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episode.5 シテキ・ス・ルージュ
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「貴女がた、またひっついて! 不潔なのですのよ!?」
――会いたくなかった人にまた出会ってしまった。
そう、彼女はシテキ・ス・ルージュ。
暗めの青系の色をした髪を何段もあるケーキのような形のお団子にまとめている女性。
その目もとにはいかにも鋭そうな眼鏡。
またその眼鏡のレンズはやたらと光を反射していて、その下、眼球自体はまったくもって見えない。
「今すぐっ、離れなさいっ!!」
まるで遊んでいる学生に注意する教師であるかのようだ。
でも私たちは生徒ではない。
それに男女二人組ならこの辺りには他にもいる。
なのにどうして私たちにばかりそういうことを言ってくるの?
「あのさ、迷惑なんだけど」
ノワールはあの時と同じ言葉をなぞるかのように発した。
「うるさいよ、出てこないで」
彼はまるで反抗期の息子のよう。
でもその言葉に私は内心同意している。
誰と一緒にいるかくらい、好きに選ばせてほしい。
「ひょ!? あーんーたーねー……楽しんでんじゃないんですわよッ!!」
「は?」
「おこちゃま! あんたですのよ! 可愛い娘につられちゃって!」
「……うるさいな、護ってんだよ」
「ひょほ!? な、なんて汚らわしいッ……そんな関係、穢れているですのですわ!!」
周囲の人たちはさりげなくどこかへ移動していった。
理不尽に絡んでくる人が現れたのを見て被害から逃れるべく避難していったのだろう。
でもその選択は正しい。
彼女は、シテキ・ス・ルージュは――魔の者だ。
「許しませんッ!!」
シテキは腰の細い革ベルトに固定していた銀色の棒を取り出すと、急にノワールに向けてそれを振った。彼は咄嗟に身をよじって回避すると、少しだけまだ残っている抹茶アイスを私に渡してくる。持っておけ、ということなのだろうと判断し、私は一度頷いてそれを手に持った。私にできることがそれなのならば、やってみせよう。
「カップルは嫌なんですのよ! これだからッ!! 人目も気にせずいちゃいちゃして! しかもそっちの女なんてっ、馬鹿みたいに張りきっちゃって! ふざけるなんですのよ! きいいいいい! 見ているだけで目がしびれてきたみたいなのですますわ!」
彼女の棒による攻撃は執拗だった。何度も何度もその先端で叩いてくる。目標はずっと変化なくノワールだった。だが状況によっては私も目標となるのかもしれない、今は彼が前にいるからひたすら狙われているというだけで。
「不潔ふけーつふけつるーんっ、なのですのよ! みっともない! こんなところで二人してアイスなぞ食べて! しかもそっちの女、その気になり過ぎなのですのよッ!!」
シテキは銀の棒を振り回しながら何やら色々叫んでいた――が、やがてノワールが片腕を伸ばし器用に棒を奪う。彼は奪い取った棒を路上に投げ捨て、次の瞬間には地面に押さえ込んでいた。魔の者という正体はあれど今のシテキは人の形、押さえ込むことも不可能ではない。
「ノワールさん……」
「そろそろ正体現すよ。下がってて」
「……はい」
そうだ、私にできることはない。
……今だとアイスを代わりに持っておくことくらいだけか。
「こ、こんなくらいで……押さえ込めると思ったら……大間違いなのですのよ……? ああむかつくむかつく、不愉快ですわ、むかつくうううう……」
地面に伏せることを強要されたシテキは徐々に顔を赤く染めてゆく――その赤は怒りの色。
「このおおおおおお……簡単に押さえ付けようだなんて……生意気、生意気ですのよおおお……! 許せませんわああああああ! きいいいいいいいいい!! もうぜーったいに、許しませんわああああああああッ!!」
――そしてついに本来の姿を露わにした。
シテキ・ス・ルージュは本気を出した。
それは魔の者の姿。
天井高めの建物の二階に至るほどの背の高さだ。
来た。現れた。いつ見ても恐ろしい、人類の敵。
「あ、アイス食べてていいよ」
「へ!?」
「さっさと隠れて……抹茶、味見でもしてたら?」
「あ、そうですね! はい!」
取り敢えず物陰に隠れる。
