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婚約破棄されたと思ったら身体が変化しました……!?
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「君さぁ……ちょっと、自分のこと可愛いと思いすぎじゃない?」
婚約者アルケから急にそんなことを言われた。
意味が分からず戸惑っていると。
「正直不愉快なんだよね。てことで……婚約、破棄するわ」
アルケは吐き捨てるように言った。
それから視線を逸らしながらふっと笑みをこぼして「消えてくれな、とっとと」と漏らしていた。
心ないな、と思っていると……刹那、急に、私の身体が輝き始めた。
手のひらも、腕も、紺色のドレスに包まれた胴も、黒い髪も、すべてが光り輝き煌めきに包まれる。
そして私はうさぎのような魔獣になった。
ふわふわで小さな白い身体。
柔らかという言葉が相応しいような姿となっている。
驚きはあったが、その場から走り去った。
◆
その後魔獣の群れが私を迎えにきてくれた。
まさかの展開だった。
でも私はそれを受け入れ、うさぎのような魔獣の群れに合流した。
そうして私は穏やかな暮らしを手に入れた。
◆
あれから二年半、私は今もうさぎのような魔獣の群れに入って暮らしており、群れであちこちへ出掛けては餌を集めている。
毎日は忙しい。
時には危険だってある。
でもそれでも仲間がいるのが心強くて嬉しい。
ちなみにアルケはというと、あの後恐ろしいうさぎの幻を見るようになり恐怖で壊れてしまったようだ。
◆終わり◆
婚約者アルケから急にそんなことを言われた。
意味が分からず戸惑っていると。
「正直不愉快なんだよね。てことで……婚約、破棄するわ」
アルケは吐き捨てるように言った。
それから視線を逸らしながらふっと笑みをこぼして「消えてくれな、とっとと」と漏らしていた。
心ないな、と思っていると……刹那、急に、私の身体が輝き始めた。
手のひらも、腕も、紺色のドレスに包まれた胴も、黒い髪も、すべてが光り輝き煌めきに包まれる。
そして私はうさぎのような魔獣になった。
ふわふわで小さな白い身体。
柔らかという言葉が相応しいような姿となっている。
驚きはあったが、その場から走り去った。
◆
その後魔獣の群れが私を迎えにきてくれた。
まさかの展開だった。
でも私はそれを受け入れ、うさぎのような魔獣の群れに合流した。
そうして私は穏やかな暮らしを手に入れた。
◆
あれから二年半、私は今もうさぎのような魔獣の群れに入って暮らしており、群れであちこちへ出掛けては餌を集めている。
毎日は忙しい。
時には危険だってある。
でもそれでも仲間がいるのが心強くて嬉しい。
ちなみにアルケはというと、あの後恐ろしいうさぎの幻を見るようになり恐怖で壊れてしまったようだ。
◆終わり◆
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