102 / 209
101話「アンヌの道」
しおりを挟む
子どもたちのところへ遊びに行くようになって数日が経った、ある朝。
アンヌが神妙な面持ちで訪ねてきた。
「ウタ殿。お伝えしたいことが」
部屋に招き入れるや否やそんなことを言われ、戸惑う。どんな大事を伝えられるのか、と不安になりつつ、彼女の話を聞く姿勢を取る。
「都へ行きます」
やがて、アンヌはゆっくりと口を開いた。
「軍勢のぶつかり合いで街にも被害が出ているようでして、昨夜『医師看護師は可能であらば帝都へ集まるように』との連絡がありました。フィルデラを捨て置くようで申し訳ないとは思うのですが、行って参ります」
アンヌの顔に冗談の色はない。それに、そもそも真面目そうな彼女のことだから、こんな笑えない冗談を言ったりはしないだろう。とすれば、彼女の言っていることは事実。
また置いていかれるのか、私は。
また一人で残されなければならないのか。
そんなのは嫌だ。もうこれ以上、寂しい別れを経験したくはない。
「私も行きますっ……!」
思考が感情に追いつかず、半ば無意識のうちに発していた。
「え。ウタ殿、一体何を」
「私も一緒に連れていって下さい!」
ウィクトルともリベルテとも会えない。そんな中で何とか手にしたアンヌという存在。彼女がいてくれたからこそ、ここまで暮らすことができた。それなのに、彼女とまで別れなくてはならないなんて、絶対に耐えられない。
「私は医師でも看護師でもないですけど、でも、少しくらいお手伝いはできるはずです……!」
「お、お言葉は嬉しいです。しかし、ウィクトル殿が心配なさるのでは」
「それは私も理解しているつもりです。でも、それでも、私はもう一人で暮らすのには耐えられません。私、アンヌさんと共に行きます」
アンヌは動揺しているようだった。だがそれも無理はない。いきなり「一緒に行く」なんて言われたら誰だって反応に困るだろう。私だって一応分かってはいるのだ、迷惑だと。
「……駄目、ですか?」
問うと、アンヌは眉をハの字にする。
「駄目ではありませんが……しかし、危険が伴います。安全を確保することは、私にはできません。もし、それでもと仰るなら、共に行くでも構いませんが……」
少し間を空けて、私は首を縦に振る。
「危険でも構いません。行かせて下さい」
ウィクトルもリベルテも、そしてアンヌも、危険のあるその場所へ行くのだ。私だけが安全なところでぬくぬくしている意味などない。どうせ誰もが危険なところへ行くのなら、私もそれに同行しよう。専門的な知識があるわけではないけれど、素人の私でも少しくらいは何かできるはずだ。
「そう……ですか。分かりました。それでは、共に参りましょう」
「ありがとうございます! アンヌさん!」
その日のうちに私はフィルデラを出ることになった。住ませてくれていたリベルテの父親に事情を説明し、暫しの別れを告げ、アンヌと共に自動運転車に乗り込む。荷物は最低限のものだけ、それはアンヌも同じだった。こうして、私とアンヌは帝都へと出発する。
「もし良ければ、これを」
車に乗って移動している最中、アンヌは紙を一枚渡してきた。
一体何だろう、と思いつつ受け取ると、そこには文字。地球の文字とキエルの文字が共に並んでいる。
「これは?」
「キエルの言葉と地球の言葉を並べたものです。その辺りの言葉さえ話すことができれば、スムーズに仕事に入っていただけるかと」
どうやら、これからの活動に備えて、ということらしい。
確かに、多くの者が忙しく働いている場所で言語が理解できないとなれば迷惑でしかない。自動翻訳機を皆が所持しているわけではないだろうし。
「これを覚えたら良いですか?」
「はい。もちろん可能な範囲で問題ありません」
せっかくアンヌがこうして準備してくれたのだ、その気遣いを無下にするわけにはいかない。ということで、私はその紙を見つめて学習することにした。数時間ではそれほど記憶できないかもしれないが、それでも、まったく何もしないよりかは良いだろう。はいといいえのようなものだけでも覚えられれば、学んだ価値があるというものである。
帝都まであと三十分、というくらいのタイミングで、私たちの乗った自動運転車は停車を余儀なくされた。
何でも、ここから先は乗り物が入れないようになっているそうだ。
不審な者が一斉に帝都入りするのを防ぐ対策だとか。
アンヌは見張りの者に丁寧に事情を説明してくれたが、車での通過は認められず。徒歩でなら良い、と言われた。結果、ここからは徒歩、ということになる。
「すみません、ウタ殿。いきなり徒歩になってしまって」