シテキ・ス・ルージュは手のような物体を飛ばしてくる。物の後ろに隠れていればそれの直撃を受けることはないだろう。とはいえ、あの手によって破壊された物が上から降ってくるという可能性はあるので、気は抜けないけれど。
じきに討伐隊が駆けつけてくるだろう。
でもまだもう少し時間がかかる。
いつもだとそれまでに色々破壊されてしまうのが定番の流れなのだ。
でも今日は別。
ノワールはきっと何かしてくれるはずだ。
物陰からこっそり覗いて様子を窺っていると――第一発目の攻撃か、シテキは複数の手をノワールに向けて飛ばした。コントロールを失敗したのか一つくらいだけはおかしな方向へ飛んでいったものもあったけれど、おおよそ全部彼の方へ向かっていっていた。
するとノワールは急に左手の手袋を外す。
何をしているのだろう、と思った刹那、飛ばした手たちは一気にノワールの手もとへ吸い込まれた。
そして、シテキ本体もまた、その手の方へと引き寄せられてゆく。
「な、何なのですのぉ!? いやぁ、吸われ……んぉほぉああああああ!?」
ノワールとシテキの距離があっという間に近づいた。それから彼は前にも見たアイスピックのような武器を取り出す。そして大きく地面を蹴った。ノワールがシテキの方へ突っ込んでゆくような形だ。
「や、やめなさいですわ! こんな野蛮なっ……というより、何者なんですの!? もうこんな吸引みたいなことはやめ――」
直後、アイスピックのような武器の先端がシテキの眼鏡のレンズ部分を抉るように割った。
「っ、ぎゃああああああああ!!」
眼鏡のレンズを割られたシテキは周辺の人の鼓膜が破れそうなくらいの大きな声を発する。
それは悲鳴だった。
そして、シテキはしぼんだ。
巨大な身体は一気に小さくなり、やがて、一人の女性が倒れている状態となった。
しかしその女性はシテキの人間の時の姿とは異なっている。
スーツをまとった女性であることに変わりはないけれど、あのところどころ個性的な女性とは別の人だ。
これはノワールの勝利ね!
そう思っていたのだけれど――。
「ノワールさん!」
気づいて、思わず叫ぶ。
――上空からシテキの一部だった大きな手一個が落下してきていたのだ。
「逃げて!!」
ノワールが見上げた時には、既にその手はかなり彼に近づいていた。
もう駄目かもしれない。
そう思って、他人のことながら怖くて、目を閉じて――。
――会いたくなかった人にまた出会ってしまった。
そう、彼女はシテキ・ス・ルージュ。
暗めの青系の色をした髪を何段もあるケーキのような形のお団子にまとめている女性。
その目もとにはいかにも鋭そうな眼鏡。
またその眼鏡のレンズはやたらと光を反射していて、その下、眼球自体はまったくもって見えない。
「今すぐっ、離れなさいっ!!」
まるで遊んでいる学生に注意する教師であるかのようだ。
でも私たちは生徒ではない。
それに男女二人組ならこの辺りには他にもいる。
なのにどうして私たちにばかりそういうことを言ってくるの?
「あのさ、迷惑なんだけど」
ノワールはあの時と同じ言葉をなぞるかのように発した。
「うるさいよ、出てこないで」
彼はまるで反抗期の息子のよう。
でもその言葉に私は内心同意している。
誰と一緒にいるかくらい、好きに選ばせてほしい。
「ひょ!? あーんーたーねー……楽しんでんじゃないんですわよッ!!」
「は?」
「おこちゃま! あんたですのよ! 可愛い娘につられちゃって!」
「……うるさいな、護ってんだよ」
「ひょほ!? な、なんて汚らわしいッ……そんな関係、穢れているですのですわ!!」
周囲の人たちはさりげなくどこかへ移動していった。
理不尽に絡んでくる人が現れたのを見て被害から逃れるべく避難していったのだろう。
でもその選択は正しい。
彼女は、シテキ・ス・ルージュは――魔の者だ。
「許しませんッ!!」
シテキは腰の細い革ベルトに固定していた銀色の棒を取り出すと、急にノワールに向けてそれを振った。彼は咄嗟に身をよじって回避すると、少しだけまだ残っている抹茶アイスを私に渡してくる。持っておけ、ということなのだろうと判断し、私は一度頷いてそれを手に持った。私にできることがそれなのならば、やってみせよう。
