ミナライの旅

燕屋ふくろう

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悪事の補足 2

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「そういえばさ、なんで船長はジブンのことはムチで仲間にしなかったのかな?」
「え、オマエやられてねえの?」
「やられてたらムチのこと知ってるでしょ。」

「前の驚いてたのも演技だったのかと…。」
「そんなわけないでしょ!」
「そりゃ悪かったな。ええと、なんでだろうな?自分ためにやったんじゃないのか?」
「そんなことある?」


「船長が何を目指してるのかは知らねえが、さすがに他のモンスターのためってことはないだろう。明らかに自分勝手だしな。」
「魔王に仕えてるんじゃないの?」
「使命とこの旅は全く関係がない。おそらく意図的に無視してるか、完全に忘れてるかだろう。」



そういえば「魔王様からの使命を忘れることにした」なんて、前に聞いたことあるな。



「自分のために他のモンスターを傷つけるってどういうこと?」
「自分さえ良ければそれでいいっていう精神だろうよ。仲間を増やすっていう自分の目的が果たされるなら、他が傷つこうがどうでも良いんだ。」

「船長ってばそんなにヤバいヤツだったの!?」
「仲間がいないうちから「船長」っていう立場を持ちたがるあたり、その気はあるな。」



そんな、そこまで自分勝手なヤツだったなんて!船長はジブンのためを思って優しくしてる訳じゃないの?

…そうだ、違ったかも。「ミナライ」のためだ。きっと船長は、ジブンを「船長のミナライ」としてしか見ていないもの。だからあんなに優しいんだ。


だったら「ムチを打つのは良くないよ!」なんて面と向かって言ったら、それこそ前のピッシュみたいになってしまうんじゃ?

そうじゃなかったとしても船長は人間がキラいみたいだし、どう転んでもとんでもないことになりそう。


いつ殺してくるかわからない奴なんかのそばにいるなんてイヤだ。逃げ出したい……あ。船員が脱走する時の気持ちってこんな感じなんだ…。



「どうした?難しい顔して。」
「みんなが脱走したがる気持ちがわかっちゃったなって。」
「今までわからなかったのかよ…。」
「だからムチのことのこと知らなかったんだって!」


「はいはい、悪かったな。で、知らないことだらけのミナライさんはなんでそう思ったのかね?」
「だってムチ打ちもそこまでひどくしてるわけじゃないっぽいし、「いつ手を上げられるかわからない」って怖さはすごくイヤになるだろうなってわかるし。」


「…何で酷くしてないってわかるんだよ?」
「船員がだんだんキズだらけになってなんかないからだよ。それか、船に乗る前からキズだらけの船員しかいないし。」
「あ…。良かった…。」



狼男は目頭を押さえてため息を吐いた。



「なにが?」
「オマエへの疑いが晴れたわ…。」
「今!?さっきもちがうって言ったよね?」
「大人は証拠の無い話は信じられないんだよ。」
「めんどくさ…。」
「オマエもいつかはそうなるって。」



そうなのかな?ヤだなあ、そんなヤツになるの。

船長はどうなのかな?アイツだって大人だ。証拠が無いことは信じない…ってことはないか。いきなり人間を仲間にしたくらいだし。


船長は疑うのが苦手なのかも…って、それも有り得なくないか?だったらムチで打たないと仲間になってくれないかも、なんて考えないはずだし。

だとすれば…前にも考えたけど、船員が脱走してるのって、船長がそうなるように仕向けてるからなんじゃないか?自分では最後の一手を決めてないだけであって、そうなるように導いてるのはたしかだ。


導いてるだけだから、ジブンから見たら「船員がなぜか勝手に逃げ出していってる」という認識になってしまっていたんだ。


船長はジブンから「どうしてムチで打ったりなんかするの?」って聞かれるのをしばらくは回避できるように、予め何か計画を立てていたのかもしれない。

ムチ打ちは、仲間を増やすためだけじゃなかったりするのかな?船員が誰かに船長のヤバさを伝える前に「そんなことをする前に早く逃げないと」と思わせるためでもあったのかも。船員は手に入るし、ミナライにはバレないし、良いことづくめだ。


だからって、ひどいことをするものだ。船長は、誰かを仲間だと思ったことがあるのかな?古株に手を上げてないのも、船員が全員いなくなったら困るってだけなんじゃないか?

なかなかずる賢いな。っていうか、いつかは疑ってくると思ってるんだとしたらジブンのことも信じてなかったんじゃ…?