「大丈夫です」
自動運転車での通行は認められていないが、街が破壊されているということはない。都に行けば多少変化はあるかもしれないが、この辺りだとまだ影響が少ないみたいだ。
舗装された道を、私は、アンヌと共に歩く。乾いた風が吹いていた。
歩き続けること一時間弱、いよいよ帝都が近づいてきた。
建ち並ぶ背の高い建物は以前と変わらず並んでいる。しかし人通りは疎ら。彷徨いているのは、防具を身につけた兵士のような男性が多い。一般人もいないことはないようだが、前に見た時と比べるとその人数は少なめである。
アンヌの背を追うように進み続け、やがてたどり着いたのは三階建てくらいの建物。
以前見た病院に似た外観の建造物だ。
入り口は自動ドア。アンヌはそこを何事もなかったかのように通過する。私もそれに続き、建物の中へと足を進める。
直後、女性の声が耳に飛び込んできた。
「アンヌ! 久しぶり!」
私は声がした方へ視線を向ける。
するとそこには、一人の少女が立っていた。
「あ。久しぶりですね、エレノア」
「アンヌも来てたんだ!?」
エレノアと呼ばれているその少女は、黒と白のワンピースを身にまとっている。アンヌとより私との方が年が近そうだ。赤茶のショートヘアに額につけたミカンのピンが、どことなく子どものような雰囲気を漂わせていた。
「はい。今、来たところです」
「良かったー! 来るか来ないかって、みんなで話してたんだ!」
「そうだったのですね」
数秒後、アンヌが私の方へ視線を向けてくる。
「紹介します、ウタ殿。彼女はエレノア。友人です」
アンヌは私に少女を紹介してくれた。
私がエレノアに目をやると、エレノアは少し恥ずかしそうに目を細める。
「初めまして、エレノアですー」
エレノアはわりと気さくな質のようで、初めて会った私へも警戒心を向けてはこない。彼女の胸は、広い世界に向けて開かれているようだ。
「エレノア、彼女はウタ殿です」
今度は私のことを紹介してくれる。アンヌは仕事が早い。
「ウタさんていうの?」
「はい。彼女は地球出身の方なのですよ。ウィクトル殿の関係者です」
「へー! ……って、ウィクトルって誰だっけ?」
エレノアは、ぴんとのばした人差し指を口もとに添えて、可愛らしく首を傾げる。
異性の前でこの仕草をすれば『ぶりっこ』の異名を勝ち取ったことだろう。
「地球へ遠征していた、黒い髪の」
「あ! はいはい! 不倫とか呼ばれてた!」
「……それはもうなかったことにしましょう」
アンヌは片手を額に当てて呆れ顔。
「うん! で、ウタさんはあの人の知り合いなの?」
「はい。彼を経由して知り合いました」
「へぇー、そうだったんだー」
無邪気なエレノアは笑顔で私へ視線を注いでくる。
「エレノアです! よろしくお願いしまーす!」
彼女は満面の笑みで挨拶してくれた。が、私が驚いたのは挨拶をしてくれたところではない。地球の言語で話してくれているところだ。彼女もまた、アンヌのように地球の言語を話せるのだろうか。
「ウタです。よろしくお願いします」
「仲良くして下さいね!」
アンヌが神妙な面持ちで訪ねてきた。
「ウタ殿。お伝えしたいことが」
部屋に招き入れるや否やそんなことを言われ、戸惑う。どんな大事を伝えられるのか、と不安になりつつ、彼女の話を聞く姿勢を取る。
「都へ行きます」
やがて、アンヌはゆっくりと口を開いた。
「軍勢のぶつかり合いで街にも被害が出ているようでして、昨夜『医師看護師は可能であらば帝都へ集まるように』との連絡がありました。フィルデラを捨て置くようで申し訳ないとは思うのですが、行って参ります」
アンヌの顔に冗談の色はない。それに、そもそも真面目そうな彼女のことだから、こんな笑えない冗談を言ったりはしないだろう。とすれば、彼女の言っていることは事実。
また置いていかれるのか、私は。
また一人で残されなければならないのか。
そんなのは嫌だ。もうこれ以上、寂しい別れを経験したくはない。
「私も行きますっ……!」
思考が感情に追いつかず、半ば無意識のうちに発していた。
「え。ウタ殿、一体何を」
「私も一緒に連れていって下さい!」
ウィクトルともリベルテとも会えない。そんな中で何とか手にしたアンヌという存在。彼女がいてくれたからこそ、ここまで暮らすことができた。それなのに、彼女とまで別れなくてはならないなんて、絶対に耐えられない。
「私は医師でも看護師でもないですけど、でも、少しくらいお手伝いはできるはずです……!」
「お、お言葉は嬉しいです。しかし、ウィクトル殿が心配なさるのでは」
