貴方は自分が何をしようとしているのか分かっていないのですか? 婚約破棄なんて、自ら滅ぼうとしているようなものですよ。

四季

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前編

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 私、ウィルフリーナは、魔族の王女。

 数ヶ月前、二つの種族の架け橋となるべく、人間の王子ハリーと婚約した。

 望んでのことではなかった。それでも私は人間と婚約したことを悔やみはしない。むしろ、私は魔族の王女としてできることをしたと考えている。強大な力を持っているわけではない私にできること、魔族の王女として私にできること、それが人間の王子との婚約だったのである。

 しかし私の望みは——。

「ウィルフリーナ、魔族の王女よ、本日をもって婚約を破棄とする!」

 王子ハリーは公の場にてそう宣言した。

「待ってください、何を仰っているのですか。いきなり婚約破棄だなんて」
「何を言っているのか? その問いの意味が分からん! さっさと去っていけ」
「婚約破棄だなんて、わざわざ二種族の関係を壊すようなものです」
「知るか! ……さては、婚約破棄されるのが嫌でそんなことを言ってるな?」

 呆れてしまう。
 なぜそこまで偉そうな態度を取れるのか。

「いいからさっさと出ていけ! 野蛮な魔族の女!」

 こうして私は追放された。

 仕方がないので、私は、生まれ育った魔族の国へ帰ることにした。
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