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後編

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 ルーフィアがいなくなった後、エッジとフルメリアは婚約し結婚。子もすぐに誕生し、一旦は幸福な家庭を築いたかのようであった。

 だが、少しして、フォルレア王国は戦火に引きずり込まれる。

 それは、ルーフィアの父親の策略によるものであった。
 娘を傷つけられてどうしても許せなかった彼は、協力関係にある大国に頼みフォルレア王国の平穏を壊すことにしたのだ。

 その後、フォルレア王国は崩壊した。

 王族の多くが処刑された。
 そして、エッジとフルメリア、二人は勝手に逃げようとしたところを捉えられ公開で火刑に処された。
 幼かった二人の子も敵軍によって潰されて。
 それによってフォルレア王家は全滅、その後を継ぐ者はいなくなった。

 ――終わったのだ、すべて。

 フォルレア王国というものは世界地図から消えた。

 その後、ルーフィアは前から協力関係にある大国の王子と結婚し、二つの国の友好のために生きた。

 彼女は忙しくしていた。
 でも嫌だとは言わず。
 むしろ日々の忙しさを楽しんでいる様子であった。

 あのままエッジのところにいてもルーフィアはまったくもって愛されなかっただそうし幸せにはなれなかったに違いない。

 それを思えば、この結末は良いものだったと言えるだろう。


◆終わり◆
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