「どうした、黙りこくって?」
「え?えっと、みんなこの船がイヤっていうよりかは船長から逃げ出してるんだなって。」

「そりゃそうさ。船長みたいな奴は変えようとするだけムダだからな。そういう奴のために自分が変わってやる義理はないから、自分を守るために逃げ出すんだ。それは大切なことなんだよ。裏切りなんかじゃない。だからオマエも、船長に助けられた恩義に後ろ髪を引かれる必要なんかない。」


「…またそれ?」
「何度だって言うぜ。船長がそばにいないから言えてるんだけどな。」
「逃げないよ。逃げたら村が探せなくなるんたもん。」


「何年かかってでも自分の足で探しゃあいいじゃねえか。船がなきゃ駄目ならそういう職に就けばいい。何もこんなところに固執しなくたっていいだろ?」
「それは、そう…かもしれないけど!」
「今、だいぶ揺らいだな?」
「うるさい!ニヤニヤしないで!」



ええい、ヤなヤツ!
船員はこの船じゃなくて船長に重きを置いてる。でもジブンはどっちも大切だから、その分考え事も増えて大変だっていうのに。

自由な立場で軽々しく「逃げろ」なんて良く言えるな。簡単に「逃げよう」って思えるのがうらやましいや。



「…いや、まあ、君が言ってることが合ってるのはわかるよ。」
「うおっ、なんだよ急に?」
「それでも認めたくないけどね…。」
「なんだなんだ、何の話だ?」


「ジブンが「この船」も「船長」も、同じくらい気にしてるのを認めたくないってこと。」
「うえ、意味わかんね。あんなののどこが気掛かりなんだよ?手が付けられないだろ。」


「だから、船長っていう「モンスター」が気になってる自分が許せないの!」
「はあ?一から説明してくれ。」
「ええ?わかってよ!大人でしょ?」
「わからん。俺はニンゲンの大人じゃないからな。」



これだからモンスターは…めんどくさい!



「みんなの話を聞くうちに、変なヤツには関わらないで、さっさと離れるのが良いっていうのはわかってきてるんだよ。だから、大陸に降りるまでは船長と上手いこと付き合って、たどり着いたら切り捨てるのがジブンにとって一番…なんでしょ…?」
「そうだが…そんな嫌々言うなよ。」


「だってヤなんだもん。頭ではわかっててもさ、船長なんかが気になって離れにくいのがすごくイライラするの。」
「おいおい、船長が聞いたら泣くぞ?」
「知らないよ!泣くくらいだったらいいけどさ。」


「自分も鞭で打たれるかもってか?」
「それよりもっとひどいことされないかな?ジブンがここから逃げたらさ、どこまでも追いかけてきそうじゃない?」


「ああ、わかる。取っ捕まえたのちに船室に閉じ込めて二度と出してくれないかもな。」
「そこまでする?」
「オマエ、あいつから特別視されてるのはわかってるだろ?モンスターの執着は怖いぞ?」



からかいながらおどかされて、どう反応していいかわからなくなる。



「うう、こんなところいたくないよ…。」
「だったら逃げろって。いつか後悔するぞ?船なんて利便性が高いだけなんだから、とっとと逃げた方が何倍も得だ。船長に助けられたから気が引けるとか思うなよ。どうせあいつだって自分勝手な思いでオマエを助けたんだろうし。」


「何て言うか、ジブンが船長をどう気になってるのか、君にはわかんないかも。自分でも説明できないし。」
「わかるまでここに居る気か?待ってりゃ答えが出るなんてことはそうそうないぞ。」
「それでさ、船長は…。」
「待て待て、俺の話聞いてんのか?まいど長々と説明してやってんのに。」
「ああまた始まったなあって。」
「聞けよ!?」



何度も言われたからって、すぐに考えを変えられる問題じゃない。だから何度でも聞き流すべきだ。

自分でじっくり考えて納得してから答えを出さないと、取り返しの付かないことになる気がするし。相手が船長だから、なおさら慎重にならないと。

始めはただ、村に帰るためだけに船に乗ったのに。いつの間にか命に関わるようなことに巻き込まれてる…最悪。



「船長に何か要求されてんのか?ずっとここにいろだの何だの…。」
「ううん。「俺の、船長のミナライになってくれ」って言われたよ。ジブンの村探しには最初から協力的だったし。」
「つまり、それ以外に尽くせとは言われてない訳か。」
「どうだろう…言ったかもしれないけど。」


「覚えてないんじゃあ言われてないのと同じだ。気にすんな。とにかく、それで船を下りづらいっていうのもあるんだな?船長からの要求を果たし続けることが恩返しに繋がるって考えてる訳だ。」
「あ、そうかもしれない…。」



船長が望むミナライで居続けるには、船長のそばにいなくてはならない。船長のそばにいるだけで、ジブンは「ミナライ」という扱いを受けるんだから。

何か特別な振る舞いをしなくちゃいけない訳じゃないけど、逆を言えば絶対に船長から離れるわけにはいかないんだ。それ以外に条件がないから。



「船長に対してお礼がしたいって気持ちは100%あるのか?」
「そうでもないよ。」
「じゃあなんで船長に構ってんだ?」
「さあ…ジブンでもわかんない。」



なんで離れ辛いんだろう?船長が、ジブンの思ってたモンスター像とはちがったからかな。それってなんでだっけ?

