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2話
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ただ足を動かし続けた。
――そうして屋敷の地下室からの脱出に成功したのだった。
その後私はかつて親友だった女性のところへ向かった。かなり久々だったけれど運良く再会できて。私は彼女にこれまでどんな目に遭わされてきたかを明かす。すると彼女はその情報を広めてくれると言ってくれた。
忌まわしき女たち、継母と義妹、彼女らに最大の復讐を。
復讐は始まった。
◆
あの後、親友が情報を世に広く流してくれたことで、継母と義妹の悪行が皆の知るところとなった。
それによって継母と義妹は世の中からバッシングを受けることとなる。
家には連日二人を批判する内容の手紙が届き、また、中には封筒に虫やらごみやら針やらが入っていたりするといったこともあったようだ。さらには敷地近くにまで押し寄せて批判を叫ぶ者まで現れて。二人が一切謝罪しなかったこともあって事はより一層大きくなっていったようであった。
そして、義妹は婚約者より婚約破棄を言いわたされたらしい。
これほど悪行を重ねている女だとは思わなかった、幻滅した――愛する人からそう言われ切り落とされた義妹は、心が壊れ、ある晩突如叫びながら崖まで走っていてそのまま飛び降り死亡したそうだ。
一方継母はというと、義妹の死後夫より「これ以上騒ぎが大きくなるのは嫌なので出ていってほしい、離婚するから」と言われ追い出されたようで。娘を亡くしたり追い出されたりと矢継ぎ早に災難に見舞われた彼女もまた、離婚後少しして、自ら死を選んだと聞いている。
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