「カップルは嫌なんですのよ! これだからッ!! 人目も気にせずいちゃいちゃして! しかもそっちの女なんてっ、馬鹿みたいに張りきっちゃって! ふざけるなんですのよ! きいいいいい! 見ているだけで目がしびれてきたみたいなのですますわ!」
彼女の棒による攻撃は執拗だった。何度も何度もその先端で叩いてくる。目標はずっと変化なくノワールだった。だが状況によっては私も目標となるのかもしれない、今は彼が前にいるからひたすら狙われているというだけで。
「不潔ふけーつふけつるーんっ、なのですのよ! みっともない! こんなところで二人してアイスなぞ食べて! しかもそっちの女、その気になり過ぎなのですのよッ!!」
シテキは銀の棒を振り回しながら何やら色々叫んでいた――が、やがてノワールが片腕を伸ばし器用に棒を奪う。彼は奪い取った棒を路上に投げ捨て、次の瞬間には地面に押さえ込んでいた。魔の者という正体はあれど今のシテキは人の形、押さえ込むことも不可能ではない。
「ノワールさん……」
「そろそろ正体現すよ。下がってて」
「……はい」
そうだ、私にできることはない。
……今だとアイスを代わりに持っておくことくらいだけか。
「こ、こんなくらいで……押さえ込めると思ったら……大間違いなのですのよ……? ああむかつくむかつく、不愉快ですわ、むかつくうううう……」
地面に伏せることを強要されたシテキは徐々に顔を赤く染めてゆく――その赤は怒りの色。
「このおおおおおお……簡単に押さえ付けようだなんて……生意気、生意気ですのよおおお……! 許せませんわああああああ! きいいいいいいいいい!! もうぜーったいに、許しませんわああああああああッ!!」
――そしてついに本来の姿を露わにした。
シテキ・ス・ルージュは本気を出した。
それは魔の者の姿。
天井高めの建物の二階に至るほどの背の高さだ。
来た。現れた。いつ見ても恐ろしい、人類の敵。
「あ、アイス食べてていいよ」
「へ!?」
「さっさと隠れて……抹茶、味見でもしてたら?」
「あ、そうですね! はい!」
取り敢えず物陰に隠れる。
シテキ・ス・ルージュは手のような物体を飛ばしてくる。物の後ろに隠れていればそれの直撃を受けることはないだろう。とはいえ、あの手によって破壊された物が上から降ってくるという可能性はあるので、気は抜けないけれど。
じきに討伐隊が駆けつけてくるだろう。
でもまだもう少し時間がかかる。
いつもだとそれまでに色々破壊されてしまうのが定番の流れなのだ。
でも今日は別。
ノワールはきっと何かしてくれるはずだ。
物陰からこっそり覗いて様子を窺っていると――第一発目の攻撃か、シテキは複数の手をノワールに向けて飛ばした。コントロールを失敗したのか一つくらいだけはおかしな方向へ飛んでいったものもあったけれど、おおよそ全部彼の方へ向かっていっていた。
するとノワールは急に左手の手袋を外す。
何をしているのだろう、と思った刹那、飛ばした手たちは一気にノワールの手もとへ吸い込まれた。
そして、シテキ本体もまた、その手の方へと引き寄せられてゆく。
「な、何なのですのぉ!? いやぁ、吸われ……んぉほぉああああああ!?」
ノワールとシテキの距離があっという間に近づいた。それから彼は前にも見たアイスピックのような武器を取り出す。そして大きく地面を蹴った。ノワールがシテキの方へ突っ込んでゆくような形だ。
「や、やめなさいですわ! こんな野蛮なっ……というより、何者なんですの!? もうこんな吸引みたいなことはやめ――」
直後、アイスピックのような武器の先端がシテキの眼鏡のレンズ部分を抉るように割った。
「っ、ぎゃああああああああ!!」
眼鏡のレンズを割られたシテキは周辺の人の鼓膜が破れそうなくらいの大きな声を発する。
それは悲鳴だった。
そして、シテキはしぼんだ。
巨大な身体は一気に小さくなり、やがて、一人の女性が倒れている状態となった。
しかしその女性はシテキの人間の時の姿とは異なっている。
スーツをまとった女性であることに変わりはないけれど、あのところどころ個性的な女性とは別の人だ。
これはノワールの勝利ね!
そう思っていたのだけれど――。
「ノワールさん!」
気づいて、思わず叫ぶ。
――上空からシテキの一部だった大きな手一個が落下してきていたのだ。
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