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3話
しおりを挟む「いやもう本当に……君に出会えて良かったよ。こんなにもふわふわもふもふについて語り合える人には……初めて出会った気がする」
「それは私もですよ」
「変な趣味ではないと思うのだが、案外、周りにふわふわもふもふ好きはいなくてな」
「あまり人気ジャンルではないのかもしれませんね……」
「ああ、そうだな」
この世界にそこそこ多く存在する、柔らかな可愛い。
それが私たち二人の心を繋いでくれた。
もしその共通点に気づいていなかったとしたら、私たちは今も、形だけの婚約者同士としてお互いを見ることもなく生きていただろう。
「だが素晴らしいと思う」
「私もです! ふわふわもふもふは最高です! 神ですよ!」
もう大丈夫、私たちは共に歩んでゆける。
だって想い合っているから。
「君に出会えて良かった」
「私もそう思っています」
これからも共に。
ふわふわもふもふを愛でつつ、未来へと歩んでゆこう。
……いや、もちろん、聖女としても頑張るが。
ちなみに、かつて私との婚約を破棄した彼は、今貧しさにあえぐような生活を強いられることとなってしまっているようだ。
彼はあの時心が移った女性と結婚したそうだが、彼女の父親が実はギャンブル中毒の借金王であったそうで。彼はその借金返済を肩代わりさせられることとなってしまったらしく。それによって持っていたお金など資産をほぼ失ってしまうこととなったようだ。
富より愛をとる。
それもまた生き方、か。
ただ、知っていて結婚したわけではないのだとしたら騙されたようなものなので、彼を気の毒に思う部分も多少はある。
だがもはやどうでもいいことだ。
だって彼は他人。
元幼馴染みだとしても、そこに変わりはない。
彼への情はもう欠片ほどもないのだ。
◆終わり◆
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