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後編
しおりを挟むその後妹はやはりアルフリッドに接近した。
しかし事情を知っていた彼はきっちりと拒否してくれて、二度と寄ってくるなとまで言ってくれて。
それによってすり寄る妹を撃退することに成功する。
その頃から家などで出会っても妹は一切口をきいてくれなくなってしまったけれど、でも、ようやくできた婚約者を奪われるくらいなら妹との関わりを失う方がずっと良いというものである。
こうして私は無事アルフリッドと結婚し、家を出た。
一方妹はというと、私が結婚したのと半年ほどの時差で年上男性と婚約したそうだが――婚約期間中に親友の男に手を出していてそれがばれてしまったことで婚約者から婚約の破棄を宣言されてしまったらしく、その出来事によって精神崩壊したそう。
妹は今、実家で療養している。
けれども一日中寝ているか酷い被害妄想に襲われて暴れるかといったような状態だそうで、かなり不安定になっているらしい。
また、そんな彼女の世話に疲れた両親は、彼女を施設送りにする計画を立て始めているのだとか――もうじき一人になってしまうかもしれない、妹は――でももしそうなっても自業自得、何なら彼女に相応しい結末とも言えるだろう。
なんにせよ、妹のことなどもうどうでもいい。
私はアルフリッドと生きていく。
それは決めたこと。
そして絶対に譲らないところ。
妹の体調や現状など私には何の関係もないのである。
◆終わり◆
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