなものなんでしょ?
なのになんだそれっ! しかも癒されるってなにっ!
と、思ってわーわー喚いていたら父の説明を聞いて察したのか、兄がアイテムボックスって言うならレストランと言うよりも事務所みたいなものだろと言われた。
何て言うか余計にわからなくなって混乱したが耳元でワンルームの部屋に事務員もしくは秘書がいて、書類棚というかアイテム保管の棚とか金庫を好きなレイアウトで置くような感じと思っておけば良いんじゃね? となげやりと言うか無理矢理と言うか強制的に終わらされたので後でちゃんと詳しく聞くことにする。
納得はしてないけど、だとしたならお父さんがオーナーというか社長で、道具とか色んなものを秘書が管理をしてくれるってことなのかな?
とりあえず夜にでもお父さんだけじゃなくお母さんと姉のも見せてもらおうかな……。うん、そうしよう。
姉に関しては色々と腐ってそうだけども……。癒しには興味あります!
「それで? 親切な人に武器をもらって、城に勝手に連れてこられてからはどうしてたの? と、その前に母さんって武器は和弓なの? 胸当ては? 無いと地獄だよね……」
「あー、それね……。面白いことに武器を手にして戦うと胸当てが勝手に装備されてるんだよ。安心設計だね。確かに武器をもらったのは良いんだけど、通常はこんな風にペーパーナイフサイズ。ただ俺のはペンダントトップにするには大きいと言うか……。元の大きさで首から掛けたらアフリカ辺りのどっかの部族になりそうだから、とりあえずは胸の内ポケットに入れてるよ。それで城。城かぁ~……」
お父さんのその話を聞いて俺は咄嗟に姉の方を見つめると彼女の胸ポケットにはボールペンのように武器である薙刀が収まっていた。
うん、成る程ね。ある意味正解な気がする。
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