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わがまま娘な妹は私の婚約者を奪いましたがその後勝手に滅んだようです。~ざまぁの典型例ですね~
1話
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妹リリアはわがまま娘。
両親が甘やかしすぎた。
それゆえ彼女は姉である私のことも奴隷か何かかと勘違いしている――実際には、私が姉であることは知っているのだが――ただ、彼女の中での私は、何を言ってもいい相手なのである。
「ちょっと! お姉さま! あんたどうしてそんなに馬鹿なんですの?」
「ごめんなさい……」
「掃除しろって言ったでしょ!?」
「それは聞いていません」
「何よそれ! 忘れたってこと? あいっかわらず馬鹿ですわね! もう、ホント、いい加減にして!」
そんなリリアはことあるごとに私に絡む。
言っていないことを言ったと言い、できていないからと激怒し、出来損ないだとか無能だとか平気で言ってくる。
彼女にとって私はストレス発散のためにおもちゃでしかないのだ。
何を言ってもいい、何をしてもいい、そういう対象が、彼女の中では姉なのである。
「……ふん、でもいいわ、お姉さまに面白いことを教えてあげる」
「面白いこと?」
「ええ。お姉さまの頭では思いつけないようなことだと思いますから、きっと驚きますわよ」
少し間を空けて。
「お姉さまの婚約者、わたくしを選ぶことにしたんですって!」
満面の笑みで告げられる。
「え……」
私には婚約者がいる。
名はローズンというのだが。
彼とは数年前に未来を誓い合った仲だ。
「婚約者、って……ローズンのこと、ですよね」
「ええ! そうですわ!」
その彼が妹に乗り換えるだなんて。
すぐには理解できなかった。
「どうしてリリアが」
「リリアさんでしょ!?」
「……はい、ごめんなさい」
「で、言いたいことは何でしたの? 婚約者を奪われた可哀想なお姉さま、少しなら話を聞いて差し上げてもよくってよ」
リリアは勝ち誇ったような顔をしている。
綺麗に巻いた金の長い髪。アーモンド型の目、宝石のように綺麗な青い瞳。艶やかな肌に、ほんのりと赤みを帯びた柔らかな頬。
こうして見ていてもリリアは本当に可愛い。
けれどそれは容姿だけで。
それ以外の部分を知ってしまっているせいで、彼女のことは、どうしても可愛いとは思えない。
性格さえ良ければ、きっと、仲良し姉妹でいられただろうに……。
「この後ローズンさまから話があると思いますわ」
「婚約破棄について、ですか」
「そういうことですわ」
「……分かりました。今後のことはそれから考えます」
「ええ! そうなさって! この家で働くもよし、家出するもよし、ですわ。ま、お姉さまを歓迎してくれる場所なんてないでしょうけど!」
その後本当にローズンから連絡があり、私との婚約を破棄してリリアと婚約するという意向を告げられた。
ローズンはもうすっかりリリアに惚れてしまっているようで。
婚約破棄を告げる時でさえ「彼女は本当に素晴らしい女性だね。この世にこんな素敵な女性がいたなんて、って、もう、本当に、驚いたんだ。感動したよ」とか「リリアさんに出会えたことは奇跡だと思ってる。あんなに魅力的な女性、滅多にいないからね。君と婚約したからリリアさんと出会えてしかも仲良くなれた、だから君には感謝しているんだ」とか言ってきていて。
彼は明らかに正気でなかった。
恋の魔法にかかってしまって。
完全に恋する乙女状態になっていた。
ああそうか、彼はもう、リリアしか愛せないんだ……。
話してみてすべてを察した。
両親が甘やかしすぎた。
それゆえ彼女は姉である私のことも奴隷か何かかと勘違いしている――実際には、私が姉であることは知っているのだが――ただ、彼女の中での私は、何を言ってもいい相手なのである。
「ちょっと! お姉さま! あんたどうしてそんなに馬鹿なんですの?」
「ごめんなさい……」
「掃除しろって言ったでしょ!?」
「それは聞いていません」
「何よそれ! 忘れたってこと? あいっかわらず馬鹿ですわね! もう、ホント、いい加減にして!」
そんなリリアはことあるごとに私に絡む。
言っていないことを言ったと言い、できていないからと激怒し、出来損ないだとか無能だとか平気で言ってくる。
彼女にとって私はストレス発散のためにおもちゃでしかないのだ。
何を言ってもいい、何をしてもいい、そういう対象が、彼女の中では姉なのである。
「……ふん、でもいいわ、お姉さまに面白いことを教えてあげる」
「面白いこと?」
「ええ。お姉さまの頭では思いつけないようなことだと思いますから、きっと驚きますわよ」
少し間を空けて。
「お姉さまの婚約者、わたくしを選ぶことにしたんですって!」
満面の笑みで告げられる。
「え……」
私には婚約者がいる。
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「婚約者、って……ローズンのこと、ですよね」
「ええ! そうですわ!」
その彼が妹に乗り換えるだなんて。
すぐには理解できなかった。
「どうしてリリアが」
「リリアさんでしょ!?」
「……はい、ごめんなさい」
「で、言いたいことは何でしたの? 婚約者を奪われた可哀想なお姉さま、少しなら話を聞いて差し上げてもよくってよ」
リリアは勝ち誇ったような顔をしている。
綺麗に巻いた金の長い髪。アーモンド型の目、宝石のように綺麗な青い瞳。艶やかな肌に、ほんのりと赤みを帯びた柔らかな頬。
こうして見ていてもリリアは本当に可愛い。
けれどそれは容姿だけで。
それ以外の部分を知ってしまっているせいで、彼女のことは、どうしても可愛いとは思えない。
性格さえ良ければ、きっと、仲良し姉妹でいられただろうに……。
「この後ローズンさまから話があると思いますわ」
「婚約破棄について、ですか」
「そういうことですわ」
「……分かりました。今後のことはそれから考えます」
「ええ! そうなさって! この家で働くもよし、家出するもよし、ですわ。ま、お姉さまを歓迎してくれる場所なんてないでしょうけど!」
その後本当にローズンから連絡があり、私との婚約を破棄してリリアと婚約するという意向を告げられた。
ローズンはもうすっかりリリアに惚れてしまっているようで。
婚約破棄を告げる時でさえ「彼女は本当に素晴らしい女性だね。この世にこんな素敵な女性がいたなんて、って、もう、本当に、驚いたんだ。感動したよ」とか「リリアさんに出会えたことは奇跡だと思ってる。あんなに魅力的な女性、滅多にいないからね。君と婚約したからリリアさんと出会えてしかも仲良くなれた、だから君には感謝しているんだ」とか言ってきていて。
彼は明らかに正気でなかった。
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