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2話
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可憐な妖精のような異性に惚れられていると考えたラスクは、もはや、理性などというものを喪失しかかっていた。誘われるがままに、マリアベルという毒沼へ沈み込んでゆく。
いつしかラスクはマリアベルのことしか考えられなくなった。
朝から晩までずっと彼女に夢中。エリアナと二人でいる時ですらマリアベルの良いところに関する話を続ける始末。エリアナは怒りはしなかったが、内心かなり呆れていた。
そんなある日のこと、マリアベルが嘘を言いふらした。
ラスクと少し話していたのを目撃されてから、エリアナに虐められるようになってしまったーーそれがマリアベルの言い分だった。
もちろんエリアナは何もしていない。ラスクがマリアベル沼にはまってしまっていることは知っているけれど。でも、だからといってマリアベルを責めるようなことはしていないし、当然虐めたりなんかもしていない。
マリアベルの訴えは真っ赤な嘘。
けれども誰もそれを「嘘だ」と気づかない。
マリアベルの知人や友人のみならず、ラスクまでもがその言葉を信じ込んでしまった。そして、エリアナを責めた。なぜそんな心ないことをするのか、と。
溜め息をつくことしかできないエリアナ。
そんな状況がしばらく続き、やがて、ラスクとエリアナの心は離れてしまった。
エリアナは周囲からよく悪口を言われる。整った容姿を持っていることへの妬みも多少は混じっていたのかもしれないが。何にせよ、誰もがマリアベルの言葉を信じていた。
いつしかラスクはマリアベルのことしか考えられなくなった。
朝から晩までずっと彼女に夢中。エリアナと二人でいる時ですらマリアベルの良いところに関する話を続ける始末。エリアナは怒りはしなかったが、内心かなり呆れていた。
そんなある日のこと、マリアベルが嘘を言いふらした。
ラスクと少し話していたのを目撃されてから、エリアナに虐められるようになってしまったーーそれがマリアベルの言い分だった。
もちろんエリアナは何もしていない。ラスクがマリアベル沼にはまってしまっていることは知っているけれど。でも、だからといってマリアベルを責めるようなことはしていないし、当然虐めたりなんかもしていない。
マリアベルの訴えは真っ赤な嘘。
けれども誰もそれを「嘘だ」と気づかない。
マリアベルの知人や友人のみならず、ラスクまでもがその言葉を信じ込んでしまった。そして、エリアナを責めた。なぜそんな心ないことをするのか、と。
溜め息をつくことしかできないエリアナ。
そんな状況がしばらく続き、やがて、ラスクとエリアナの心は離れてしまった。
エリアナは周囲からよく悪口を言われる。整った容姿を持っていることへの妬みも多少は混じっていたのかもしれないが。何にせよ、誰もがマリアベルの言葉を信じていた。
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