「それは私も理解しているつもりです。でも、それでも、私はもう一人で暮らすのには耐えられません。私、アンヌさんと共に行きます」
アンヌは動揺しているようだった。だがそれも無理はない。いきなり「一緒に行く」なんて言われたら誰だって反応に困るだろう。私だって一応分かってはいるのだ、迷惑だと。
「……駄目、ですか?」
問うと、アンヌは眉をハの字にする。
「駄目ではありませんが……しかし、危険が伴います。安全を確保することは、私にはできません。もし、それでもと仰るなら、共に行くでも構いませんが……」
少し間を空けて、私は首を縦に振る。
「危険でも構いません。行かせて下さい」
ウィクトルもリベルテも、そしてアンヌも、危険のあるその場所へ行くのだ。私だけが安全なところでぬくぬくしている意味などない。どうせ誰もが危険なところへ行くのなら、私もそれに同行しよう。専門的な知識があるわけではないけれど、素人の私でも少しくらいは何かできるはずだ。
「そう……ですか。分かりました。それでは、共に参りましょう」
「ありがとうございます! アンヌさん!」
その日のうちに私はフィルデラを出ることになった。住ませてくれていたリベルテの父親に事情を説明し、暫しの別れを告げ、アンヌと共に自動運転車に乗り込む。荷物は最低限のものだけ、それはアンヌも同じだった。こうして、私とアンヌは帝都へと出発する。
「もし良ければ、これを」
車に乗って移動している最中、アンヌは紙を一枚渡してきた。
一体何だろう、と思いつつ受け取ると、そこには文字。地球の文字とキエルの文字が共に並んでいる。
「これは?」
「キエルの言葉と地球の言葉を並べたものです。その辺りの言葉さえ話すことができれば、スムーズに仕事に入っていただけるかと」
どうやら、これからの活動に備えて、ということらしい。
確かに、多くの者が忙しく働いている場所で言語が理解できないとなれば迷惑でしかない。自動翻訳機を皆が所持しているわけではないだろうし。
「これを覚えたら良いですか?」
「はい。もちろん可能な範囲で問題ありません」
せっかくアンヌがこうして準備してくれたのだ、その気遣いを無下にするわけにはいかない。ということで、私はその紙を見つめて学習することにした。数時間ではそれほど記憶できないかもしれないが、それでも、まったく何もしないよりかは良いだろう。はいといいえのようなものだけでも覚えられれば、学んだ価値があるというものである。
帝都まであと三十分、というくらいのタイミングで、私たちの乗った自動運転車は停車を余儀なくされた。
何でも、ここから先は乗り物が入れないようになっているそうだ。
不審な者が一斉に帝都入りするのを防ぐ対策だとか。
アンヌは見張りの者に丁寧に事情を説明してくれたが、車での通過は認められず。徒歩でなら良い、と言われた。結果、ここからは徒歩、ということになる。
「すみません、ウタ殿。いきなり徒歩になってしまって」
「大丈夫です」
自動運転車での通行は認められていないが、街が破壊されているということはない。都に行けば多少変化はあるかもしれないが、この辺りだとまだ影響が少ないみたいだ。
舗装された道を、私は、アンヌと共に歩く。乾いた風が吹いていた。
歩き続けること一時間弱、いよいよ帝都が近づいてきた。
建ち並ぶ背の高い建物は以前と変わらず並んでいる。しかし人通りは疎ら。彷徨いているのは、防具を身につけた兵士のような男性が多い。一般人もいないことはないようだが、前に見た時と比べるとその人数は少なめである。
アンヌの背を追うように進み続け、やがてたどり着いたのは三階建てくらいの建物。
以前見た病院に似た外観の建造物だ。
入り口は自動ドア。アンヌはそこを何事もなかったかのように通過する。私もそれに続き、建物の中へと足を進める。
直後、女性の声が耳に飛び込んできた。
「アンヌ! 久しぶり!」
私は声がした方へ視線を向ける。
するとそこには、一人の少女が立っていた。
「あ。久しぶりですね、エレノア」
「アンヌも来てたんだ!?」
エレノアと呼ばれているその少女は、黒と白のワンピースを身にまとっている。アンヌとより私との方が年が近そうだ。赤茶のショートヘアに額につけたミカンのピンが、どことなく子どものような雰囲気を漂わせていた。
「はい。今、来たところです」
「良かったー! 来るか来ないかって、みんなで話してたんだ!」
「そうだったのですね」
数秒後、アンヌが私の方へ視線を向けてくる。
「紹介します、ウタ殿。彼女はエレノア。友人です」
アンヌは私に少女を紹介してくれた。