たしか、モンスターに「キラい」という以外のことを感じたのは船長が初めてだった気がする。そのせいかも。他にそんな感じがしたのは今となりにいる狼男だったかな?


さっきは、辛そうな狼男を見るのが「変な感じになる」からイヤだと感じた。

スケルトンには、あの静かな日に島から聞こえてくる音に怯えてたのを見て、かわいそうだと思った。

ピッシュには…突き落とされたのを見て、おどろいてなにも考えられなかった。


みんなが辛い目に遭ったり悲しそうにしてる時だけ、ジブンは「キラい」だとは思ってないみたいだ。

だったら、船長にもこれと似たような「変な感じ」だとか「かわいそう」って思いを抱いてるってこと?船長が悲しそうにしてる時なんてあったっけ?


無いなら無いで怖いな。いつも楽しそうっていうのはけっこう変なのかも。少しくらいは大人しくしてる時なんかなかったっけ?ピッシュを船から突き落とした時がそうか。

でもなんで静かになったのかわからないんだよな。ピッシュとの会話は聞こえなかったから。今わかるのは、船長も「楽しい」以外の感情があるってことくらいだ。

それがわかって何か意味があるのかな。船長も他のモンスターとそんなに変わらないってこと?よくわかんないから、狼男にも聞いてみよう。



「はあ!?あんな子どもみたいなやつと一緒にすんなよ…!」
「子ども?」
「子どもだろ。気に入らなかったらすぐ癇癪起こすし、実際まだ若いしな。」
「船長100歳くらいだよ!?」
「モンスターにとっちゃ100年くらいどうってことねえよ。」



モンスター図鑑にもそんなこと書いてあったと思うけど、いざ理解しようとするとおどろいてしまう。



「そうなんだ…。君は何歳なの?」
「400くらいじゃねえの?」
「わあ、おジイだ。」
「失礼な奴だな…俺は若い方だぞ。」
「400歳で?」


「モンスターは平均的に6、700くらいなもんさ。」
「そんなジジくさい船だったんだ…。」
「残念そうにすんなよ。船長もニンゲンに換算したらオマエと同い年くらいだぜ?」
「嘘でしょ!?」



そんなことは図鑑には書いてなかった。船長ったら、ジブンくらいの歳でムチ打ってるってこと…?激ヤバじゃん。



「アイツは10歳くらいで船長気取ってるってこと?」
「そうなるな。ガキらしい。」



みんな、「子どもが船長ごっこをしてる」くらいの認識だったんだ…。アイツ、船長になるって決める時に魔王のことを気にしたって言ってたけど、みんなは魔王のこと覚えてるのかな。



「みんな、そんなに生きてて魔王のこと覚えてるものなの?」
「当然だ。始祖だからな。今の魔王様は俺たちより歳下だが。」
「何歳なの?」
「だいたい200歳だ。船長の一回り上だな。」



「一回り」が100年?モンスターってそんな感覚で生きてるのか…。それなら100歳の船長なんて子どもみたいなものなのかな。


だからって船長、子どもっぽいかな?
ジブンも「子どもっぽい」ってよく言われるけど何が子どもっぽいのかはよくわからない。それを相手に言ったら「やっぱり子どもだな」で終わらされるし。


じゃあわかんないじゃん…どうしよう。ジブンが「子どもっぽい」って言われたのはどういう時だったか思い出して、そこから考えてみようかな。


『ええい、危なっかしいですね!子どもだからってはしゃがないで貰えます!?』…なんてニシカミに言われたのは、甲板で走り回ってた時だった。

『このっ…俺様の魚まで平らげやがって…。』…なんてドラーゴンに言われたのが、サカナをたくさん食べた時だった。

『おい、なにやってんだ?子どもはよくわからんな…。』…なんてゴウストに言われた時、覚えてないけどなんかしてたと思う。



危なっかしいとか、向こうからしたら悪いことをしてた時とか、変に見える時に「子どもっぽい」って思われてるみたいだ。はっきりとした意味はわからないけど、良い言葉じゃないんだろう。
そう考えると、色んな時に子どもっぽいって思われてるのは気に食わないな。


それはそうと、船長は子どもっぽいのかというと…危なっかしいし、悪いことしてるし、変だし、じゅうぶん子どもっぽい。

認めたくないけど、ジブンと似ている。だから放っておけないのかもしれない。子どもっぽさがジブンと同じくらいなら友達になれていいはずなのに、なんでなれてないんだろう。


船長ってジブンよりも子どもっぽいのかな?自分よりもちっちゃい子を守りたくなる気持ちから構ってるのかも。

でも、船長に構うのって守りたくなるからではないと思うけど…。なんならあまりいっしょにいたくないくらいだし。ほんとうに何でだろう。



「いつまで考えてんだよ?義理堅い奴だな。」
「ぎり?」
「マメってことだよ。恩義を感じてる時点でそうだ。挙げ句、そのせいで船長のことを考える機会が多いんだろ?ご苦労なこった。」


「ああ、なるほど…。」
「なるほどって何だよ?」
「え?わかった時の返事。」
「そうじゃねえって…!」



狼男が何か言いたそうだけど後でいいや…。

そうだな、ようやくわかったかも。他のモンスターが相手の時は、今みたいに「もういいや」って放り出すことはしょっちゅうだ。でも、船長のことは何度放り出してもまた考え込んでしまう。


いつかはいなくなるであろう船員と、ほぼ確実にいなくならない船長とではまともに考える大事さが全然ちがうからというのもあるんだろう。

でも、いなくならなそうなこの狼男に対しても放り出したんなら…今後の生活につきまとうイヤな問題はジブンのために無くしておきたいっていう思いから船長を構っているのかもしれない。

何であれ、ジブンにとって船長は特別だ。他のモンスターから見ても特別だけど、ジブンとは違う。


モンスターから見たあいつは、特別変なモンスターだ。変だから離れようとする船員と、変だからもっと知りたいと思うジブンとの違いがある。

ジブンでもなんでここまで船長なんかに歩み寄れるのかが不思議だったけど、たぶんそういう理由だからなんだろう。とはいえ、ジブンだけが船長に本気っていうのもヤだな。



「考え事もいいけどよ、話相手を無視するのはどうかと思うぜ。」
「ん?ああ、ごめん。なんだっけ?」
「いやあ、俺も覚えてないけどよ。」
「ええ…!?」



またいい加減なところが出た!モンスターのこういうところ、キラいなんだよな…。



「ミナライは結構、モンスターに話しかけてるよな。凄いことだと思うぜ。」



褒めるように言われるので、なんだか照れる。



「え、そう?話してるだけじゃない?キラいなヤツけっこういるし。」
「正直な奴だな…。でも本当、そういうところだよ。オマエは子どもな分正直だからモンスターに似てる。モンスターと平気で喋れる時点で歩み寄ってるしな。」
「ふうん。」


「何の話だって顔だな?」
「そりゃあね。」
「オマエが大好きな船長の話さ。」
「いや、大好きなんかじゃ…!」
「まあ聞けって。ミナライはモンスターに似てるって言ったろ?だから大人のニンゲンよりかは船長と分かり合えるんじゃないかって話だ。」


「そんなに似てるの?」
「モンスターは、ニンゲンみたいに細やかな配慮だの遠慮だのが無いだろ?大体、思ったことをそのまま言ってる。さすがにこれは言わないでおくかって考えることくらいはあるが、結局は直球になる。遠回しに言おうとしてもできないんだ。ミナライもそうなんじゃないか?」



決めつけられてイヤな気分になったけど、よくよく噛み砕いてみたらその通りだと思えた。

やっぱり、大人と子どものちがいって考え方だけなんじゃないか?人間とモンスターとの違いだってそうかもしれない…。



「つまり、似た者同士ならニンゲン相手でも俺たちも受け入れてみようって思えるよ。オマエと船長はきっと上手く行くさ。」
「そうかな…。」
「そうだよ。お互い子どもだから惹かれ合うんだろうな。」


「なにそれキモっ…!」
「おうおう、この手の話を照れるあたりやっぱガキだな。」
「村ではもうすぐ一人前って言われてたもん。」
「それはまだまだって意味だな。」
「はあ…!?」



ムカつく…!狼男はニヤニヤしっぱなしだ。



「まだまだ大人にはなれないみたいだな?その調子で船長と話つけといてくれよ。その方が俺も船下りやすくなって助かるわ。」
「もう、勝手にいなくなればいいでしょ!」



ちゃんとした話もできるのに、ケラケラ笑ってはからかってくる。モンスターってのはしっかりした大人のようで、ジブンの友だちに似てもいる。船長以外のモンスターも変なヤツばっかりじゃんか!先が思いやられるな。

まだヘラヘラしている狼男から離れて、風にあたる。

船長と、わかり合える時なんて来るのかな。そうなら良いけど。村に帰る前に、わかり合っておきたい。村より大事なわけじゃないけど、放っておいたら村に帰ったあとも追っかけてきそうだし。

そうだよ、船長のことが大事なわけじゃない。きっと、めんどくさいだけだ。
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