『婚約破棄はご自由に。──では、あなた方の“嘘”をすべて暴くまで、私は学園で優雅に過ごさせていただきます』

 卒業後の社交界の場で、フォーリア・レーズワースは一方的に婚約破棄を宣告された。
 理由は伯爵令嬢リリシアを“旧西校舎の階段から突き落とした”という虚偽の罪。
 すでに場は整えられ、誰もが彼女を断罪するために招かれ、驚いた姿を演じていた──最初から結果だけが決まっている出来レース。

 家名にも傷がつき、貴族社会からは牽制を受けるが、フォーリアは怯むことなく、王国の中央都市に存在する全寮制のコンバシオ学園へ。
 しかし、そこでは婚約破棄の噂すら曖昧にぼかされ、国外から来た生徒は興味を向けるだけで侮蔑の視線はない。

 ──情報が統制されている? 彼らは、何を隠したいの?

 静かに観察する中で、フォーリアは気づく。
 “婚約破棄を急いで既成事実にしたかった誰か”が必ずいると。

 歪んだ陰謀の糸は、学園の中にも外にも伸びていた。

 そしてフォーリアは決意する。

 あなた方が“嘘”を事実にしたいのなら──私は“真実”で全てを焼き払う、と。

 
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