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3話
しおりを挟む国民たちによってパトラオを含む王族らは捕らえられて。
その後一人ずつ国民たちの前で処刑された。
特にわがまま放題していた王女に関しては、尻をこん棒で百回叩いてから処刑となった。
「ぎゃははははは! ざまぁ! ざまぁ!」
「ばーかばーか」
「威張ってた屑が罰与えられてるの面白過ぎィ!」
「クソババァ、ガチウゼェ」
こうしてアルペジオは終わりを迎えたのであった。
◆
あれから数年、私は今、両親と共に穏やかに暮らしている。
しかし将来は決まっている。
今住んでいるこの国の王子と結婚する予定なのである。
だが、この国の王子はしっかりしている人で、パトラオとは大違い。
だから彼となら未来を誓い合えると強く思っている。
アルペジオでの役目はあんな形で終わってしまったけれど、この国での役目はまだ終わっていない。いや、今始まったばかりだ。今ここから、私の新しい役目が始まるのである。
「貴女と結婚できること、嬉しく思っています」
「そんな……でも、そう言っていただけましたら、光栄です」
「きっと幸せにします」
「ありがとうございます。私も……この国の役に立てるよう努力します」
ちなみに、結婚発表は既に済んでいる。
この国の民は私を温かく受け入れてくれているようだった。他国から来た女だというのに、である。その心の広さに感謝したいと思っている。受け入れてもらえるのは当たり前のことではない、初心を忘れずに歩んでいきたい。
「あ、そうでした! 貴女のためにドレスを用意したんです」
「えっ」
「よく似合いそうなものを作らせました」
「ええ! ありがとうございます!」
ここから、物語を始めよう。
新しい世界が私を待っている――!
◆終わり◆
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