婚約者を妹に奪われもやもやするので魔法を使って発散していたところ、とある青年の目にとまり、人生は思わぬ方向へ進んでいくこととなりました。

四季

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2話「そろそろ」

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 私は一度ウルリフから話を聞こうと思ったのだが、それは許されなかった。丁寧に頼むも拒否されてしまった。ウルリフによれば、話すことはない、とのことだ。

 まったくもって意味が分からない。
 ただもやもやだけが胸に残る。
 胸を満たすこれは一体どうすれば良いのか。

 その時ふと思い立ち、私は、裏庭の倉庫へ向かった。

 小さな小屋。ここは、よそには倉庫ということにしているが、実は魔法練習場だ。魔法を使っても壁や天井が壊れないよう改良された建物となっている。

 ここでなら魔法を使っても大丈夫だろう。

 私はもやもやを晴らすために魔法を使うことにした。
 これは一種の発散だ。
 人に当たり散らすよりかはましだろう。

 その日、私は、数時間にわたってその建物にこもった。で、幼い頃から使えた魔法を連続で発動し、もやもややストレスを発散した。

 終われば、少し爽やかな気分。

 だが詰めが甘かった。

 通りすがりの青年に私が魔法を使えることを知られてしまって……。


 ◆


「娘さん、魔法が使えるのですよね」
「いえ! そのようなことは!」
「ですが、小屋から出てくるところを拝見しました。間違いなく魔法を使った後でしたよ」
「か、かかか、勘違いでは?」
「長年魔法の指導をしてきましたので、間違いありません」

 この前のストレス発散、ウィーグと名乗る青年に見られてしまっていた。今は父親が必死になって隠そうとしているところだ。なんせこれまで私の魔法のことは隠し続けてきたから。でも多分隠し通すことはできないだろう。そもそも、父親は嘘が下手過ぎる。嘘を言っていると誰が見ても分かるような顔をしてしまっている時点で敗けだ。

 そろそろ諦めようか。

 魔法の使用は違法ではない。
 処刑はされないだろう。
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