私がエレノアに目をやると、エレノアは少し恥ずかしそうに目を細める。
「初めまして、エレノアですー」
エレノアはわりと気さくな質のようで、初めて会った私へも警戒心を向けてはこない。彼女の胸は、広い世界に向けて開かれているようだ。
「エレノア、彼女はウタ殿です」
今度は私のことを紹介してくれる。アンヌは仕事が早い。
「ウタさんていうの?」
「はい。彼女は地球出身の方なのですよ。ウィクトル殿の関係者です」
「へー! ……って、ウィクトルって誰だっけ?」
エレノアは、ぴんとのばした人差し指を口もとに添えて、可愛らしく首を傾げる。
異性の前でこの仕草をすれば『ぶりっこ』の異名を勝ち取ったことだろう。
「地球へ遠征していた、黒い髪の」
「あ! はいはい! 不倫とか呼ばれてた!」
「……それはもうなかったことにしましょう」
アンヌは片手を額に当てて呆れ顔。
「うん! で、ウタさんはあの人の知り合いなの?」
「はい。彼を経由して知り合いました」
「へぇー、そうだったんだー」
無邪気なエレノアは笑顔で私へ視線を注いでくる。
「エレノアです! よろしくお願いしまーす!」
彼女は満面の笑みで挨拶してくれた。が、私が驚いたのは挨拶をしてくれたところではない。地球の言語で話してくれているところだ。彼女もまた、アンヌのように地球の言語を話せるのだろうか。
「ウタです。よろしくお願いします」
「仲良くして下さいね!」
0
あなたにおすすめの小説
ギルド回収人は勇者をも背負う ~ボロ雑巾のようになった冒険者をおんぶしたら惚れられた~
水無月礼人
恋愛
私は冒険者ギルド職員ロックウィーナ。25歳の女で担当は回収役。冒険者の落し物、遺品、時には冒険者自体をも背負います!
素敵な恋愛に憧れているのに培われるのは筋肉だけ。
しかし無駄に顔が良い先輩と出動した先で、行き倒れた美形剣士を背負ってから私の人生は一変。初のモテ期が到来です!!
……とか思ってウハウハしていたら何やら不穏な空気。ええ!?
私の選択次第で世界がループして崩壊の危機!? そんな結末は認めない!!!!
※【エブリスタ】でも公開しています。
【エブリスタ小説大賞2023 講談社 女性コミック9誌合同マンガ原作賞】で優秀作品に選ばれました。
異世界の花嫁?お断りします。
momo6
恋愛
三十路を過ぎたOL 椿(つばき)は帰宅後、地震に見舞われる。気付いたら異世界にいた。
そこで出逢った王子に求婚を申し込まれましたけど、
知らない人と結婚なんてお断りです。
貞操の危機を感じ、逃げ出した先に居たのは妖精王ですって?
甘ったるい愛を囁いてもダメです。
異世界に来たなら、この世界を楽しむのが先です!!
恋愛よりも衣食住。これが大事です!
お金が無くては生活出来ません!働いて稼いで、美味しい物を食べるんです(๑>◡<๑)
・・・えっ?全部ある?
働かなくてもいい?
ーーー惑わされません!甘い誘惑には罠が付き物です!
*****
目に止めていただき、ありがとうございます(〃ω〃)
未熟な所もありますが 楽しんで頂けたから幸いです。
サトシ先生は美しき十代の乙女に手を出さない
白神ブナ
恋愛
高校一年一学期から三年三学期まで続く長編です。気になるサブタイトルを見つけて途中からでもお楽しみいただけます。
女子校あるあると、先生あるある、受験あるあるを描く学園恋愛ドラマ。
佐藤サトシは30歳の独身高校教師。
一度は公立高校の教師だったが心が折れて転職し、私立白金女子学園にやって来た。
一年A組の受け持つことになったサトシ先生。
その中の一人、桜井美柑はガチでサトシ先生に恋してしまった。
サトシ先生は、桜井美柑という生徒の存在を意識してしまいつつ、あくまで職務に忠実であろうと必死に適度な距離を保とうとするが……
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
貴方だけが私に優しくしてくれた
バンブー竹田
恋愛
人質として隣国の皇帝に嫁がされた王女フィリアは宮殿の端っこの部屋をあてがわれ、お飾りの側妃として空虚な日々をやり過ごすことになった。
そんなフィリアを気遣い、優しくしてくれたのは年下の少年騎士アベルだけだった。
いつの間にかアベルに想いを寄せるようになっていくフィリア。
しかし、ある時、皇帝とアベルの会話を漏れ聞いたフィリアはアベルの優しさの裏の真実を知ってしまってーーー
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる