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1話
しおりを挟む「ほんと可愛くないよな、お前」
一年ほど前に婚約した彼エデベリッツォはいつも私を貶めるような言葉を投げつけてくる。
「ちょっと、エデ、何も今わざわざそんなこと言わなくても……」
「は? 事実だろが」
「傷つくからやめて」
「うっせぇな、いいだろこのくらい。これも愛情表現だっての、真面目かよ」
彼は私が嫌だと言ってもそういうことをするのをやめてくれない。いや、むしろ、私が嫌がることをなおさらやろうとするくらいで。彼は私が嫌がっているところを見るのが好きなのだろうか、なんて、たびたび思ってしまうほどだ。つまり彼は性格が悪い。
「その娘が婚約者さん?」
「あーそうそう、メリアってんだけどよ、見ての通りだっせーやつなんだよ」
ある時は女友達にそんな風に紹介することもあった。
「え……それはちょっと、失礼じゃない?」
「ないない、失礼とかねーって。だってさ、こいつ、いつもこんな感じなんだよ。ぱっとしねぇし女らしさもいまいちだし」
「さすがに酷いってば」
「いいんだよ! この程度の女だからよ、何言ったって問題ねーんだ」
――だがこれが転機となった。
「メリアさん、いつもあんなこと言われてるの?」
エデベリッツォの女友達がそう言ってきてくれたのだ。
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