小国の姫君ははめられて婚約破棄されてしまいましたが、何だかんだでラッキーでした。~争う気はありません、お好きにどうぞ~

四季

文字の大きさ
1 / 2

前編

しおりを挟む
 小国の姫君ルーフィアは、フォルレア王国の第一王子エッジ・フォルレアと若くして婚約させられることとなった。

 しかしエッジには恋人のような女性がいて。

 ルーフィアはあくまで形だけの存在。
 ある種の置物みたいなもので。
 それ以上のことなんて、二人の間には何もなかった。

 それでもルーフィアは納得していたし「良いのです、形だけの婚約ですから」と言っていた。

 しかし、いつからか、エッジの恋人である女性フルメリアがルーフィアを良く思わないようになっていって。段々虐めのような行為を繰り返すようになっていった。

 そして、さらに。

「ルーフィア、お前、フルメリアに迷惑をかけているそうじゃないか」

 はめられてしまったルーフィア。

 偽りの情報を信じたエッジから冷ややかな目を向けられてしまう。

「え……」

 ルーフィアは何が起きたのか分からず戸惑っている。

「分かっているのだろう?」
「お待ちください、すみません何でしょうか」
「フルメリアに嫌がらせをしているのだろう!!」
「……ごめんなさい、心当たりがありません」
「はぁ!? まだ嘘をつくか!?」
「嘘などついていません」
「嘘つけ! ……まぁいい、出ていけ。婚約は破棄だ!!」

 ルーフィアはこうして一方的に捨てられた。

 彼女は涙をこぼしながら実家のある国へと戻る。
 その時はかつての明るい彼女はいなくなっていた。

「帰ってきたの!? ルーフィア!?」
「母さん……ごめんなさい私……」
「いいの、いいのよ。取り敢えず中へ! 落ち着いてね」
「うん……」

 その後ルーフィアは両親に一連の流れを説明した。

 婚約者エッジには恋人がいたこと、その恋人から嫌がらせをされていたこと、そして、偽りの情報ではめられ婚約破棄されたこと――。

「なんてこと……」

 ルーフィアの母親は愕然とする。

「なんと、それは許せん……!」

 もちろん父親も怒りをはらんだ目の色になっていた。

「エッジ、あいつ、絶対に許さない……! 見ていろ、きっと復讐してやる……!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃

ぜらちん黒糖
恋愛
​「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」 ​甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。 旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。 「それは本当に私の子供なのか?」

婚約者が番を見つけました

梨花
恋愛
 婚約者とのピクニックに出かけた主人公。でも、そこで婚約者が番を見つけて…………  2019年07月24日恋愛で38位になりました(*´▽`*)

初夜の床で「愛はない」と言った自分に返ってきたのは「愛はいらない食はくれ」と言う新妻の言葉だった。

いさき遊雨
恋愛
「僕に君への愛はない。」 初夜の床でそう言った僕に、 「愛はいらないから食事はください。」 そう言ってきた妻。 そんな風に始まった二人の夫婦生活のお話。 ※設定はとてもふんわり ※1話完結 の予定 ※時系列はバラバラ ※不定期更新 矛盾があったらすみません。 小説家になろうさまにも登録しています。

婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~

tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!! 壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは??? 一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

愛想を尽かした女と尽かされた男

火野村志紀
恋愛
※全16話となります。 「そうですか。今まであなたに尽くしていた私は側妃扱いで、急に湧いて出てきた彼女が正妃だと? どうぞ、お好きになさって。その代わり私も好きにしますので」

元婚約者は戻らない

基本二度寝
恋愛
侯爵家の子息カルバンは実行した。 人前で伯爵令嬢ナユリーナに、婚約破棄を告げてやった。 カルバンから破棄した婚約は、ナユリーナに瑕疵がつく。 そうなれば、彼女はもうまともな縁談は望めない。 見目は良いが気の強いナユリーナ。 彼女を愛人として拾ってやれば、カルバンに感謝して大人しい女になるはずだと考えた。 二話完結+余談

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。

黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。 その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。 王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。 だから、泣かない。縋らない。 私は自分から婚約破棄を願い出る。 選ばれなかった人生を終わらせるために。 そして、私自身の人生を始めるために。 短いお話です。

処理中です...